Google検索急増が示すアルトコインシーズン到来の兆候|5年ぶり高水準に

Google検索急増が示すアルトコインシーズン到来の兆候|5年ぶり高水準に(Surge in Google searches signals altcoin season approaching|Highest level in 5 years)
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Google検索急増が示すアルトコイン市場の熱気

Googleトレンドにおける「Altcoins(アルトコイン)」の検索件数が過去5年で最高水準となり、アルトコインへの関心が高まっています。

Googleトレンドは過去にも同様の傾向を示してきました。2021年初頭には、イーサリアム(ETH)カルダノ(ADA)BNBといった仮想通貨の上昇相場を背景に、「アルトコイン」の検索数が過去最高水準に達しました。

Googleトレンドの画像「Altcoins」検索の過去5年データ(画像:Googleトレンド)

こうした関心の高まりは、市場データにも表れており、アルトコインシーズン到来を示すシグナルの一つと見なされています。

市場動向が示すアルトコインシーズン到来の兆し

過去相場再来を予感させる市場指標の変化

ブロックチェーン分析企業Glassnodeのデータによると、ビットコインの市場占有率(ドミナンス)は過去2カ月で65%から59%へ低下しました。この動きに伴い、資金がビットコイン(BTC)からアルトコインへ移行しつつある状況が示されています。

また、複数銘柄の相対的強さを測る「アルトコインシーズン指数」も上昇し、前日の34から39へ、さらに1カ月前の29から大幅に拡大しました。

一般に同指数が75以上で本格的なアルトシーズン入りと見なされるため、現時点では序盤段階とされますが、2017年末や2021年初頭の急騰相場再来を予想する見方も出ています。

著名トレーダーのMerlijn氏は「ビットコインからアルトコインへの資金流入が本格化すれば爆発的な上昇につながる可能性がある」と指摘しています。

アルトコインシーズンがやってくる…

指数は強気のフラッグを形成し、ブレイクアウトの準備が整いつつあります。

これが発動すれば、ビットコインからアルトコインへの資金移動が本格化し、大きな値動きが起こる可能性があります。

アルトコイン市場優位を裏付けるBTC価格と指標の動き

Glassnodeの共同創設者らは年初、アルトコインシーズンの開始には「BTCドミナンスの低下」と「BTC価格が10万ドル超で安定推移」の2つの条件が必要との見解を示していました。現在は、これらの条件を満たしつつある局面です。

実際にBTCドミナンスは約60%まで低下し、直近の価格は12万2,000ドル(約1,803万円)前後で堅調に推移しています。さらに、Glassnodeの独自指標「アルトシーズン・インジケーター」が7月9日付で点灯し、資金循環がアルトコイン市場へ向かい始めた兆候が報告されました。

こうした流れを背景に、足元ではアルトコインのパフォーマンスがビットコインを上回る展開となっています。

イーサリアムは過去90日間で約81%上昇し、ビットコインの約17%を大きく上回りました。さらに、一部ミームコインでは数百%の上昇例も確認されており、アルトコイン全般への資金流入が拡大しています。

ETF市場参入がアルトコイン相場に与えるプラス要因

アルトコイン市場への注目度を下支えしている要因として、機関投資家の参入や金融商品の整備拡大が挙げられています。

米国では2025年前半に少なくとも31件のアルトコイン関連ETF申請が提出され、ソラナ(SOL)エックスアールピー(XRP)など主要アルトコインを対象とする上場準備の動きが活発化しています。

実際、資産運用会社Canary Capital(カナリーキャピタル)は今年3月にSUIトークンの現物ETFを申請し、米取引所Cboe BZXも同ファンドの上場承認をSECに申請しました。

米ブルームバーグのアナリストであるエリック・バルチュナス氏は、主要アルトコインETFの9〜10月承認確率を85%と評価し、ドージコイン(DOGE)やカルダノ(ADA)など他のETFについても最大90%と見積もっています。

機関・企業によるETH・SOLの長期保有拡大

企業の財務戦略では、ビットコイン以外の仮想通貨を準備資産として位置づける動きも広がりつつあります。

BitMine(ビットマイン)Sharplink Gaming(シャープリンク・ゲーミング)といった企業は合計数十億ドル規模のイーサリアムを長期保有し、その大部分をステーキング運用していることが明らかになっています。

さらに米企業DeFi Development CorpやUpexiはソラナの保有拡大を進めており、それぞれ約100万SOL(2億ドル/296億円相当)と200万SOL超を保有していると報告しています。

このようにアルトコイン市場への資金流入経路は、個人投資家にとどまらず機関投資家や企業財務まで広がっています。市場の層が厚みを増していることも、今回のアルトコインシーズン到来予測を後押しする材料とみられています。

米経済指標好転で仮想通貨市場に追い風

CPI低下と利下げ観測でビットコインが過去最高値更新

直近の仮想通貨市場は、米国の経済指標が追い風となり上昇基調を強めています。米労働省が8月12日に発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前年比+2.7%にとどまり、インフレ鈍化が示されました。

その結果、9月の利下げ観測が高まり、リスク資産である仮想通貨に買いが波及しました。ビットコイン価格は一時124,500ドル(約1,840万円)まで上昇し、7月中旬に記録した123,153ドル(約1,820万円)を上回り、最高値を更新しました。

執筆時点でBTCは約122,000ドル(約1,803万円)で推移しており、直近24時間で仮想通貨市場全体の時価総額は4.15兆ドル(約613兆円)へ拡大しています。

イーサリアム高騰と主要アルトコインの上昇率

主要アルトコインも堅調で、記事執筆時点でイーサリアムは約4,722ドル(約70万円)まで上昇しており、2021年11月の過去最高値である4,878ドル(約72万円)に迫っています。

イーサリアムは過去7日間で約30%上昇し、年初来では+78%と顕著なパフォーマンスを示しています。

他の大型銘柄も上昇基調が続き、XRPは週次+10%、ソラナは+19.3%、スイ(SUI)は+15%、チェーンリンク(LINK)は+43%を記録しました。

年金投資解禁で広がる仮想通貨需要予測

こうしたアルトコインの上昇は、資金循環の進展に加え、米国の制度改革という追い風が作用しているとの見方が広がっています。

米国ではトランプ大統領が8月7日、確定拠出年金「401(k)」での仮想通貨投資解禁を指示する大統領令に署名しました。

これにより約12兆ドル(約1,800兆円)の年金資産に仮想通貨が組み入れ可能となりました。公的資金の参入余地拡大は長期的な資金流入を促す要因とされ、規制面からも市場にプラス材料が加わっています。

今後もマクロ経済動向や規制環境を注視しつつ、ビットコイン主導で進む強気相場の中でアルトコイン市場の動向に一層の注目が集まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=146.74 円)

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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