ボリンジャー氏、ビットコイン上昇転換を示唆
仮想通貨のテクニカル指標「ボリンジャーバンド」の開発者として知られるジョン・ボリンジャー氏は2025年7月7日、自身のX(旧Twitter)で「ビットコインはブレイクアウト(価格急騰)の準備が整いつつある」との見解を示しました。
ボリンジャー氏はビットコイン(BTC)の価格チャート分析に定評のあるベテランアナリストであり、今回の投稿では、主要仮想通貨であるビットコインが新たな強気局面に入る可能性について言及しています。
記事執筆時点でビットコイン価格は約10万9,000ドル(約1,580万円)と過去最高値である約11万2,000ドルに迫る水準で推移しており、強気派投資家の期待感が一段と高まっています。
Bitcoin looks to be setting up for an upside breakout. $BTCUSD More as the week gets going.
— John Bollinger (@bbands) July 6, 2025
ビットコイン(BTC/USD)は、上昇ブレイクアウトの兆しを見せています。
週明けの動きに注目しましょう。
「7月は成長局面の可能性」
ボリンジャー氏の発言が示すビットコイン価格変動の兆候
バンド収縮が示す価格急変の可能性
ボリンジャー氏の今回の投稿は、ビットコイン市場でボラティリティ(変動率)が再び高まりつつある兆候を示すものとして注目を集めています。
同氏が開発したテクニカル指標「ボリンジャーバンド」は、価格の変動幅を可視化するものであり、バンド幅が収縮した後には上昇または下落といった大きな値動き(ブレイクアウト)が発生しやすいとされています。
今回、ビットコインの価格はボリンジャーバンドの上限付近にまで上昇しており、同時にバンド幅も縮小傾向を見せていることから、同氏は「上昇ブレイクアウトの準備が整いつつある」との見解を示しました。
実際、ここ数日でビットコインは日足チャートでバンド上限に接触する動きを繰り返しており、市場関係者の間では「価格が近く大きく変動する可能性がある」との見方が広がっています。
なお、ボリンジャー氏は2024年12月にも「典型的なスクイーズ(バンド幅の収縮)は、やがてバンド上限へのウォークアップにつながる」と述べており、現在のチャートの動きは、まさにその理論に沿った展開になりつつあると見られています。
Bitcoin $BTCUSD giving a Bollinger Band tutorial. A classic Bollinger Band Squeeze leads to a walk up the upper band.https://t.co/BbpYLjGVI5
— John Bollinger (@bbands) December 18, 2024
ビットコイン(BTC/USD)がボリンジャーバンドの教科書的な動きを見せています。
典型的な「ボリンジャーバンド・スクイーズ(収束)」の後、上限バンドに沿って上昇を続ける展開です。
過去の予測と実績に見るボリンジャー氏の精度
ジョン・ボリンジャー氏は、長年にわたり高精度な相場分析で定評があり、2025年に入ってからも的確な市場予測を示し続けています。
同氏は今年4月1、ビットコインが約7万4,000ドル(約1,070万円)まで急落した直後に「典型的なWボトム(アルファベットのW字型を描くような二番底)を形成中である」と指摘しました。その後、ビットコイン価格は1か月足らずで30%以上上昇し、下落分をほぼ全て回復しています。
さらに、今年3月1日に市場が悲観ムードに包まれていた時期にも、ボリンジャー氏は「ロングの好機」と投稿しました。その3日後、ビットコインは実際に21%上昇しています。
調整後のチャートと投資家心理の変化
一方でボリンジャー氏は、6月4日に投稿した分析の中で、ビットコインがボリンジャーバンド上限への「3回のプッシュ」を終えたと指摘し、直近のラリーの終焉を示唆する可能性があるとして、注意を呼びかけていました。
その後、ビットコインは一時調整局面に入り、約10万6,000ドル(約1,530万円)から10万ドル付近まで下落しています。
こうした中で、ボリンジャー氏が再び強気転換の兆しを示したことに対し、市場参加者の間では「調整局面が終了し、新たな上昇トレンドが始まるのではないか」との期待が広がっています。
バイナンスCEO「仮想通貨は未来」
仮想通貨市場全体に広がるビットコイン強気ムード
アナリスト予測「12万ドル」が主流か
ビットコインに対する強気な見方は、ボリンジャー氏だけではなく、他の専門家からも同様の声が上がっています。
仮想通貨アナリストの間でも今年の価格目標として12万ドル(約1,730万円)前後を掲げる声が多く見られており、複数の専門家は、ビットコインの強固な基調とマクロ経済の追い風を背景に、この水準の達成は十分に可能であると見ています。
米オプション取引所CMEのデータやオンチェーン指標を分析する専門家の間でも「現在のビットコインは基調が非常に強く、10万ドルを突破した後も上昇トレンドを維持する環境が整っている」との見方もあります。
保守的な見方では、12万〜15万ドル程度が年末の想定水準とされていますが、一部では20万ドル(約2,900万円)を超えるとの予想も出ており、市場全体に強気ムードが広がっています。
著名トレーダーや企業幹部が示す20万ドル説
フォロワー数180万人超を誇る米著名トレーダーのAsh Crypto氏は「2025年末までにビットコインは20万ドル、イーサリアム(ETH)は1万ドルに到達する可能性がある」と予測しています。
Ash氏は6月1日の投稿で「数か月から数年にわたりビットコインを保有してきた投資家は、ここで売却すべきではない」と強調し、2025年に本格的な仮想通貨強気相場(ブルマーケット)が到来するとの見通しを示しました。
さらに、米国の大手ビットコインマイニング企業マラソン・デジタルのCEOであるフレッド・ティール氏も「2025年末までにBTC価格が20万ドルに達する可能性がある」との見解を示しており、主要企業のトップからも同様に強気な予測が示されています。
2025年末までに20万ドル到達の可能性
BTC市場予測とブレイクアウトの行方
このような強気の予測を受け、ビットコイン市場では現在、上昇への期待感が高まっています。
一方で、予測には幅があることから、慎重な立場をとる専門家の中には、マクロ経済情勢や市場ポジションの状況を踏まえ、短期的な調整局面の可能性を指摘する声もあります。
米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策や規制の動向次第では、一時的な価格変動が発生する可能性も十分にあると指摘されています。
ただし、全体としては「弱気に転じる明確な要因は見当たらない」とする市場関係者が多く、短期的に悪材料(FUD=恐怖・不確実性・疑念)が出ても、ビットコインは迅速に回復し、高値更新を目指すとの見方が優勢です。
このように2025年後半に向けたビットコインの価格予想には強気一色の様相が強まっており、その実現可否は、今後発表される各種経済指標やETF承認の進展に大きく影響するとみられています。
各方面から強気な見解が相次ぐ中、ボリンジャー氏が示唆した「上昇ブレイクアウト」が現実のものとなるか、今後の市場動向に注目が集まっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=144.25 円)
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Source:ジョン・ボリンジャー氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像





























