Binance創業者、国家資産デジタル化に言及
2026年1月22日、スイス・ダボスで開催された世界経済フォーラムにて、仮想通貨取引所Binance(バイナンス)の創業者チャンポン・ジャオ(CZ)氏が、国家資産のトークン化について約12カ国の政府と協議を進めていることが明らかになりました。
国家資産のトークン化はブロックチェーン活用の代表例として注目されており、各国政府が保有するインフラや土地などの資産をトークン化し、一部を市民や外部に販売することで収益化を図る構想があると伝えられています。
報道によると、政府がまず自らの金融的利益を確保し、それを産業発展に活用する構想が示されており、資産トークン化による波及効果への期待が示されています。
またCZ氏は、仮想通貨による決済について「従来の決済システムとブロックチェーンベースの新しい仕組みが徐々に融合している」と語りつつ、世界的な普及にはまだ課題も多いと指摘しています。
RWAトークン化「デジタルメディア級」
国家資産トークン化と仮想通貨決済の未来を語るCZ氏
トークン化で描く新たな国家財政モデル
CZ氏は、国家保有資産のトークン化について、ブロックチェーン技術を活用した政府主導の金融モデルとして、各国の政策判断に影響を与え得るとの見解を示しています。
不動産やインフラといった公的資産をブロックチェーン上に記録されたトークンとして小口で発行・流通させることにより、透明性と即時性を備えた新たな資産管理の枠組みが形成されるとしています。
報道によれば、同氏は「政府はまず自らの金融的利益を確保し、それを将来の産業発展へと再投資することが可能になる」と語り、国主導による資産のトークン化が、財政の持続性と産業振興の両立を可能にする選択肢であると強調しました。
キルギスの事例に見る国家主導トークン化
CZ氏はこれまで、パキスタンやマレーシア、キルギスといった複数の国と協議を重ねており、とくにキルギスでは2025年、法定通貨ソムと連動するステーブルコインの発行が実現しています。
さらに、キルギス政府は3億ドル(約470億円)相当の金準備を裏付けとしたドル連動型ステーブルコインの開発計画も進めており、ブロックチェーン技術の国家レベルでの導入が制度面と実務面の両方で具体化しつつあります。
こうした取り組みは、財政の効率化と新たな資金調達手法の構築を目指す国家戦略の一環として、実際に進展しつつあります。
AI決済時代における仮想通貨の可能性
また、CZ氏は仮想通貨による決済の将来像についても言及し「AIエージェントがユーザーに代わって自律的に取引を行う時代には、仮想通貨がネイティブな決済手段として機能するようになる」との見通しを示したと伝えられています。
一方で、仮想通貨決済がグローバルな主流手段として定着するには、規制整備とインフラの成熟が不可欠であるとの認識も併せて示しています。
「0.1BTC」がアメリカンドリームに
グローバルで進むRWA採用と資産再構築
ダボス会議が映すトークン化トレンド
2026年初頭、RWA(現実資産)のトークン化は世界的な金融イノベーションの中核として注目を集めています。
米資産運用大手BlackRock(ブラックロック)は、資産のトークン化を主要トレンドの一つに据えており、同社CEOであるラリー・フィンク氏も「トークン化は次なる市場インフラの進化であり、即時決済や資産アクセシビリティを飛躍的に高める」と語っています。
今回のダボス会議では、Ripple社、Coinbase社の経営陣に加え、BlackRockやBNYメロン、欧州中央銀行(ECB)といった伝統金融の要人がパネリストとして登壇し、資産トークン化が金融構造に与える影響や法制度の課題について議論を交わしました。
実物資産のデジタル化がもたらす変革
調査会社21.coの推計によれば、2030年までにグローバルなトークン化資産市場は2兆ドル〜4兆ドル(約320兆〜630兆円)規模に達する可能性があります。
同社は、金融商品の設計から取引実務、さらには規制アーキテクチャまで広範囲に変化を及ぼすと報告しています。
2026年1月時点でも、ブロックチェーン上で管理されるトークン化資産の総額は約220億ドル(約3.4兆円)に上り、政府機関や民間金融機関の双方においてRWA活用の取り組みが急速に拡大しています。
国家資産のトークン化への関心も、こうしたグローバルな潮流の一環として広がりを見せています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.58 円)
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Source:Coindesk報道
サムネイル:AIによる生成画像




























