ブロックチェーン「遠隔医療サービス」を東アフリカに|国連機関がDoc.comと提携
国連薬物犯罪事務所(UNODC)は東アフリカの医療サービスを発展させるために、ブロックチェーン技術を活用した遠隔医療や遠隔心理療法を提供している「Doc.com」と提携すると伝えられています。同社は今後、メインネットの立ち上げや動物向けに医療サービスを提供する新しいシステムも展開していくことを予定しています。
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遠隔医療・心理療法を「年中無休」で提供|Doc.com
Doc.comは、ブロックチェーンをベースとした「遠隔医療」や「遠隔心理療法」を提供しているテック企業です。同社はスマートフォンなどの端末向けに提供されている専用アプリを使用して"医師"や"心理学者"からのアドバイスを受けることができるサービスを提供しています。
このサービスは24時間、365日いつでも無料で利用することができるようになっており、アプリはiOS、Android向けにリリースされています。またDoc.comは「Doc.com Token(MTC)」と呼ばれるトークンを導入しており、ユーザーはこの仮想通貨で関連商品のサービスの支払いを行ったり、報酬を受け取りことができるとされています。また医師も特定の条件を満たすことでこのプラットフォームから利益を得ることができるとされています。
Doc.comは、これらのサービスやトークンを利用して人々に「いつでも気軽に利用できる医療支援」を提供し、患者と医師に「win-win」の環境を提供することを目指しています。医療、診療を行う医師は認定を受けた医師であるため、患者も安心してサービスを利用することができ、スマートフォンとインターネットだけで簡単に専門医と繋がることができます。
「獣医療サービス・メインネット」立ち上げ予定
国連薬物犯罪事務所(UNODC)の東アフリカ地域事務局(ROEA)地域代表者は、今週初めに今回のパートナーシップを発表しました。報道によると、UNODCは2019年第2四半期までにこのプラットフォームをアフリカ市場に展開することを予定しています。
Doc.comは現在20カ国で事業を展開しており、最近では米国にも事務所を開設したと伝えられています。同社Webサイトの統計によると、これまでに13万人を超えるユーザーが遠隔医療サービス「Health」を利用しており、7万人近くが遠隔心理療法プラットフォーム「Emotions」を利用しているとされています。
さらに同社は、2019年第1四半期までにメインネットの立ち上げを計画しており、2019年第2四半期までに米国で「doc Pets」と呼ばれる子会社のブロックチェーンベースの獣医療サービスシステムを開始することも予定しています。
金銭的な理由や病院までの移動手段を持っていないために診療を受けることができないという人々は世界中に数多く存在しているため、Doc.comのサービスが普及すれば非常に多くの人々の命を救うことができると考えられます。ブロックチェーン技術を医療業界で役立てるプロジェクトはこれまでにも数多く発表されており、これらのプロジェクトの発展には期待が高まっています。
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