ワールドカップの開催を目前に控えているロシアの都市ではビットコイン決済が急速に普及しています。世界中から集まると予想されるサッカーファンや観光客は様々なシーンで仮想通貨でも支払いを行うことができます。ロシア当局は規制法案をまだ採用していません。
スーパーマーケットに設置されたビットコインATM
ロシアのスーパーマーケットチェーンAssortiの店舗では、現時点で少なくとも3台のビットコインATMが稼動しており、そのすべては都市のダウンタウンエリアにあるとのことです。
ビットコインATMは、ルーブル(RUB)などの現金はもちろんのこと、現地で一般的に使用されている複数の電子決済方法を受け入れています。
ビットコインの購入には6%の手数料がかかり、領収書は紙もしくは電子メールで発行されます。
ビットコインATMはロシアのBBFpro社によって設置されました。
BBFpro社は、広大な土地をもつロシアのビットコインターミナルのネットワークを維持しています。
ロシア南部最大の都市にある3台のビットコインATMは24時間365日稼働しています。
タクシーはビットコインキャッシュも受け入れ
ロシアの港町ロストフには、ビットコイン関連のサービスが増えています。
仮想通貨に詳しいタクシードライバーたちは、モスクワの当局者が依然として仮想通貨を規制するために必要な法律を検討している間に
すでにビットコインキャッシュ(BCH)による支払いを受け入れ始めていることが明らかになったようです。
地元に住む若者がソーシャルメディアで公開した写真には、タクシーのダッシュボードに貼られたステッカーが写っています。
今は既に削除されていると思われるこの写真のステッカーには次のような文章が描かれていました。
『ПринимаюоплатувБиткоин(КЭШ)』
(訳:Bitcoin Cashでの支払いも受け入れる)
この写真は単にビットコインキャッシュ決済がタクシー業界に導入されたということだけでなく、運転手が仮想通貨の支払いシステムを理解していることを表しています。
つまり、観光でロシアを訪れた人々はタクシーで移動する際におすすめの観光地をドライバーに聞くだけでなく、仮想通貨に関する知識を教えてもらうこともできます。
今年初めに行われた調査では、ロシアに住む人々の半分以上がビットコイン(BTC)について、ある程度の知識を持っていることが明らかになっています。
また別の調査では『Биткоин(ビットコイン)』というワードは、ロシアのソーシャルメディアで最も人気のある言葉であるとも発表されているとのことです。
規制はまだ保留中
ロシア当局は、成長し続ける仮想通貨や暗号化技術関連の規制法案をまだ採用していません。
State Dumaは、マイニング(採掘)やトークンセールなどの仮想通貨関連の活動を合法化する法案「デジタル金融資産について」と「仮想通貨の支払いを可能にするために国の民法を改正する法案」という2つの草案を受け入れています。
最近モスクワの閣僚は「デジタル金融資産に関する法律」草案のさまざまな側面についての懸念を表明しています。
ロシア政府はまた、この法案の改正案を提案しました。
どちらの法案もロシアが今年のFIFAワールドカップを開催する初夏までに採択されるべきであり、ロシアはサッカー選手権から20億ドルの収入を期待しています。
そのようなオプションが利用可能であれば、宿泊客は複数の仮想通貨を使用する可能性があります。
カリーニングラードのホテルはビットコイン決済に対応しており、モスクワの新しいビットコイン販売所は現金でビットコインを販売しています。
クリプトデビットカードはヨーロッパでも利用可能です。