マカオ政府:デジタル通貨を「法定通貨と同等」と位置付ける可能性
中国本土の南海岸に位置する特別行政区「マカオ」の行政会は2022年10月14日に、「通貨設立・発行法律に関する法律制度」の草案がまとまったことを発表しました。この草案の中には「デジタル通貨を法定通貨として採用して、従来の紙幣や硬貨と同等の地位を与える」という内容も含まれています。
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デジタル通貨を法定通貨として採用?
マカオ行政会は2022年10月14日に「通貨設立・発行法律に関する法律制度」の草案がまとまったことを発表しました。この草案は立法会に提出された後に審議されることになると報告されています。
今回の草案の中には「デジタル通貨を法定通貨として採用して、従来の紙幣や硬貨と同等の地位を与える」という内容も含まれており、この制度は特別法で規制する予定であるということも記されています。
中国では中央銀行デジタル通貨(CBDC)である「デジタル人民元」の展開に向けた取り組みが積極的に進められていますが、今回の発表に"デジタル通貨"の具体的な名前については記されていません。マカオは中国の特別行政区のひとつですが、香港ドルを介して米ドルと連動する独自の法定通貨「マカオパタカ(MOP)」を有しています。
金融管理局行政委員会の李可欣委員は質疑応答で"具体的なデジタル通貨の発行計画の有無"について問われた際に『デジタル経済はトレンドであり、物理的なものではない通貨が出現するのは必然といえるが、マカオにおけるデジタル通貨の発行は時期尚早であり、政府として研究に着手したばかりで、具体的な計画やタイムラインは持ち合わせておらず、世界の最新状況を留意している』と回答したとも報告されています。
さらに今回の草案では「法定通貨の受け入れを拒否した場合には行政違反として処罰し、違反者には1,000MOP〜10,000MOPの罰金を課す」ということも提案されています。
この草案は「中国本土との経済的及び法的関係を強化する可能性がある」と注目されていますが、マカオはカジノでも有名なため「今回の草案がマカオのカジノシーンでデジタル通貨の使用を許可するかどうか」にも注目が集まっており、これについては多くの議論が行われています。