ハーバード大学、ビットコインETF保有比率が257%増加|資金流出の中で際立つ強気姿勢

ハーバード大学、ビットコインETF保有比率が257%増加|資金流出の中で際立つ強気姿勢(Harvard University boosts Bitcoin ETF holdings by 257%, signaling bullish stance amid capital outflows)
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ハーバード大学、IBIT保有680万株超に

2025年11月16日、米国ハーバード大学は、9月30日時点で資産運用大手ブラックロックが運用するビットコインETF「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)」を約681万株保有していたことが明らかになりました。

SEC(米国証券取引委員会)に提出された書類によると、前回報告時点の6月以降、保有株数は257%増加し、評価額は約4億4,290万ドル(約680億円)に達しています。

ハーバード大学は2025年第2四半期(4~6月期)にIBIT株を始めて取得しており、取得時の保有額は約1億1,670万ドル(約180億円)、株数は約190万株でした。

ETF市場から資金が流出する中で、この動きはビットコインに対する機関投資家の信頼感の高まりを示しており、注目を集めています。

名門ハーバード大学が仮想通貨ETFに異例の巨額投資

提出された最新の四半期報告書によると、IBITはハーバード大学の米国株式ポートフォリオで約20%を占める最大の保有銘柄となっています。

ハーバード大学のIBIT持株評価額(約4億4,280万ドル)は、マイクロソフト(約3億2,300万ドル)やアマゾン(約2億3,500万ドル)など同大学が保有する主要米国株の評価額を上回り、単一銘柄として最も大きな比重を占めています。

米ブルームバーグのシニアETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は、ハーバード大学やイェール大学などの名門大学基金がETFを直接購入するのは極めて異例であり、今回のIBIT取得はビットコインETFへの強い支持を示すものだと評価しています。

確認したところ、IBITはハーバードの13F報告で現在最大の保有銘柄であり、Q3の増加額もトップでした。

特にハーバードやイェールのようなエンドowmentがETFに投資するのは非常に珍しく、ETFとしてはこれ以上ないほどの信頼の裏付けと言えます。

ただし、5億ドルは全体のわずか1%に過ぎません。それでもIBITの保有者の中では16位に入る規模です。

一般に大学基金などの機関投資家は、未上場株式や不動産などのオルタナティブ資産を好み、ETFへの直接投資は敬遠する傾向があります。

そのため、ハーバード大学が公開市場のビットコインETFに巨額の資金を投じたことは極めて異例で、関係者の注目を集めています。

さらに、ブラウン大学などの他の名門大学もビットコインETFへの投資を公表しており、仮想通貨への関心が広がりつつあります。

ビットコインETF市場の変化と安定性への注目

11月13日には米国の現物ビットコインETFから約8億6,700万ドル(約1,340億円)が流出し、ETF市場開始以来2番目に大きい一日流出となりました。

直近3週間で合計約26億ドル(約4,020億円)が流出し、これは2025年5月以来の最大規模となっています。

専門家は、米国の金融政策を巡る不透明感や、ビットコインが10月に過去最高値(約12万6,000ドル)を記録した後の利益確定売りが背景にあると分析しています。

市場関係者の間では、こうした資金流出を一時的なローテーション(調整)と見るか、弱気転換(カピチュレーション)の兆候と捉えるかで意見が分かれています。

ただし、ビットコインETF全体の運用資産残高は依然として800億ドル超と高水準で、ハーバード大学のように長期目線で投資を拡大する機関も存在します。

今回のハーバード大学の大規模なビットコインETF投資は、資金流出が目立つ市場環境の中でも、機関投資家の長期的な信頼と関心の高さを示すものとなっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=154.64 円)

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Source:SEC提出書類
サムネイル:AIによる生成画像

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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