仮想通貨に関する内容も、国民民主党の玉木代表が与党に税制改正要望
国民民主党代表の玉木雄一郎氏は2024年11月20日に、暗号資産(仮想通貨)に関する内容も含む国民民主党の税制改正要望を与党側に伝えたことを発表しました。
税制改正要望の最重点項目としては「103万円の壁対策」と「エネルギー高騰対策」が挙げられていて、暗号資産に関する内容は重点項目内に含まれる「投資減税」の一部として記載されています。
具体的には、現在は雑所得として最大55%の課税対象となる暗号資産を申告分離課税(一律20%)の対象とすることが求められています。
経済対策・補正予算の議論と同時に、税制改正の議論もスタートしました。本日、与党側に国民民主党の税制改正要望を伝えました。皆さんから要望の多かった年少扶養控除の復活や、暗号資産への申告分離課税の導入なども盛り込んでいます。実現に向けた応援よろしくお願いします。#国民民主党 pic.twitter.com/fg4hh1UBBq
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) November 20, 2024
「暗号資産取引で生じる利益を申告分離課税の対象とすべき」という要望は数年前から出ていたもので、現在の日本の仮想通貨に関する税金は他国と比べても圧倒的に高いため、「高い税率がイノベーションや業界発展の妨げになっている」と批判する声が数多く出ていました。
日本ではこれまでに以下のような税制改正要望が提出されており、「仮想通貨同士を交換した際の課税撤廃」が実現すれば、税金の計算や確定申告の作業が大幅に簡素化されると期待されています。
- 暗号資産取引で生じる利益を申告分離課税(一律20%)の対象とすべき
- 暗号資産取引で生じる損失の繰越控除(3年間)を認めるべき
- 暗号資産デリバティブ取引についても、申告分離課税を認めるべき
- 暗号資産取引で生じる損益への課税は保有する暗号資産を法定通貨に交換する際に一括で実施すべき
- 相続した暗号資産の課税のあり方を見直すべき
- 暗号資産を寄附した際の税制を整備すべき
暗号資産を相続した場合の税金に関しては、相続時と売却時に発生する課税で最大110%の税金が課せられる場合があり、高額な暗号資産を相続すると"受け取った暗号資産の価値を超える税金"を支払わなければならなくなる可能性があるため、これに関しても早急な見直しを求める意見が数多く上がっています。
日本で仮想通貨投資を行う際にかかる高額な税金は仮想通貨投資を行う際に考慮すべき重要な問題の一つであり、高額な暗号資産の相続は断念せざるを得ない状況になっているため、一連の税制改正要望に関する今後の動きには注目が集まっています。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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