米SEC:CBOEのビットコインETF「申請取り下げ」を報告|政府機関の閉鎖が影響
米証券取引委員会(SEC)は、Cboe BZX Exchange(シカゴオプション取引所)が提出していたビットコインETF「SolidX Bitcoin Shares」上場の規則改正案の提案が2019年1月22日に撤回されたことを発表しました。
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ビットコインETFの申請を撤回
・Cboe BZX Exchange(シカゴオプション取引所)
・VanEck(ヴァンエック)
・SolidX(ソリッドX)
は、現物をベースとしたビットコインETF(上場投資信託)「SolidX Bitcoin Shares」上場に関する規制改正案を2018年6月20日に提出していました。仮想通貨業界でビットコインETFへの期待が高まる中でこの提案は"承認される可能性が最も高い"とも言われており、期待が高まっていました。
しかし米証券取引委員会(SEC)は、2018年8月7日と9月20日に「SolidX Bitcoin Shares」の可否判断を延期することを発表しており、審査期間を2019年2月27日まで延長していました。しかし今回の発表ではこの提案が"撤回"されたことが伝えられています。
撤回の理由に関する詳しい説明は行われていないものの、「VanEck」のデジタル資産戦略ディレクターであるGabor Gurbacs(ガボール・ガーバックス)氏は、今回の申請取り下げは一時的なものであると語っており『現在も規制当局や市場参加者と連携を図りつつ、ビットコインETFやデジタル資産全体に適した市場構造の枠組みを積極的に築いている』と説明しています。
原因は「政府機関の閉鎖」
申請取り下げの理由としては、米政府機関の長期的な閉鎖が「ビットコインETF」承認審査の妨げとなっていることが挙げられており、Van Eck社のCEOであるJan Van Eck(ジャン・ヴァン・エック)氏は、政府閉鎖の影響によってこれまで課題とされてきたカストディ、市場操作、価格に関する議論を中止せざるを得なくなったと説明しています。
同氏は、SECが課題として挙げている「ビットコインETFの問題点」に対する解決策はすでに取られているものの、今の状況では規制当局にそのことを説明するのは難しいため、このような状況下で最終判断が流されていくの見ておくのではなく、自ら引き下がることを選んだと説明しています。そのため、SECが再開すれば再び申請を行い、規制当局との対談を重ねていくとされています。
申請が再び行われれば、SECは最終判断まで新たに最大240日までの猶予を持って審査を行うことができるため、より慎重に議論を行うことができるようになります。
米国では、2018年12月22日頃から「メキシコ国境の壁」の建設費用を巡って政府機関の一部が閉鎖状態となっています。この問題はビットコインETFだけでなく、仮想通貨取引プラットフォームBakktなどのサービス開始にも影響を与える可能性があると言われているため、これらの問題解決も今後重要となってくることでしょう。
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2019年1月24日|ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格
ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格は、過去1ヶ月間に渡って40万円前後での推移を続けており、2019年1月24日時点では「1BTC=392,162円」で取引されています。