アマゾン(AWS):ブロックチェーン企業との提携拡大 ー「QTUM」が新たに参加
ブロックチェーン(Blockchain)の技術と共に大きな注目を集めているスマートコントラクトや分散型アプリケーション(DApps)を簡単に実行できるようにするためのツールなどを提供している「クアンタム(QTUM)」が、中国のアマゾン「Amazon Web Services(AWS)」と正式にパートナーシップを結んだことが明らかになりました。
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効率的なスマートコントラクト開発を|Amazon Machine Image(AMI)
Amazon Web Services(AWS)の中国部門が、パブリックブロックチェーンプロジェクト「クアンタム(QTUM)」と正式に提携したことが明らかになりました。Coindeskの報道によると、「AWS China」の地域事業開発責任者であるSimon Wang(サイモン・ワン)氏がQTUMが「AWSの技術パートナー」と「AWSパートナーネットワーク(APN)」のメンバーになったことを明かしたと伝えられています。
QTUMチームが公開したプレスリリースによると、AWSユーザーは「Amazon Machine Image(AMI)」と呼ばれるテンプレートを使用して迅速かつ効率的で費用対効果の高いスマートコントラクトを開発して立ち上げることができるとされています。これらのサービスはすでに以前から提供されており、注目を集めていました。
QTUMのマーケティングディレクターであるJohn Scianna(ジョン・サイアナ)氏は、CoinDeskに対してAWSでのサービス開始以降、QTUMは幅広い技術パートナーシップに移行していることを語っており、両社は4月からこの件についての議論を重ねていると述べています。
ブロックチェーン技術の開発をさらに加速|クアンタム(QTUM)
クアンタム(QTUM)とは、複数の仮想マシンや実行環境をブロックチェーンの上で動作させることができる分散型でオープンソースのスマートコントラクト・プラットフォームであり、数多くのプログラミング言語で開発を行うことができる仮想通貨です。
シンガポールに本拠を置く「クアンタム(QTUM)」は、昨年1月にイーサリアム(ETH)の共同設立者であるAnthony Di Iorio(アンソニー・ディ・イオリオ)氏や、仮想通貨取引所OKCoinの創設者であるStar Xu(スター・シュウ)氏、BitFundの創設者Xiaolai Li氏などから100万ドル(約1億1,200万円)もの資金を調達し、パブリックブロックチェーンを立ち上げています。
クアンタムは、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の利点を兼ね備えており、スマートコントラクトや分散型アプリケーション(DApps)を簡単かつ迅速に実行できることなどで高い評価を獲得しています。
QTUMの最高情報責任者(CIO)であるMike Palencia(マイク・パレンシア)氏は『QTUMとAWSはパートナーシップの下で、最も需要の高いユースケースについての顧客からのフィードバックを得るために協力し、ソフトウェア開発のリソースを持たないクライアントへの指導を行う』と説明しています。
今回のパートナーシップは、ブロックチェーンベースのクラウドコンピューティング分野における「マーケットリーダー」としてのAmazonの地位をさらに強固なものにする可能性があります。
初心者がブロックチェーンの開発に参加できるようにするための取り組みはその他多くの企業や団体でも行われているため、これからどの企業のサービスが広く利用されて行くことになるかは今のところわからないものの、ブロックチェーン技術の開発や活用は今後もさらに加速して行くことが予想されます。
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クアンタム(QTUM)の価格|2018年10月18日
クアンタム(QTUM)の価格は今週の初めは約387円だったものの、15日には420円近くまで上昇し、17日には466円近くまでさらに上昇しています。しかしその後はやや下落しているため、2018年10月18日の時点では「1QTUM=約435円」となっています。