ナカモト「BTCを売らずに稼ぐ」新プログラムを始動|ヘッジとの両立も

ナカモト「BTCを売らずに稼ぐ」新プログラムを始動|ヘッジとの両立も

この記事の要点

  • ナカモトが2026年4月24日、BTCデリバティブ運用を発表
  • BTCを担保にオプション取引で収益化と下落ヘッジを実施
  • 上場BTC保有企業によるデリバティブ活用の新たな取り組み
  • 機関投資家の関心高まり、企業の財務戦略に影響

まずはビットコイン(BTC)を詳しく

目次

上場BTC保有企業初のデリバティブ収益化に着手

ビットコイン(BTC)保有企業であるナカモト(NASDAQ:NAKA)は2026年4月24日、BTCのボラティリティから収益を得ながら下落リスクをヘッジするデリバティブプログラムを発表しました。

同プログラムは2026年第1四半期からすでに稼働しており、運用はBitwise Asset Management(ビットワイズ・アセット・マネジメント)が担い、カストディはKraken(クラーケン)が提供しています。

発表によると、ナカモトが保有するビットコインの一部を担保として活用し、オプション取引を通じて継続的な収入と損失緩衝を図ることで、同社のビットコイン財務戦略を補完する仕組みです。

これにより、保有ビットコインを売却せずに収益化を図れるだけでなく、相場急落時の下落リスクの緩和や、バランスシートの安定化にも寄与する設計とされています。

こうした手法は、上場企業がビットコインを財務資産として保有しながら利回りを確保する選択肢のひとつとして位置付けられており、機関投資家の間で関心が高まりつつあります。

2スリーブ構造、収益と防御を同時設計

現物保有を維持したまま収益を狙う設計

発表によれば、同プログラムはナカモトのビットコイン財務戦略の「補完的な柱」として設計されており、担保に充てたビットコインは引き続き同社の所有資産として計上されます。

同社のCIO(最高投資責任者)でUTXOマネジメントを率いるタイラー・エバンス氏は「ビットコインのインプライドボラティリティは資本市場で最も持続的に割高評価されている資産のひとつだ」と述べました。

同氏はさらに、ビットワイズやクラーケンとの連携により構築した体系的な枠組みを通じて、このプレミアムを株主のための長期的な価値に転換していくと説明しています。

ビットコインオプション市場では、インプライドボラティリティが実現ボラティリティを上回る傾向が確認されており、この乖離がプレミアム収益の前提となっています。

「インカムとヘッジ」2スリーブの役割

こうしたプレミアム構造を活用する形で、プログラムは「インカムスリーブ」と「ヘッジスリーブ」の2つの運用区分から構成されています。

発表によると、インカムスリーブでは、保有ビットコインの一定割合を担保にカバードコールとコールスプレッドを売却し、オプション市場からプレミアムを継続的に取得します。

またヘッジスリーブでは、プロテクティブプットとプットスプレッドを購入し、価格下落局面での損失を緩衝します。インカムスリーブで得たプレミアム収入をヘッジコストの一部または全部に充当することで、実質的なコストを抑えつつ下値防御を維持する仕組みです。

こうして得たプレミアムは、ビットコインまたは米ドルで受領でき、ヘッジコストへの充当・追加ビットコイン購入・一般的な事業費用のいずれかを資本配分方針に沿って選択できると同社は説明しています。

ただし、カバードコールの売却はビットコイン価格が大きく上昇した局面での利益参加を制限するトレードオフを伴います。

同社はこの点を運用マンデートに明記しており、長期保有を軸としつつ短期的な値上がり益の一部を放棄する構造であることを認識したうえで戦略を組んでいます。

運用枠組みと開示スケジュール

この2スリーブ構造のもと、プログラムは統一された投資マンデートに基づいて運用され、想定元本エクスポージャーの上限・使用可能な金融商品・取引相手方・カストディ要件がそれぞれ規定されています。

ビットワイズによる別口座(セパレートリー・マネージド・アカウント)を通じた運用体制は、資産の分別管理と運用上の透明性を確保する狙いがあると同社は述べています。

また、ナカモトは市場急変時にビットコインの強制売却を回避するための「バランスシート安定化」を明示的な目的のひとつに掲げており、一般的な利回り追求戦略とは異なり、リスク管理を重視した設計となっています。

第1四半期の実績数値はまだ開示されておらず、次回の四半期報告書(フォーム10-Q)での詳細公表が見込まれています。開示されるパフォーマンスデータは、機関投資家がこのビットコイン財務モデルの実効性を評価するうえでの初の検証材料となる見通しです。

BTC保有企業のデリバティブ活用、業界に波及も

デリバティブを活用した収益化戦略が注目を集めるなか、上場企業によるビットコイン財務戦略をめぐっては、保有量の最大化を優先するモデルに加え、デリバティブを活用した収益化・リスク管理モデルが選択肢として広がりつつあります。

ストラテジー(旧マイクロストラテジー)が先行して大規模な財務保有モデルを確立するなか、ナカモトのアプローチは保有と活用を同時に追求する形態として位置づけられています。

ただし、カバードコール戦略は相場の急騰局面でアップサイドを取り逃すリスクをはらんでおり、ビットコインが大きく上昇したときの機会損失が投資家にどう評価されるかはまだ不透明なままです・

一方、下落時の損失を限定しながら保有コストを収益で補うモデルは、財務担当者の視点から実用性が高いとみられています。

第1四半期の実績開示後、類似の仕組みを検討する企業の動向や、同様の戦略が他の上場BTC保有企業に広がるかどうかが今後の焦点となりそうです。

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Source:Nakamoto発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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