バイナンス「主要10銘柄で100%裏付け」史上最大被害から3日で回復へ

バイナンス(Binance)が大規模ハッキング被害からの資産回復状況と主要10銘柄の100%準備金裏付けを発表

この記事の要点

  • バイナンス、約63億ドルの盗難資産95%を補填
  • BTC含む15ネットワークで出金を段階的に再開

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目次

バイナンス盗難資産95%を補填、出金再開へ

最大手仮想通貨取引所Binance(バイナンス)は2026年11月1日、先月30日に発生した大規模ハッキング事件について、盗難資産の約95%を補填し、停止していた出金サービスを段階的に再開すると発表しました。

ブロックチェーン分析企業TRM Labsの調査によると、今回の事件による仮想通貨(暗号資産)の被害額は約63.6億ドル(約1兆円)に達すると推定されています。

バイナンスはこの巨額の損失をユーザーに負担させず、自社で全額補填する方針を表明しており、10月31日時点の90%から補填率をさらに引き上げました。

これにより、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を含む主要10銘柄については100%の裏付けを確保し、残る約5%の資産についても市場取引やOTC(相対取引)を通じた調達を続けています。

資産の補填が進むなか、停止していた出金サービスも11月1日から段階的に再開する方針で、対象となるネットワークと銘柄を順次拡大するとしています。

「SAFU・保険基金・自社資金」で95%を補填

緊急基金SAFUと保険基金を補填に投入

バイナンスは盗難資産の補填にあたり、自社資金に加えてユーザー保護準備金「SAFU」と先物保険基金を投入したと10月31日の進捗報告で説明しています。

10月30日の第2回進捗報告では、63.4億ドル超の資金を社内で確保し、そのうち約50億ドルを流出した銘柄と同じ仮想通貨で保有していることを明らかにしました。

SAFUは2018年7月に設立された緊急時のユーザー保護基金で、今回その一部を投入するとともに、残高を約10億ドル(約1,580億円)規模まで再補填する方針です。

先物保険基金についても、強制清算による損失への備えとして必要な水準を上回る超過分を転用しており、バイナンスは補填後も基金の保護機能を維持できると説明しています。

BTC含む主要10銘柄で100%裏付け確保

資産の補填と並行して、バイナンスは利用者が保有資産の裏付けを確認できるProof of Reserves(PoR:準備金証明)の新たなスナップショットを公開しました。

同報告によると、10月31日00:00(UTC)時点の記録では、BTC、ETH、USDT、BNB、SOL、USDC、XRP、USD1、RLUSD、ZECの主要10銘柄について100%の裏付けが確保されています。

ただし、利用者が自身の保有資産を個別に検証するための完全なゼロ知識証明は、生成に約40〜50時間を要するため、スナップショットの公開時点では未完了となっています。

バイナンスは2026年11月3日(UTC)までに証明の生成を完了する見通しを示しており、完了後は対象10銘柄の利用者が自身の資産について最低1対1の裏付けを独立して検証できるようになると説明しています。

15ネットワークで出金再開、残り5%は調達中

主要10銘柄の裏付けが確保された一方、残る約5%の未補填資産は流動性の低いトークンで構成されており、必要な数量の調達には時間がかかると同発表で説明しています。

バイナンスは業界パートナーと連携し、市場取引やOTC(相対取引)を通じて残る資産の取得を継続する方針を示しており、全面的な補填の完了を待たずに出金サービスの段階的な再開も進めるとしています。

出金サービスは11月1日06:00〜09:00(UTC)を第1段階の再開時間帯とし、BTC、ETH、XRP、SOLなどを含む15ネットワークから順次復旧させる計画を発表しました。

再開対象は過去1週間の利用者需要やネットワークの安全性を踏まえて選定されており、同社は対象銘柄を順次拡大する一方、初期段階では出金処理に遅延が生じる可能性もあると案内しています。

北朝鮮系の犯行か、米捜査機関が資産追跡

今回のハッキング事件について、バイナンスは初期調査でDevOpsエンジニアのノートPCが侵害され、攻撃者がサービスコンテナへのアクセスを得た可能性を指摘しています。

攻撃主体については、TRM Labs調査で北朝鮮のハッキング部隊「TraderTraitor」による犯行と高い確信度で判断されています。

同部隊は2025年2月のBybitハッキングでも米連邦捜査局(FBI)に犯行主体と認定されました。

バイナンス共同創業者のチャンポン・ジャオ(CZ)氏は11月1日、FBIやUSSS(シークレットサービス)、IRS(内国歳入庁)などが盗難資産の追跡・凍結に不可欠な支援を提供したとして謝意を表明し、こうした活動がビットコイン価格のさらなる下落を抑える一因になったとの見方を示しています。

今回の件では、FBI(米連邦捜査局)、USSS(米シークレットサービス)、IRS(米内国歳入庁)をはじめとする米国の法執行機関が、資金の追跡や凍結などで重要な役割を果たしてくれました。

感謝の気持ちは、Xの投稿だけでは伝えきれません。

多くの仮想通貨ユーザーは気づいていないかもしれませんが、今回「なぜビットコインはこれほど大きく下落せずに済んだのか」という点には、彼らの働きも大きく貢献しています。🙏

バイナンスは事件の調査完了後に詳細な報告書を公開する方針を示しており、資産の補填と出金サービスの復旧を進めるなか、残る5%の補填完了時期や攻撃経路の解明、全面的なサービス復旧に市場の関心が集まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.78 円)

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Source:Binance発表 / Binance X投稿 / CZ氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像

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