
仮想通貨ONDO(Ondo Finance)とは?特徴や将来性、購入方法を解説|RWAの代表格
Ondo Finance(オンド・ファイナンス)は、米国債や株式などの現実資産(RWA)をブロックチェーン上でトークン化し、DeFiと伝統金融をつなぐプロジェクトです。
USDYやOUSGといった資産運用向けトークンを提供し、流動性の高いRWA市場を形成しており、ネイティブトークン「ONDO」は、ガバナンスや手数料支払いに活用され、エコシステムの発展を支えています。
さらに、独自L1「Ondoチェーン」の展開を予定しており、今後の成長も期待される注目プロジェクトです。
この記事では、Ondo Financeの特徴や将来性、ONDOトークンの用途、買い方などについて詳しく解説しています。
- 1. ONDO(Ondo Finance)とは?
- 2. Ondo Financeの特徴と仕組み
- 3. ONDO(Ondo Finance)と競合プロジェクトの違い
- 4. ONDO(Ondo Finance)のパートナー・支援者
- 5. ONDO(Ondo Finance)の今後:ロードマップと将来性
- 6. ONDO(Ondo Finance)の活用方法
- 7. 仮想通貨ONDO(オンド)の価格・チャート
- 8. 仮想通貨ONDO(オンド)の買い方・購入方法
- 9. 仮想通貨ONDO(オンド)を取扱う暗号資産取引所
- 10. ONDO(オンド)対応ウォレット
- 11. オンドファイナンス(Ondo Finance/ONDO)関連リンク
ONDO(Ondo Finance)とは?
プロジェクト名称 | Ondo Finance(オンドファイナンス) |
トークン名称 | ONDO(オンド) |
ティッカーシンボル | ONDO |
基盤ブロックチェーン | EthereumやPolygonなど |
発行日 | 2022年5月 |
総供給量 | 10,000,000,000 ONDO |
管理者 | Ondo Finance |
Ondo Finance(オンド・ファイナンス)は、ブロックチェーン上で米国債や株式などの現実資産(RWA)をトークン化し、従来の金融市場とDeFi(分散型金融)をつなぐことを目指す2022年に立ち上げられたプロジェクトです。
比較的新しいプロジェクトながら、RWA DeFi領域の代表格として注目されており、機関投資家向けの高度な金融商品を一般ユーザーにも提供することをミッションとしています。
オンチェーンでの透明性や効率性と、伝統的金融の投資家保護・コンプライアンスを組み合わせることで「誰もが利用できる機関投資家グレードの金融サービス」を実現することを目指しています。
Ondo Financeの特徴と仕組み
Ondo Financeは、現実資産をトークン化する独自の仕組みと複数のプロダクトを提供しています。その主な特徴は次のとおりです。
USDY(米ドル・イールド・トークン)
USDYは米ドルに連動した安定価値を持ちながら利回りを生むトークンで、いわば利息のつくステーブルコインです。裏付け資産として短期の米国債など安全性の高い資産を保有し、その利息収入がUSDYホルダーに還元されます。
通常のステーブルコインとは異なり、ホルダーは基礎資産の利回りを享受できる点が特徴です。例えば、仮想通貨(暗号資産)トレーダーが余剰資金をUSDYに変えておけば、米ドルの価値を維持しつつ利息収入を得られるメリットがあります。
OUSG(米国債トークン)
OUSGは米国短期国債に裏付けされたトークンです。具体的にはブラックロック社の米国債ETF(SHV)を基礎資産とするファンド持分をトークン化したもので、世界初のトークン化米国債プロダクトとして2022年にローンチされました。
これにより仮想通貨投資家はオンチェーン上で米国債相当の資産を保有し、利回りを得ることができます。OUSGは既にFlux FinanceというDeFiプロトコルで担保資産として活用されており、ローンチから約1年で2億ドル(約298億円)以上の資産を集める成功を収めています。
Ondo Global Markets(Ondo GM)
Ondo GMは、株式やETFなどの証券をオンチェーンで取引可能にするためのプラットフォームです。
例えば、米国外の投資家でもOndo GMの枠組みを通じて米国株(例:テスラ株)を購入し、対応するトークン(例:tTSLA)を受け取ることができます。これらのトークンはOndo GMの承認ユーザー間でのみ移転可能であり、その移転情報をもとに実際の証券の保有記録がブローカー内部で更新されます。
言い換えれば、ブロックチェーン上のトークン移転が証券取引の指図(ディレクティブ)として機能する仕組みです。
この「指図型トークン化(Directive Tokenization)」により、トークン自体に新たな流動性市場を作る必要がなく、既存の証券市場の流動性を活かせる点が画期的です。
Ondoチェーン(独自L1ブロックチェーン)
Ondo Financeは将来的に独自のレイヤー1ブロックチェーンである「Ondoチェーン」を展開する計画です。※2025年2月時点
Ondoチェーンは機関投資家グレードのRWAに特化して設計されたPoSブロックチェーンで、パブリックチェーンの透明性とアクセス性を保ちつつ、許可制バリデーターによるセキュリティとコンプライアンスを実現します。
このチェーンでは、ネットワーク検証者(バリデーター)が認可制となり、トランザクション検証だけでなくトークンの裏付け資産や価格などのデータ検証も行うため、オンチェーン上で資産の正確性と安全性が担保されます。
さらに、トークン化された現実資産自体をバリデーターのステーキングに利用することで、ネットワークセキュリティと伝統的資産の価値を連動させるユニークな仕組みも取り入れる予定です。Ondoチェーンは将来のDeFiにおいて、RWAを扱う基盤インフラとして重要な役割を果たす可能性があります。
独自L1チェーン「Ondoチェーン」
仮想通貨「ONDO」の使い道
Ondo Financeのネイティブトークンである「ONDO」は、主にプロトコルのガバナンス(投票)に用いられるほか、各種手数料の支払い、ユーザーへのインセンティブ報酬などエコシステム内のユーティリティに利用されます。
2022年5月にCoinListでトークンセールが行われ発行された比較的新しいトークンですが、現在はCoinbase(コインベース)やBybit(バイビット)などといった取引所にも上場され、自由に売買可能です。
ONDO保有者はプロジェクトの意思決定に参加でき、将来的なOndoチェーンのガバナンスにも関与することで、コミュニティ主導でOndoエコシステムを発展させていく役割を担います。
ONDO(Ondo Finance)と競合プロジェクトの違い
Ondo Financeは他のRWA関連プロジェクトと比べてもいくつか際立った特徴・メリットがあります。
流動性の高い資産にフォーカス
初期のRWAプロジェクトの多くは、不動産ローンやプライベートクレジットなど流動性が限られた資産のトークン化に注力していました。しかし、それではオンチェーン上で十分な取引深度が得られず、市場が浅いという課題がありました。
これに対しOndoは、米国債のように既存の巨大な二次市場がある資産をトークン化する戦略を採っています。そのため発行されたUSDYやOUSGなどのトークンは安定した流動性と価格発見が期待でき、DeFiにおける担保資産としても信頼性が高いのです。
圧倒的な実績と規模
OndoはRWAプラットフォームの中でも先行者優位を活かし、市場で大きな地位を築いています。実際、米国債トークンの発行量で業界第2位を誇り、RWA関連トークンの取引量では他を大きく引き離してトップとなっています。
IntoTheBlockのデータによれば、現在の低迷相場においてもONDOトークンのオンチェーン取引量は同セクター内で突出しており、次の市場拡大局面では真っ先に恩恵を受けるポジションにあると分析されています。
このような実績は、RWAの競合プロジェクトにはないOndo Financeの強みと言えます。
独自インフラの構築
多くのRWAプロジェクトがイーサリアムなど既存ブロックチェーン上で展開する中、前述したようにOndoは独自チェーン(Ondoチェーン)を開発を計画しています。
独自チェーンを持つことで、RWAに最適化された機能(高精度なオラクル、ブリッジ、企業アクション対応など)を実装でき、他チェーンに依存しない柔軟なエコシステムを構築できる点で差別化されています。これは将来的に他の資産トークン化プロジェクトにはない競争優位となる可能性があります。
以上のように、Ondo Financeは「安全な資産をトークン化してDeFiに組み込む」という明確な方針と、それを支える技術基盤によって、競合との差別化を図っています。こうした戦略により、OndoはRWA DeFi分野で先導的な役割を果たしているのです。
ONDO(Ondo Finance)のパートナー・支援者
プロジェクトの信頼性を支えるパートナーや支援者についても解説していきます。Ondo Financeはそのミッションに共感する有力VCや提携先からバックアップを受けています。
主要投資家
2022年4月、OndoはシリーズAラウンドで約2,000万ドル(約30億円)の資金調達に成功しました。主なリード投資家は、著名VCのFounders Fund(ピーター・ティール創設)や仮想通貨特化ファンドのPantera Capitalで、これら一流投資家の出資はプロジェクトへの信頼性を高めています。
さらに2023年以降も、市場環境が厳しい中で継続的な資本参加を得ており、直近では米国のトランプ大統領一家が支援するWorld Liberty Financial(WLFI)がONDOトークンに対して47万ドル(約71億円)の戦略投資を行ったことが確認されています。
提携先と協業
Ondoは大手金融機関やブロックチェーンプロジェクトとの協業も積極的です。例えば、OUSGの基礎資産として世界最大の資産運用会社BlackRockの米国債ETFを活用したことは前述のとおりで、伝統金融の優良資産と直接関係を築いています。
また、Cosmos系ブロックチェーン「Noble」との提携により、OndoのUSDYをCosmosエコシステム上で発行・流通させる取り組みも始まっています。
この結果、PayPalの発行するステーブルコイン(PYUSD)とOndoのOUSGとの相互交換が可能になるなど、従来の金融・フィンテック領域との接続も進んでいます。
セキュリティと信頼性
プロダクトの安全性も信頼性に直結する重要な要素です。Ondo Financeのスマートコントラクト群は複数回のセキュリティ監査をクリアしており、これまで一度もハッキング被害を受けていません。
また、利用者にはKYC(本人確認)プロセスを設けるなど、法令遵守とユーザー保護に注力しています。こうした姿勢から、Ondoは機関投資家を含む幅広い層から「安心して利用できるRWAプラットフォーム」という評価を得つつあります。
以上のように、有力な出資者や提携パートナー、そして万全のセキュリティ体制の下で、Ondo Financeのエコシステムは信頼性を築いています。それが同プロジェクトへの更なる資金流入やユーザー誘致につながり、成長を後押ししています。
ONDO(Ondo Finance)の今後:ロードマップと将来性
Ondo Financeの今後について、ロードマップ上の計画やプロジェクトの将来性を展望します。RWA市場が拡大する中、Ondoはその波に乗りさらなる発展を目指しています。
Ondoチェーンのローンチ
2025年に向けて、先述のOndoチェーン(独自L1)の本格始動が大きなマイルストーンとなります。このチェーンが稼働すれば、Ondo GMで発行される証券トークンや既存のUSDY/OUSGといった資産がネイティブに統合された環境で動作するようになります。
つまり、Ondoチェーン上でRWAトークンの発行・流通・活用が完結し、他のブロックチェーンに橋渡しする際も高いセキュリティで接続できるように目指しています。
Ondoチェーンは、従来のイーサリアム等で起こり得たブリッジリスクを低減し、機関投資家も安心して資産運用できる土台となると期待されています。
独自L1チェーン「Ondoチェーン」
新たな資産クラスへの拡大
Ondoは今後、これまでの米国債やMMFなどの「現金同等物」に加え、株式や社債、不動産債権といった多様な資産のトークン化にも取り組むと見られています。
実際、BCG(ボストンコンサルティング)のレポートによると今後10年で約16兆ドル(約2,400兆円)規模の多様な金融資産がオンチェーン化される潜在性があると指摘されており、Ondoはそうした巨大市場において先駆者として幅を広げていく計画です。
Ondo GMプラットフォームによる株式・ETFトークンの提供開始はその第一歩であり、将来的には不動産ファンド持分や商品(コモディティ)への展開も考えられます。
こうした新分野への拡大が実現すれば、Ondoは「オンチェーン版証券会社」の様相を呈し、市場へのインパクトも一段と大きくなる可能性を秘めています。
エコシステムの拡充
プロジェクトの将来性を語る上で、周辺エコシステムの広がりも重要です。Ondoはすでに11以上のブロックチェーンにまたがり、47を超えるプラットフォームと統合してそのトークンを流通させています。
今後も他チェーン・他プロトコルとの連携を深め、DeFiにおける事実上の標準的なRWAプラットフォームを目指すでしょう。また、コミュニティ主導のガバナンスも発展の鍵です。
ONDOトークンを通じたOndo DAOがプロトコルの方向性を決定し、新たな提携や機能拡張の提案が活発になれば、イノベーションが加速します。
加えて、規制面でも各国当局との対話を進め、必要に応じた体制整備を行うことで、より多くの機関マネーを呼び込める環境を整えていくと考えられます。
以上のロードマップを見ると、Ondo Financeは着実に基盤を固めつつ事業領域を拡大する戦略を描いています。
現在約30%の市場シェアを持つとされる同社ですが、金利動向や競合状況に左右されにくい堅実なモデルを武器に、今後もRWA分野で持続的な成長を遂げていく可能性に期待が寄せられています。
ONDO(Ondo Finance)の活用方法
個人投資家の場合
Ondoのプラットフォームを利用すれば、個人でも手軽に米国債や投資適格資産に投資することが可能です。
例えば、Ondoのウェブアプリ上でアカウント登録(必要に応じKYC)し、ウォレットを接続してUSDCなどのステーブルコインを預け入れるだけで、希望するファンドのトークン(USDYやOUSG等)を取得できます。
取得したトークンは自身のウォレットに保管され、好きなタイミングで売却(償還リクエスト)して元のステーブルコインやUSDに戻すことも可能です。
このように、従来であれば機関投資家しかアクセスできなかった安全資産による運用を、ブロックチェーン経由で24時間365日、少額からでも行える点が大きなメリットです。
また、取得したトークンは一部のDeFiプロトコルで運用することも可能です。例えば、OUSGをFlux Financeや他のレンディングプラットフォームに預けて担保にし、追加でステーブルコインを借り入れるといった運用も行われています。
これによりレバレッジをかけた資産運用や流動性の創出ができ「現実資産×DeFi」で新たな投資戦略を組み立てることができます。
機関投資家の場合
機関投資家や法人にとっても、Ondo Financeはブロックチェーンへの入口として活用できます。
例えば、米国の証券を保有するブローカーやファンドがOndo GMに参加すれば、自社の保有資産をトークン化してオンチェーン上で扱えるようになります。これにより、従来の金融市場の時間外でも資産移転や担保差し入れが可能となり、流動性管理や取引の柔軟性が飛躍的に向上します。
Ondo GMの仕組みではトークンの「譲渡=証券」の受渡指示となるため、オンチェーン上での権利移転とオフチェーンでの法的所有権移転がシームレスに連動します。
また、将来的にOndoチェーン上でバリデーターとして参加すれば、自社の保有資産(例:国債トークン)をステーキングしてネットワーク報酬を得ることも可能となり、新たな収益源の創出にもつながる可能性もあります。
以上のように、Ondo Financeは個人から機関まで幅広いユーザー層に価値を提供します。
初心者の個人投資家にとっては「Ondo Financeとは何か」を学びつつ少額から堅実な資産運用を始められる場となり、上級者や機関にとっては既存の金融資産をブロックチェーンで有効活用するためのインフラとなります。
現実資産と仮想通貨を橋渡しするOndoのサービスは、今後さらに多くのユースケースが生まれ、その利便性から利用者が増えていくことが期待されています。
仮想通貨ONDO(オンド)の価格・チャート
仮想通貨ONDO(オンド)の買い方・購入方法
ONDO(オンド)の購入は、大きく分けて以下の3つの手順に沿って行います。
- 国内取引所でBTCなどを購入
- 海外取引所に送金し、USDTに交換
- ONDOを購入
ビットコインの買い方を図解付きで
仮想通貨ONDO(オンド)を取扱う暗号資産取引所
ONDO(オンド)は日本国内の暗号資産取引所には上場していないため、ONDOを売買するためには海外の仮想通貨取引所などを利用する必要があります。
ONDOが上場している仮想通貨取引所としては、以下のような取引所が挙げられます(2025年2月時点)。
【日本国内の暗号資産取引所】
・未上場
【海外の暗号資産取引所】
・Bybit(バイビット)
・Coinbase(コインベース)
・Bitget(ビットゲット)
・Kucoin(クーコイン)
・MEXC(エムイーエックスシー)
など
ONDO(オンド)対応ウォレット
仮想通貨ONDO(オンド)を保管することができる代表的なウォレットとして以下のようなものが挙げられます。
・MetaMask(メタマスク)
・Trust Wallet
・Coinbase Wallet
・Ledger(レジャー)
・Phantom(ファントム)
など
オンドファイナンス(Ondo Finance/ONDO)関連リンク
・Ondo Finance公式サイト
・Ondo Finance公式X(Twitter)
・Ondo Finance公式Medium
・Ondo Finance公式Discord
・Github
・Ondo Finance公式ドキュメント
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Souce:Ondo Finance公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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