XRPレジャーに貸付プロトコル、リップルが信用インフラのオンチェーン化へ

XRPレジャーに貸付プロトコル、リップルが信用インフラのオンチェーン化へ

この記事の要点

  • リップルがXRPレジャー貸付プロトコルを公表、devnet検証開始
  • 信用審査をオフチェーンに分離、機関投資家の利用を想定

まずはXRPレジャー(XRPL)を詳しく

目次

XRPレジャー貸付機能、devnetで統合検証へ

Ripple(リップル)は2026年6月29日、XRPレジャー(XRPL)上で貸付・信用機能を提供する「XRPLレンディングプロトコル」の概要を公式ブログで公表しました。

同社はあわせて、インフラ提供者や開発者が開発用テストネットワーク(devnet)で実装の統合や検証を開始できる段階に入ったことも明らかにしています。

リップルは、オンチェーン資産を担保として資金調達に利用できる貸付・信用機能をXRPLのプロトコル層へ組み込み、機関投資家も利用しやすい金融インフラの構築を目指しています。

背景には、ステーブルコイン現実資産(RWA)トークン化が進む一方、それらを担保とした資金調達の共通基盤が十分に整備されていない現状があり、リップルは同プロトコルを、その課題を解決する共通基盤として位置付けています。

XRPLレンディング、信用審査をオフチェーンに

「判断」と「実行」を分ける二層構造

リップルは、多くの既存サービスが信用判断までプロトコルへ組み込んできた結果、機関投資家にとって利用しにくい環境になっていたとみており、XRPLレンディングプロトコルでは信用判断と実行処理の役割を分離する設計を採用しました。

その背景について同社は、ブロックチェーンは取引ルールを一貫して執行し、記録を永続的に保存する用途には適している一方、借り手の信用評価や法的審査、コンプライアンス対応まで担うことには限界があると説明しています。

そのため、信用審査や法的手続きは従来どおりオフチェーンで行い、融資条件の合意後に実行される資金プールの管理や融資実行、利息の計上、返済管理に加え、債務不履行(デフォルト)が発生した場合の処理までをプロトコルが自動で担うとしています。

同社は、この設計によってブロックチェーンの透明性や自動執行と、既存金融の信用審査を組み合わせ、機関投資家も利用しやすいレンディング基盤の構築を目指すとしています。

オンチェーン貸付市場の断片化を解消へ

リップルがこの設計を採用した背景には、オンチェーン貸付市場の断片化という課題もあります。

これまでの市場では、トークンごとに貸付アプリケーションが個別に構築され、それぞれ異なる借入ルールや清算方式、リスクモデルが採用されてきた結果、流動性や信用条件がサービスごとに分散する状況が続いてきたといいます。

こうした状況から、機関投資家は利用するプロトコルごとにリスク評価をやり直す必要があり、公開型レンディングとして成長してきたAave(アーベ)やCompound(コンパウンド)でも、運用ルールの変更によってリスク評価が変化する点は課題として残っていると説明しています。

「決済・在庫・財務」で想定される活用例

リップルは、この設計が実際の業務でどのように利用されるかについて、決済事業者やマーケットメーカー、機関投資家を例に挙げました。

決済プロバイダーでは、入金完了までの時間差を埋める短期資金を保有資産を売却せずに調達できるため、高コストな銀行与信への依存を抑えられるとしています。

マーケットメーカーについては、保有資産を担保に必要な資金を確保できることで、不利な価格で資産を売却する場面を減らし、在庫管理の柔軟性向上につながると説明しています。

機関投資家についても、オンチェーンで保有する資産を担保に、自社の財務・リスク管理基準に沿った条件で資金を借り入れられるようになり、従来のオンチェーン貸付では対応が難しかった業務利用を想定しています。

XRPL活用が制度面でも拡大、正式導入は投票後

リップルがレンディングプロトコルの実装を進める一方で、XRPLでは制度面での活用や実際の金融サービスへの活用も進んでいます。

英国の下院委員会には、再生可能エネルギー債券の基盤としてXRPレジャーを例示した意見書が提出されるなど、金融インフラとして活用する動きも広がっています。

リップルのCEOも、同社が関わる16兆ドル(約2,590兆円)規模の決済フローの大半が依然として従来型インフラ上で処理されているとして、XRPによる取り込み余地は大きいとの見解を示しました。

こうした制度整備や実需の拡大を背景に、今回公表されたレンディングプロトコルが実用化されれば、オンチェーン資産を担保とした資金調達にも対応し、XRPL上で貸付機能を利用できる環境が整うことになります。

ただし、本番稼働には二つの仕様(XLS-65・XLS-66)がバリデーター(取引の検証者)の承認を得る必要があり、正式導入は開発者による検証とコミュニティ投票を経て判断される見通しです。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=161.95 円)

>>XRPレジャー関連の最新ニュース一覧はこちら

Source:Ripple公式ブログ
サムネイル:AIによる生成画像

  • URLをコピーしました!

Written by

BITTIMES編集部のアバター BITTIMES編集部 仮想通貨ニュースメディア BITTIMES編集部

仮想通貨ニュースメディア「BITTIMES(ビットタイムズ)」編集部です。2016年の創業以来、暗号資産・ブロックチェーン・Web3領域のニュースを毎日配信しています。国内外の公式発表・プレスリリース・規制当局の情報を基に、正確性・速報性・中立性を重視した報道を行っています。記事15,000本超の実績。

仮想通貨ニュース|新着

仮想通貨入門 - 基礎知識

市場分析・価格予想

目次