この記事の要点
- コインベース元CTOが2026年2月にXで見解表明
- 仮想通貨は国家制度の代替基盤と主張
- 財産権や契約をコードが保護すると明言
- 制度の機能低下を背景に構造転換を提起
- 業界と政策議論に波及する可能性
まずはブロックチェーンを理解する
スリニバサン氏「コードが国際法の役割を引き継ぐ」
米大手仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)の元CTOで投資家のバラジ・スリニバサン氏は2026年2月21日、自身のX(旧Twitter)への投稿で、仮想通貨の目的は「コードに基づく秩序」を構築することにあるとの見解を示しました。
同氏は、従来のルールに基づく秩序が崩壊しつつあるとの認識を示したうえで「コードに基づく秩序が、財産権や契約、プライバシー、アイデンティティなど、これまで国家制度が担ってきた機能を保護する」と主張しています。
既存の「ルールに基づく秩序」の機能低下を背景に、仮想通貨とブロックチェーンを制度的基盤として位置づける発言として、業界内外で注目を集めています。
The purpose of crypto is to build a code-based order, because the rules-based order is unfortunately collapsing.
That code-based order covers some of what international law once protected. It guarantees property rights, smart contracts, rule-of-code, privacy, secure voting, and… https://t.co/aO3u7UIBCL
— Balaji (@balajis) February 21, 2026
仮想通貨の目的は、いま崩れつつある「ルールに基づく国際秩序」に代わり、「コードに基づく秩序」を築くことにある。
(中略)西側が国家機能の揺らぎに直面する一方で、東側では国家権力の集中が進んでいる。その両極端に対するバランスとして構想されているのが、サトシ・ナカモトが礎を築いたコードに基づく秩序である。
それこそが、仮想通貨が生まれた理由である。もし国家が機能しなくなったり、国家が個人に敵対するような状況になったとしても、インターネットはあなたの味方であり続ける。
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国家制度の代替としてのブロックチェーン
銀行凍結や市民権剥奪に対抗するオンチェーンの機能
スリニバサン氏は、国際法がこれまで保護してきた領域の一部を、検証可能なコードが担うことになるとの見解を示しています。
投稿の中で同氏は、コードに基づく秩序が保護する対象として、財産権、スマートコントラクト、プライバシー、安全な投票、そして国境を越えたユーザーアカウントを挙げました。
これらの機能を支える基盤として、同氏はブロックチェーンの役割に言及しています。
スリニバサン氏は、銀行口座の凍結(デバンキング)や市民権の剥奪(デナチュラライゼーション)といった事態に直面した場合でも、オンチェーン上の通貨とアイデンティティは保持されると述べています。
国家による制度的保護が及ばない状況においても、ブロックチェーンが個人の資産とアイデンティティを保持する仕組みとして機能するとの認識を示しました。
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「企業難民」をブロックチェーンが守る
スリニバサン氏は、この仕組みが企業にも適用されるとの見方を示しました。
デラウェア州やカリフォルニア州を例に挙げ、これらの地域から離れる企業についても、コードに基づく秩序によってその存在と契約が保護されると述べています。
企業とその契約をオンチェーンに記録することで、本拠地の変更(リドミサイリエーション)が容易になり、管轄の移転が一般的になる可能性があるとの見方を示しました。
破綻国家と全能国家、その均衡としてのコード
さらにスリニバサン氏は、仮想通貨ネットワークが金融や投機的要素によって支えられている点を認めたうえで、米国50州もまた同様に金融とロッタリー(宝くじ)で運営されていると指摘しました。
そのうえで同氏は、こうした仕組みが既存制度に代わる基盤として機能するかどうかが重要になるとの見方を示しています。
投稿の結論として同氏は、西側諸国では国家機能の低下が進む一方、東側では国家の統制が強まっているとの認識を示しました。
その均衡を支える仕組みとして、ビットコイン(BTC)の生みの親であるサトシ・ナカモトが基礎を築いたコードに基づく秩序の重要性を指摘し、国家が機能しなくなった場合でもインターネット上の仕組みが個人を支えると述べています。
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「代替」と「統合」の両面で進むブロックチェーンの制度化
プライバシーを軸にしたブロックチェーン評価
スリニバサン氏が既存制度の代替としてブロックチェーンの役割を提起した背景には、同様の問題意識に基づく動きが業界内で進んでいることがあります。
ベンチャーキャピタルAndreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)傘下のa16z cryptoは2026年1月に公開した予測レポートで、プライバシーが2026年のブロックチェーンにおける最大の競争優位性になると分析しました。
投稿で同氏が「破られないプライバシーの層」に言及した点は、こうした分析と方向性を同じくするものです。
仮想通貨を制度に組み込む動きが進展
一方、米国では仮想通貨を既存の金融制度に組み込む動きも進んでいます。
2026年2月19日には、コインベースのブライアン・アームストロングCEOとオハイオ州選出のバーニー・モレノ上院議員が、仮想通貨市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」について4月頃の成立見通しに言及しました。
既存制度を「代替」するという議論と、既存制度の中に仮想通貨を「統合」するという動きは方向性こそ異なるものの、ブロックチェーンが制度的な役割を担い始めていることを示す動きとなっています。
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Source:バラジ・スリニバサン氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像






























