ヘイズ氏、ビットコイン年末20万〜25万ドル予測
2025年11月27日、仮想通貨取引所BitMEXの共同創設者であるアーサー・ヘイズ氏は、ビットコイン(BTC)が年末までに20万〜25万ドル(約3,100万〜3,900万円)に達する可能性があるとの見解を示しました。
こうした強気予測の根拠として、同氏は11月中旬の下落局面について「約80,000ドル(約1,250万円)で調整が進み、米ドル流動性の底打ちによって市場環境も改善しつつある」と述べています。
高市政権の経済対策で「100万ドル」を予想
ヘイズ氏が示すビットコイン調整と展望
レバレッジ需給が作った短期上昇の実像
ヘイズ氏は、今夏から秋にかけての上昇について「ETFやDAT(デジタル資産トレジャリー)を利用したレバレッジ取引による一時的な需給であり、実態を伴う機関資金の流入ではなかった」と述べ、上昇を支えた需給歪みが解消されたことで調整が発生したとの見方を示しています。
米ドル流動性の現状については「7月以降、米ドル流動性は大幅に縮小しており、ビットコインやリスク資産にとって不利な環境になっていた」と言及しました。
同氏は、TGA(米国財務省口座)の再建やFRB(米連邦準備制度理事会)によるQT(量的引き締め)の終了が流動性改善につながる可能性があると指摘しています。
夏〜秋の上昇を支えた需給歪みの解消
ヘイズ氏は、11月中旬の下落要因について「ETFと先物を組み合わせたレバレッジ付きトレードの崩壊が直接のきっかけ」と説明しています。
これらのポジションは、市場構造上の買い圧力として夏から秋にかけての上昇を支えていたものの、価格差の縮小や清算の増加を受けて持続性を失い、調整局面へ移行したといいます。
同氏は、こうした短期的需給の歪みが解消されたことで、ビットコイン価格のより持続的な上昇サイクルに移行できる環境が整いつつあるとの見解を示しました。
また流動性環境については、米国の財政運営と金融政策が鍵になるとした上で「TGA残高の調整やQT終了が市場へのドル供給増加につながる可能性がある」と同氏は指摘しています。
ヘイズ氏は、ドル供給が増加すれば、リスク資産全体に資金が戻る環境が整い、ビットコインの上昇余地も広がると述べています。
ビットコインの長期資産性とマクロ要因
同氏は、現在のマクロ環境が続く場合、短期的な価格変動にかかわらず、ビットコインが長期的な通貨価値の目減り対策として機能し続ける可能性にも言及しています。
アルトコインについては、流動性と収益性、バリデーションを兼ね備えたプロジェクトとしてPendleやEtherFiを挙げ「短期的にはETHをアウトパフォームする可能性がある」と述べています。
一方で、レバレッジ取引に関しては「数時間のチャートだけで利益を出せると考えるのは危険であり、流動性環境やマーク条件を理解しない限り破綻につながる」と警鐘を鳴らしています。
8万8,000ドルを再テストか
流動性改善を背景にした年末高値見通し
ヘイズ氏は、ビットコインが約80,000ドルで底打ちしたとの見方を示し、年末に向けて20万〜25万ドルのレンジを目指す可能性があることを改めて強調しています。
これらの見解は、短期的な取引要因ではなく、流動性動向というマクロ環境の分析に基づいたものであり、同氏は長期的な視点で市場を見守る姿勢を示しています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=156.20 円)
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Source:アーサー・ヘイズ氏出演動画
サムネイル:AIによる生成画像
























