BCCC、暗号資産・ステーブルコインの税制部会を新設|DeFiも対象に

BCCC、暗号資産・ステーブルコインの税制部会を新設|DeFiも対象に

この記事の要点

  • BCCCが暗号資産・ステーブルコインの税制部会を新設
  • 事業利用の税務課題を整理し当局に提言へ、9月始動
目次

BCCC税制部会、9月15日にキックオフ

一般社団法人ブロックチェーン推進協会(BCCC)は2026年8月12日、暗号資産やステーブルコイン・DeFi(分散型金融)の事業利用で生じる税務課題を検討・提言する「税制部会」を新設したと発表しました。

同部会では、決済・送金・資金調達・資産運用・報酬支払いなどの場面で企業が直面する税務上の課題を整理し、事業利用に伴う税務上の取り扱いの明確化に向けて議論を進める方針です。

こうした取り扱いが明確になれば、企業は税負担や会計処理の見通しを立てやすくなり、ステーブルコインDeFiを決済や資金調達に取り入れる際の判断もしやすくなります。

議論を主導する部会長には税理士法人ファシオ・コンサルティング代表の八木橋泰仁氏が就任し、9月15日のキックオフイベントを皮切りに活動を本格化させます。

DeFi・ステーブルコインの税務も対象に

法整備は進展、事業利用の税務に課題

税務ルールの整備が求められる背景にはブロックチェーンの用途拡大があり、米国などでは暗号資産の取引だけでなく、ステーブルコインやDeFiが決済や金融サービスにも取り入れられています。

日本でもWeb3を取り巻く制度づくりが進められ、政府は「骨太方針2022」でWeb3推進に向けた環境整備を掲げ、金融庁もデジタル・分散型金融への対応に関する研究会を設置するなど、制度面での検討を重ねてきました。

その後、2023年6月にはステーブルコインの法的枠組みを定めた改正資金決済法が施行され、2026年4月には暗号資産を金融商品取引法(金商法)の規制対象とする法改正が閣議決定されるなど、Web3を巡る法的な枠組みも具体化しています。

一方、暗号資産やステーブルコイン・DeFiを実際の事業で利用する際の税務処理には取引類型ごとの指針が十分に整っておらず、法制度の整備が進んでも企業の実務には税務上の課題が残されています。

ガイドライン整備へ、当局に提言方針

今回新設される税制部会では、企業が事業の現場で直面する税務上の課題を持ち寄り、定期的な勉強会や分科会、ハンズオンイベントを通じて具体的な論点を整理する方針です。

企業や団体から集まった実務事例を議論に反映するとともに、海外の税制や制度設計も調査し、日本の実務に必要な情報や政策上の課題を発信するとしています。

検討するのは、ステーブルコインやDeFiで生じる損益をどの時点で認識するか、保有資産をどのように評価するかといった問題で、取引データの管理や税務申告を巡る実務上の課題も対象となります。

こうして整理した課題をもとに、税務当局や関係省庁へ制度改正やガイドラインの整備を提言し、既存金融とWeb3をつなぐ実務環境の構築を目指すとしています。

八木橋泰仁氏ら専門家が部会をリード

こうした議論を率いる部会長には、大手金融機関での勤務を経て独立し、暗号資産税務の黎明期から実務支援や情報発信に携わってきた八木橋泰仁氏が就任しました。

同氏はクリプトリンク株式会社のファウンダーとして損益計算アプリの開発にも携わっており、専門家や企業経営者向けの講演は延べ200回を超え、受講者も2万人以上となっています。

副部会長には村上裕一公認会計士事務所の村上裕一氏が就任し、税理士の八木橋氏と公認会計士の村上氏が、それぞれの専門分野から企業の税務・会計上の課題を検討する体制が組まれています。

税制部会は9月15日16時から都内でキックオフイベントを開催する予定で、参加方法などの詳細はBCCC公式サイトで近日中に公開するとしています。

金商法移行と課税見直し、二正面で進行

BCCCが事業利用を巡る税務課題の整理に乗り出す一方、国も暗号資産の規制体系を見直しており、資金決済法から金融商品取引法への移行やインサイダー取引規制の創設などを盛り込んだ資金決済法・金融商品取引法等の改正法が2026年7月に成立しました。

金商法への移行によって暗号資産の規制上の位置付けが変わるなか、税制面でも申告分離課税への移行を含む見直しが議論されており、暗号資産を巡る制度改革は規制と税制の両面で進められています。

こうした環境の変化に対応するため、BCCCは金融部会やステーブルコイン普及推進部会、DeFi部会などを運営しており、新たに税制部会を加えることで、技術や金融制度だけでなく税務上の課題も議論できる体制を整えました。

事業での活用を見据えた税務ルールづくりが制度改正と同時に動き出すなか、9月15日のキックオフ以降に税制部会がどのような提言をまとめるかに関心が集まっています。

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Source:BCCC発表
サムネイル:AIによる生成画像

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

仮想通貨ニュースメディア「BITTIMES(ビットタイムズ)」編集長。2016年にBITTIMESを創業し、暗号資産・ブロックチェーン・Web3領域の取材・執筆を10年近く継続。ビットコイン・イーサリアムをはじめとする主要銘柄の動向から、国内外の規制・税制・DeFi・NFTまで幅広くカバー。

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