この記事の要点
- 英議員連盟、主要銀行CEOに仮想通貨対応の質問書送付
- 送金拒否率約40%の実態受けFCA認可後の対応検証へ
英議会、主要銀行の仮想通貨企業対応を追及
英国議会の超党派議員連盟「仮想通貨・デジタル資産APPG」は2026年8月11日、英国の主要銀行のCEOに宛てて、仮想通貨(暗号資産)・デジタル資産企業への銀行サービスの提供方針を問う質問書を送付しました。
英国では仮想通貨関連企業が銀行口座の開設を断られたり送金を制限されたりする問題が続いており、APPGは各行に対して、こうした企業へのサービス提供の可否や対応方針を明らかにするよう求めています。
質問書は共同議長のグリンダー・シン・ジョサン議員(CBE)とヴェイジー・オブ・ディドコット卿の連名で送られ、銀行側の判断を具体的に把握するための6項目が盛り込まれています。
英国では新たな仮想通貨規制の導入が迫っており、APPGは認可を受けた企業への銀行サービスの提供状況についても、議会調査を通じて実態を確かめる方針としています。
英銀が送金の約40%を制限
銀行に突きつけた6項目と調査の背景
仮想通貨企業への対応を問う6項目
APPGは、取引所やカストディアン、決済企業、ウォレット提供事業者、ステーブルコイン発行体など幅広いデジタル資産事業者への対応について、銀行に次の6項目への回答を求めています。
| 項目 | 質問内容 |
|---|---|
| 1 | 仮想通貨・デジタル資産企業への銀行サービスの提供方針(ブランド間の違いを含む) |
| 2 | 現在、口座やサービスを提供しているか(提供していない場合はその理由) |
| 3 | 個人・法人の仮想通貨関連取引に制限や上限を設けているか |
| 4 | 対応方針を定める主な要因(規制・法務・コンプライアンス・商業・リスク) |
| 5 | 新たな仮想通貨規制がFCA認可企業への対応を変える見込みか |
| 6 | 政府や規制当局が銀行の対応を支援するためにとりうる措置 |
「口座制限は最大の成長障壁」議連が指摘
銀行への質問書は、APPGが2026年7月21日に開始した議会調査の一環として送られたもので、企業の口座開設や仮想通貨関連取引に対する銀行の制限について8月31日まで証拠を募っています。
共同議長は質問書のなかで、銀行サービスへのアクセスが英国の仮想通貨・デジタル資産企業にとって最大級の成長障壁になりうるとして、現状への懸念を表明しています。
質問書はあわせて、リグビー経済担当財務次官(当時)が2026年3月の議会答弁で、FCAの認可を受けた企業が業種を理由に銀行から制限されることは想定していないと述べた経緯を引用しています。
FCA認可制度、9月30日から申請受付
政府がこうした立場を示すなか、FCA(金融行為規制機構)は2026年6月30日に仮想通貨規制の最終規則を公表しており、新制度に基づく認可申請を同年9月30日から2027年2月28日まで受け付けます。
認可対象には取引プラットフォームやカストディアン、仲介業者、ステーブルコイン発行体、ステーキング事業者が含まれ、各社は2027年10月25日の制度施行までに認可を得る必要があります。
BTC普及ランキングで世界3位に
送金の約40%が拒否・遅延、認可後の行方
新たな認可制度の導入に向けた手続きが始まる一方、UKCBC(UK Cryptoasset Business Council)が2026年1月に主要な仮想通貨取引所10社を対象に実施した調査では、銀行が送金の約40%を拒否または遅延させている実態が明らかになりました。
こうした銀行側の制限がFCA認可企業に対して緩和されれば、利用者が取引所への入出金で送金の拒否や遅延に直面する場面が減り、銀行口座と仮想通貨取引所の間で資金を移動しやすくなります。
APPGは新制度の導入後も同様の制限が続くのかを確かめるため、各行から寄せられた回答と議会調査で集めた証拠を検証し、政府への政策提言を盛り込んだ報告書をまとめる方針としています。
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Source:APPG書簡
サムネイル:AIによる生成画像



























