仮想通貨(暗号資産)のマイニングの始め方を初心者向けにわかりやすく解説します。仮想通貨マイニングのやり方としては「自分でマイニングマシンを購入・運用する方法」や「仮想通貨取引所などのマイニングサービスを利用する方法」などがあるため、それぞれの方法のメリット・デメリットなども含めて紹介します。
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自分でマイニングマシンを購入・運用する
仮想通貨のマイニングを行う際の最も一般的な方法としては「自分でマイニングマシンを購入して運用する」という方法が挙げられます。自分でマイニングマシンを運用すれば投資額や運用のタイミングなど全てを自分で管理することができますが、マイニングマシンやマイニングにかかる関連費用は高額であるため、ハードルが高い方法でもあります。
高性能なCPU/GPUパソコンを有している場合は「NiceHash Miner」などのマイニングソフトをインストールすることによってマイニングを始めることができますが、マイニングには大量の電力が必要であり、膨大な熱も発するため、「パソコンや設備が壊れる可能性があること」も考慮する必要があります。
また現在は「Antminer(アントマイナー)」などのような仮想通貨マイニングに特化したASICマシンも販売されているため、これらのマシンを利用することもできますが、ASICマシンの価格は数十万円と高額であり、新作も続々と登場しているため、購入のタイミングなどには注意が必要です。
自分でマイニング設備を構築して運用するのには一定の資金と労力が必要となるものの、自分で実際にパソコンや設備を構築して試行錯誤するのが好きな方には魅力的な方法となっています。現在は「自宅でマイニングを始める方法」についてまとめた日本語サイトも多数公開されているため、興味のある方はインターネットで検索してみると良いでしょう。
自分でマイニングする際に必要なもの
- マイニングマシン・CPU/GPUのパソコンなど
- 仮想通貨を保管するためのウォレット
- マイニングソフト(NiceHash・Minergate・Awesome Minerなど)
- マイニングマシン・PCを冷却できる設備
- マイニングするための電力
- その他マイニング関連パーツ
個人マイニングのメリット
- 自分で費用・運用時期・収益化のタイミングなどを自由に管理できる
- グラフィックカードなどが余っている場合はそれを活用して収益化できる
- うまく運用すれば1年間で数十万円の利益が期待できる
個人マイニングのデメリット
- マイニングを始めるための初期投資に数十万円の費用がかかる
- マイニング開始後も電気代・パーツ代・メンテナンス代などで費用がかかる
- 設備代・電気代・パーツ代に加えて価格変動リスクもあるため、収益の事前予測が難しい
- 最新のマイニングマシンが発売された場合には、マイニング効率が下がる可能性がある
- 冷却設備をしっかりと構築しなければ、性能低下・マシンの破損につながる可能性があるため注意が必要
- パソコン関連である程度の知識がなければ運用が難しい
取引所などのマイニングサービスを利用する
暗号資産取引所が提供している「マイニングサービス」を利用すれば、設備の準備などを行うことなくより簡単に仮想通貨をマイニングすることができます。これらのマイニングサービスは、マイニングマシンの購入・設定・運用・メンテナンスなどといった様々な作業を企業が代行して行う仕組みとなっているため、利用者は初期費用を支払って簡単な手続きを行うだけでマイニングを開始することができます。
一般的なマイニングサービスは、マイニングプランを選択して費用を支払うことによってマイニングを始めることができる仕組みとなっており、サービスによっては「マイニングマシンの稼働停止・再開」を自分で指示することも可能となっています。
ただし、このようなマイニングサービスでは「運用管理費」や「手数料」などがかかるため”利益率が低い”というデメリットもあります。基本的にマイニングサービスでは「年間平均利回り・投資回収期間・契約期間・運用管理費・マイニング設備の概要」などといった基本情報が提示されているため、それらを比較してサービスを選ぶようにしましょう。
マイニングサービスはパソコン関連の知識が少ない方でも比較的簡単に利用することができるため、『マイニングを初めてみたいが設備構築・運用などには自信がない』といった方に魅力的な方法となっています。
マイニングサービスのメリット
- マイニングマシンの購入・設定・運用・メンテナンスなどを行う必要がない
- 簡単な契約と支払い手続きだけで手軽に始められる
- 収益の確認・マシンの稼働状況などもサイト上で簡単に確認できる
- 日本国内でも複数のマイニングサービスが提供されている
- 電気代が安い地域などに設置されたマイニング設備を利用できる
- 年間平均利回りなどが提示されているため計算しやすい
マイニングサービスのデメリット
- 企業などの仲介者を介すため、稼働停止・再開などの手続きが面倒(停止できない場合も)
- 運用管理費・手数料などが徴収されるため、利益率がやや低い
- 初期費用が数十万円〜数百万円と高額であるため、投資金を回収するまでに数ヶ月〜数年かかる
- 企業の倒産・マイニングセンターの問題など予期せぬ問題が発生する可能性がある
- 詐欺のマイニングサービスも存在するため、サービス選びには注意が必要
- 契約から運用開始までに数週間〜数ヶ月かかる場合が多い
マイニングプールのサービスを利用する
マイニングプールとは、複数のマイナー(採掘者)で協力してマイニングを行い、それによって得られた報酬を参加者で分配する仕組みのことを指します。ビットコインなどのマイニングには大規模な計算能力が必要となるため「個人が用意した小規模なマイニング設備では報酬が得られにくい」という問題がありますが、マイニングプールは複数のマイナーで協力することによってその問題を解決しています。
マイニングプールは企業や取引所などによって運営されているため、先述したマイニングサービスと同様に「マイニングマシンの購入・設定・運用・メンテナンスなどを行う必要がない」という利点を有しています。また、マイニングを開始するための手続きも簡単であり、比較的少額から利用することができるため、資金力の少ない個人投資家の方などにおすすめのマイニング方法となっています。
ただし、マイニングプールでも手数料などが必要であり、得られた報酬は参加者に分配されることになるため「利益率が低い」というデメリットもあります。また、サービスによっては詐欺のようなサービスも存在するため、マイニングプールを利用する際にも下調べが重要となります。
マイニングプールのメリット
- マイニングマシンの購入・設定・運用・メンテナンスなどを行う必要がない
- 簡単な契約と支払い手続きだけで手軽に始められる
- 収益の確認・マシンの稼働状況などもサイト上で簡単に確認できる
- 電気代が安い地域などに設置されたマイニング設備を利用できる
- 年間平均利回りなどが提示されているため計算しやすい
- 比較的少額からマイニングを始めることができる
マイニングプールのデメリット
- 企業などの仲介者を介すため、稼働停止・再開などの手続きが面倒(停止できない場合も)
- 手数料の徴収・収益の分配などの理由から利益率がやや低い
- 企業の倒産・マイニングセンターの問題など予期せぬ問題が発生する可能性がある
- 詐欺のマイニングプールも存在するため、サービス選びには注意が必要
- 日本語対応していないサービスも多いため、英語が苦手な場合には利用が難しい
マイニングサービスを提供する取引所・企業
CoinBest(コインベスト)
CoinBest(コインベスト)は「リアルマイニング」という法人向けのビットコインマイニングサービスを提供しています。このサービスでは定期的に契約者の募集が行われており、マイニングマシンの購入〜運用まで全てを代行してもらうことができるようになっています。
CoinBestリアルマイニングのサービス内容・特徴は以下の通りです(2021年8月時点の情報に基づく)。
- 法人向けのビットコインマイニングサービス
- マイニングマシンの購入〜運用まで全てをサポート
- 指定口座への銀行振込で利用可能
- 年平均利回り:40%〜50%(想定)
- 投資回収期間:19〜23か月(想定)
- 稼働開始予定時期:契約から運用開始まで約3か月
- 契約期間:契約開始日から1年間(自動更新)
- マイニングファーム運用地:カナダ・アルバータ州
- マイニング報酬支払方法:契約者のウォレットに日々送金
- マイニング費用(電気代):1か月毎に獲得したBTCから支払い
- 運用管理費:月次の獲得BTCから電気代等のマイニング費用差し引き後のBTCから10%
- 保証期間(初期不良・修理交換):180日間
- マイニングマシンの稼働停止/再開:可能(連絡から48時間以内に停止/再開)
- マイニングマシンの処分:マシン廃棄時は現地で無料処分
DeCurret(ディーカレット)
DeCurret(ディーカレット)はビットコインやイーサリアムのマイニングサービスを個人・法人向けに提供しています。ディーカレットは定期的にマイニングサービス契約者を募集しており、他社サービスと同様に最初のマイニングマシン購入契約だけで簡単にマイニングを開始することができるようになっています。
ディーカレットのマイニングサービス内容・特徴は以下の通りです(2021年8月時点の情報に基づく)。
- 法人・個人向けのBTC・ETHマイニングサービス
- マイニングマシンの購入〜運用まで全てをサポート
- 年に数回BTCまたはETHマイニングサービスの購入者を限定募集
- 「Bitmain社のASICマシン」や「NVIDIA社製のグラフィックスカード」を販売
- マイニングマシンの販売価格は数十万円〜数百万円
- 想定年間平均利回り:68.3%〜74.1%(BTCの場合)
- 想定投資回収期間:16ヶ月〜18ヶ月(BTCの場合)
- マイニングファーム運営地:カナダアルバータ州
- マイニング費用:月次のBTC産出量から電気代等諸経費相当額のBTCで徴収(BTCの場合)
- 運用管理費:月次のBTC産出量から電気代等諸経費差引後のBTC数量の20%(BTCの場合)
- 保証期間(初期不良/修理交換):販売元が運送会社に引き渡した日から180日間
- マイニングマシンの稼働停止/再開:マイニング費用がマイニング報酬を上回る状態になった場合は、ディーカレットが通知なしの自己判断で一時停止・再開する
- マイニングマシンの処分:カナダ現地データセンターでの廃棄費用はユーザー負担
SBI Crypto Pool(マイニングプール)
SBIホールディングス傘下の「SBI Crypto」は、マイニングプールサービスである「SBI Crypto Pool」のサービスを提供しています。このサービスは2021年8月時点で以下の3銘柄をサポートしており、「マイニングを行うための資金借り入れ」や「マイニング報酬の預け入れにより利息を得る貸し出しサービス」なども提供されています。
・ビットコイン(Bitcoin/BTC)
・ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)
・ビットコインSV(Bitcoin SV/BSV)
収益情報などは専用ツールで簡単に確認することができるようになっており、報酬支払いは1日に1回となっています。また「SBI Crypto」の公式サイトでは、各通貨の現在の予想日次収益を確認することも可能です。
Binance Pool(バイナンスプール)
BINANCE(バイナンス)では「Binance Pool(バイナンスプール)」と呼ばれるマイニングプールサービスが提供されています。このサービスは2021年8月時点で「BTC・BCH・ETH」の3銘柄をサポートとしており、「マイニングのためのハードウェア」と「BINANCEのアカウント」を準備して必要な手続きを行うことによって利用することができるようになっています。
バイナンスプールは世界中のユーザーが利用している主要なマイニングプールとなっているものの、利用方法などの詳細は英語での説明となっており、マイナーIPアドレスの取得など特定の手続きを行う必要があるため、初心者にはやや複雑な方法となっています。
「Binance Pool」の現在の手数料・利回り・利用者数・ハッシュレートなどは以下の公式サイトで確認することができます。