この記事の要点
- Blockchain.com共同CEOが「クリプトの春」到来を指摘
- 市場の主役が個人から機関投資家へ転換、規制整備が後押し
「仮想通貨の春」共同CEOが市場転換を指摘
仮想通貨関連サービス大手Blockchain.comの共同CEO兼社長であるレイン・カッセルマン氏は2026年10月21日、仮想通貨(暗号資産)市場が安定化に向かっており、「春を迎えつつある」との見方を示しました。
同氏が現在の市場における大きな変化として挙げたのが投資家層の移り変わりで、2021年には個人投資家が中心だった市場が、現在は機関投資家によって主導されていると指摘しています。
機関投資家の参入を支えているのは各国の規制の明確化だとし、EUや英国、アジア、アフリカでの制度整備が仮想通貨市場の金融システムへの定着を後押ししていると説明しました。
こうした市場環境の変化に加え、顧客からは高度な取引手段を求める声も寄せられており、Blockchain.comはその需要に応えるため、欧州の対象顧客向けにオプション取引を開始したといいます。
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米国の規制環境、超党派支持の拡大と残る課題
超党派の仮想通貨支持、過去最高水準に
欧州などで制度の明確化が進むなか、米国でも仮想通貨を巡る政治的支持は拡大しており、カッセルマン氏は2026年11月の中間選挙を前に、議会の超党派支持が過去最高の水準に達しているとの認識を示しました。
ヒラリー・クリントン氏の2008年大統領選キャンペーンに携わった経験を持つ同氏は、共和党だけでなく民主党にも支持が広がっていると指摘し、選挙後に議会の主導権が変わっても業界への支援は続くとの見通しを述べています。
一方、クラリティ法案は成立に至っていないものの、トランプ政権下ではSEC(米証券取引委員会)やCFTC(米商品先物取引委員会)を通じて30件以上の規則策定が進行中で、一般消費者向けの仮想通貨サービスやトークン化の普及につながる制度面の前進がみられると評価しました。
州ごとのライセンス制度が新規参入の壁に
規制当局による制度整備が進んでも、米国内で事業を展開する企業には州ごとに異なる規制への対応が求められており、カッセルマン氏はマネートランスミッター・ライセンス(MTL)制度の複雑さを課題に挙げました。
同制度を巡っては、大手企業であれば各州の要件に対応できるものの、事業基盤が十分に整っていない新興企業にとっては負担が大きく、地域ごとに異なる規制が市場参入を妨げていると説明しています。
こうした州単位の規制格差を解消するため、同氏は連邦政府による統一的な枠組みの必要性を訴え、企業が米国全土で事業を展開しやすい環境の実現に期待を寄せました。
VC資金減少、既存企業がシェア拡大の好機
新興企業の参入を左右する要因として、カッセルマン氏は資金調達環境の変化にも言及しました。
過去のクリプトウィンター(弱気相場)ではVC資金を背景に多くのスタートアップが誕生していたものの、今回は同様の参入がみられず、同氏は既存企業が市場シェアを拡大しやすい環境になっていると分析しています。
その既存企業の一つであるBlockchain.comは180カ国以上でセルフカストディ(自己管理型)ウォレットとカストディアル(管理型)口座を提供しており、利用者の地域や金融環境に応じた資産管理の需要に応えていると述べています。
この顧客基盤を通じて機関投資家と一般消費者をつなぐ役割も担っており、同社はOndo Finance(オンド・ファイナンス)との提携によってトークン化された米国株式やETFへのアクセスを提供するなど、仮想通貨市場の「流動性レイヤー」としての事業を展開していると説明しました。
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上場準備と米規制申請、事業拡大へ布石
Blockchain.comは株式市場への上場も視野に入れており、2026年5月21日にはIPO(新規株式公開)に向けた登録届出書の草案をSECへ非公開で提出したと公表しました。
米国での取引サービス拡大に向けては、同年10月13日にCFTCへ先物取次業者(FCM)と指定契約市場(DCM)の2種類の登録・指定を申請したと発表し、承認を条件に仮想通貨デリバティブや予測市場の提供を計画しています。
機関投資家主導への市場転換を指摘したカッセルマン氏は、各国の規制明確化をその背景に挙げる一方、米国では州ごとの制度格差が残ると説明しており、2026年11月の中間選挙後に規制整備がどのように進展するかが注視されています。
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Source:Bitcoin Magazineインタビュー
サムネイル:AIによる生成画像

























