この記事の要点
- グレースケールが「BTCは既に底打ちの可能性」と分析
- 7月末FOMCの利上げ判断が相場の分岐点と指摘
まずはビットコイン(BTC)を詳しく
BTC底打ちはいつか、2つの視点で分析
米Grayscale(グレースケール)のリサーチ責任者ザック・パンドル氏は2026年7月22日、ビットコイン(BTC)の弱気相場がいつ終わるかを2つの対立する視点から分析したレポートを公表しました。
レポートでは、半減期を軸とする従来の「4年サイクル」説と、マクロ経済を重視する見方を比較し、ビットコインの弱気相場がいつ終わるのかについて異なる2つの見方を整理しています。
その背景について同氏は、機関投資家の参入が進んだビットコインは株式や債券と同様の金融資産として取引されるようになり、半減期よりも金融政策や景気動向が価格を動かす局面に入ったとの認識を示しました。
こうした考えを踏まえ、パンドル氏は自身のX(旧Twitter)で「FRB(米連邦準備制度理事会)が利上げをしなければ、ビットコインはすでに底を打った可能性がある」と述べ、マクロ経済の視点を支持する立場を明確にしています。
ビットコイン年内8万ドルが上限か
BTC4年サイクル説とマクロ資産論の対立点
過去の周期が示す「9〜10月底値」説
レポートではまず、パンドル氏自身は採用しない4年サイクル説を取り上げ、その支持者が約4年ごとの半減期を価格変動の起点と捉え、今回も過去の弱気相場と同じ経過をたどるとみていると説明しています。
この説が根拠に据えるのが過去の値動きの規則性で、レポートによるとビットコインの価格はサイクルの天井から約1年後、半減期からおよそ2.5年後に底入れしてきました。
こうした過去の弱気相場では累積下落率が平均で約80%に達しており、今回のサイクルに当てはめるとビットコインにはなお下げ余地が残る計算になるとレポートは述べています。
パンドル氏も「4年サイクルの見方は、ビットコイン価格のさらなる安値を予測する」と述べ、この説では底値は9月から10月になるとの見方を示しました。
FRBが利上げしなければ「既に底打ち」か
一方、グレースケールはFRBの金融政策や景気動向を価格の主因と捉えるマクロ経済の枠組みに軸足を置き、ビットコインは他の主要資産クラスと同じ変数で動くようになったとみています。
パンドル氏はこの枠組みで過去を振り返り、ビットコインの弱気相場が景気減速や実質金利(インフレ調整後の金利)の上昇と重なってきたとし、今回の下落も同じ経路で進んでいると指摘しています。
さらに同氏は、機関投資家の参加が過去の弱気相場より底堅く推移していることから、マクロ要因が好転すれば80%級の下落を繰り返さずに回復できるとの見方を示しました。
実際、ビットコインは2025年10月に付けた12万6,000ドル(約2,000万円)超のサイクル天井から50%超下落し、7月1日には一時5万7,742ドル(約925万円)の21カ月ぶり安値を記録しています。
マクロ資産論の正否を問う2つの日程
こうした分析を踏まえ、レポートはマクロ資産論が正しいかを見極める材料として、7月下旬から8月上旬にかけて予定される2つの日程に注目しています。
1つ目は7月29日に政策金利の決定が公表されるFOMC(連邦公開市場委員会)で、パンドル氏はFRBが利上げを見送るかどうかをマクロ資産論の信頼性を確かめる最初の材料に挙げました。
2つ目は仮想通貨(暗号資産)の市場構造を定める「CLARITY(クラリティ)法案」の上院審議で、下院を通過済みの同法案は本会議での採決に向けた最終調整が続いています。
パンドル氏は、インフレが高止まりしてFRBが利上げに踏み切った場合や米経済が急減速した場合には、リスク資産全般に新たな売り圧力がかかりうるとの見方も併記しました。
Galaxy分析「クラリティ成立は30%」
CLARITY法案、夏季休会前の合意なるか
クラリティ法案をめぐっては、共和党のシンシア・ルミス上院議員が7月22日に倫理規定を盛り込んだ改訂版のテキストを公開し、8月7日の夏季休会入りを前に数日以内の合意を目指す考えを示しています。
この改訂版に対し民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は同日、倫理規定の実効性を疑問視し、草案は腐敗を助長するとして廃案を求める声明を発表しました。
与野党の溝が埋まらないなか、上院本会議での可決にはフィリバスター(議事妨害)の打ち切りに必要な60票の確保が欠かせず、共和党の約53議席に加え最低7名の民主党議員の賛成を得られるかをめぐり協議が続いています。
FOMCの政策判断と法案の審議結果はいずれも8月上旬までに判明する見通しで、グレースケールが示したマクロ資産論の妥当性を見極める局面を迎えます。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=163.84 円)
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Source:Grayscale Research
サムネイル:AIによる生成画像






















