仮想通貨の需要はアイルランドに住むミレニアル世代の間でも高まっており、投資家の総数は300%も増加しています。最も新しの調査では約20万人が仮想通貨を保有しているという結果も出ており、仮想通貨に対する認識は「疑惑」から「好奇心」に変化しています。
投資家の増加
アイルランドでは、ミレニアル世代からの仮想通貨に対する考え方に変化が現れ始めています。同国では過去12年間で12万人以上が仮想通貨を保有しており、投資家の数は300%も増加しました。
アイリッシュ・タイムズ紙が得た新しい調査結果によると、大多数の投資家がビットコイン(BTC)を保有していることが明らかになりました。その次に保有率が多いのはライトコイン(LTC)となっており、3番目にはイーサリアム(ETH)が続いています。
仮想通貨の保有率
現在アイルランドでは、約12万人が複数の仮想通貨を保有しており、ビットコインを保有または取引するユーザー数は約18万人となっています。
この調査は、レッドフラッグ(Red Flag)の通信機関とアマラック・リサーチ(Amarach Research)が16歳以上の1,000人以上の参加者を対象に実施しています。
同社は、「仮想通貨とフィンテックイノベーションに対する市民からの姿勢を測定するのは、一連の研究の中で”最初のもの”である」と主張しています。
しかしこの調査では、人々が仮想通貨に興味を持っていても業界全体や技術への理解度は依然として低いことも示されています。
技術への理解度
最も仮想通貨に賛成しているのは、25〜34歳のミレニアル世代であり、この年齢層の人々は他の人よりも仮想通貨を所有する可能性が3倍高いという結果が出ています。仮想通貨に対する姿勢は男性と女性の間でも大きな違いはなく、女性よりも男性の方がわずかに保有率が高い傾向にあるということがわかっています。
具体的な数値としては、ユーザーの約44%がビットコインを、30%がライトコイン、27%がイーサリアムを保有しています。
しかし採用が増加しているにもかかわらず、業界全体の理解は低いままです。
調査対象ユーザーの約3分の2は、仮想通貨の基盤となっているブロックチェーンの技術について『聞いたことがない』と回答しており、残りの3分の1から40%の人々に関しても、それらの技術については『ほんの少ししか理解していない』と答えています。
今後の課題
この調査では、仮想通貨に対する公衆からの感情が”疑心”から”好奇心”に変化したことも示唆されています。仮想通貨の広告が影響を与える範囲が増加するにつれて、人々はそのコンセプトにさらに興味を持つようになりました。
Amarachによる研究結果では、ビットコインを認識している市民の数は2014年の時点では50%以下であったものの、2018年には85%にまで増加したことが明らかになっています。
AmarachのGerard O’Neill会長はこの報告書に次のようにコメントしています。
「仮想通貨の支持者は、アイルランドでより多くの採用を推進するためにはまだまだ道のりがあります。」
しかしながら彼は「関心が高まっているので、国はより高い成長のための理想的な条件を構築している」と述べています。
またRed Flag IrelandのDierdre Grant専務理事は次のように述べています。
「これは、アイルランドの特に若い男性の間で急速に成長している分野です。しかしその理解レベルは依然として非常に低く、回答者のうちの8人に1人は『仮想通貨』が主に犯罪者によって使用されていると信じています。
保有率が増えてはいるものの、それらの技術や詳細についての正しい認識が追いついていないアイルランドでは、よりしっかりとした知識や理解のある人物によるブロックチェーン技術の普及活動やユーザー同士のコミュニケーションが重要となってくると考えられます。
(引用:blokt.com)