この記事の要点
- キリフダが暗号資産188銘柄を11セクターに分類
- 株式GICSに相当する市場共通基準、指数の公開も開始
188銘柄を11分野に整理、セクター指数を公開
キリフダ株式会社は2026年8月6日、仮想通貨(暗号資産)市場を対象とした独自のセクター分類基準を策定し、11のセクターインデックスと市場全体の参照指数の算出・公開を開始したと発表しました。
この基準にもとづき同社は、主要な取引市場に上場する188銘柄を、L1の38銘柄やミームコインの30銘柄、DeFi(分散型金融)の26銘柄など、機能や収益源に応じて11のセクターへ分類しました。
今回公開された「KIRIFUDA Digital Assets Sector Classification」は、「アルトコイン」と一括りにされてきた数千の銘柄を、機能ごとに整理して捉えるための分類基準となっています。
同社は、この分類を株式市場のGICS(世界産業分類基準)に相当する「市場の共通言語」と表現し、機関投資家がセクター単位で市場を分析・説明する際の基盤として活用されることを見込んでいます。
DeFi融資基盤「LaaS」を提供開始
11セクター指数の分類基準と想定される活用法
数千銘柄が「アルトコイン」で一括りの現状
キリフダが引き合いに出した株式市場のGICSは、市場環境の把握やテーマ投資、ポートフォリオのリスク管理を支える共通言語として、長く投資家に用いられてきました。
一方の暗号資産市場では、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、アルトコインといった大まかな区分が依然として主流で、数千に及ぶ銘柄が一つの区分でまとめて扱われていると同社は指摘しています。
ただし市場規模の拡大に伴い、暗号資産市場でもL1やDeFi、AI(人工知能)、ゲームなど、それぞれ異なる成長ドライバーやリスク特性を持つ分野への細分化が進みつつあるといいます。
キリフダはこうした変化に加え、2028年に見込まれる金融商品取引法への移行や暗号資産ETF(上場投資信託)解禁の議論を背景に、セクター単位で市場を把握する共通基準の重要性は今後さらに高まるとの見方を示しました。
L1からミームまで、11セクターの分類方法
こうした市場環境を踏まえ同社は、機能や収益源といったファンダメンタルズ(基礎的条件)と、市場参加者の認識という2つの視点を組み合わせて今回の分類基準を設計したと説明しています。
この基準にもとづく11のセクターは、ブロックチェーンの基盤レイヤーからミームコインまで幅広い領域を対象としており、同社はそれぞれの構成銘柄数と主な対象領域を公表しました。
| セクター | 銘柄数 | 主な対象領域 |
|---|---|---|
| L1 | 38 | ブロックチェーンの基盤レイヤー(ビットコイン系・EVM・非EVM・決済・RWA等) |
| スケーリング | 23 | L2・相互運用性・モジュラー型などL1の拡張を担う層 |
| DeFi | 26 | DEX・レンディング・ステーブルコイン・ステーキング等の金融プロトコル |
| トレーディング | 9 | パーペチュアルなどデリバティブを扱う取引プラットフォーム |
| インフラストラクチャー | 19 | オラクル・DePIN(分散型物理インフラ)・開発運用サービス等の基盤機能 |
| AI | 9 | AI関連のプロトコル・エージェント・データ基盤 |
| ゲーミング | 15 | ブロックチェーンゲームとゲーム基盤 |
| NFT | 8 | NFTマーケットプレイスと関連基盤 |
| ミーム | 30 | コミュニティ主導で価格形成されるミームコイン |
| プライバシー | 6 | 取引の秘匿性を高めるプライバシー保護技術 |
| その他 | 5 | 上記に分類されない銘柄(金連動トークン・終了案件等) |
この11セクターのうちL1には決済やRWA(現実資産)などのサブセクターを設ける一方、パーペチュアル(無期限先物)を扱うプラットフォームは、手数料収益が価格形成に大きく影響するとの考えから、現物中心のDeFiとは別のセクターとして分類しています。
各セクター指数は構成銘柄の値動きから算出され、加重方式や銘柄の入替基準を含む算出方法論についても、同社はウェブサイトで公開しています。
「テーマ投資・リスク管理・市場分析」への活用
同社は独自リサーチで、セクターごとに固有の値動きが確認されたとしており、その知見をもとに想定される活用場面として、「テーマ投資」「リスク管理」「市場分析」の3つを挙げました。
テーマ投資では資金が向かうナラティブ(相場のテーマ)の推移をセクター単位で把握できるほか、リスク管理や市場分析ではセクターごとの偏りや、市場全体との連動を除いた固有の値動きの分析にも役立つとしています。
こうした分類の意義について、同社でHead of Blockchain Intelligenceを務める山口睦生氏は「暗号資産市場はもはや”ビットコインとその他”で語れる市場ではない」との認識を示しました。
そのうえで同氏は、異なる成長ドライバーを持つ産業群が形成されるなか、市場を理解・分析・説明するための共通言語が求められていると述べています。
今後はセクター分類や構成銘柄の定期的な見直しに加え、指数を活用した市場分析レポートの発信や金融機関との共同研究、商品設計支援を進める方針です。
暗号資産の金商法改正案が成立
金融庁に暗号資産・ステーブルコイン課が発足
キリフダが民間の分析基盤を整備する一方、金融庁は2026年8月7日付の組織再編で、暗号資産とステーブルコインを専門に所管する「暗号資産・ステーブルコイン課」を新設しました。
今回の再編では総合政策局と監督局を「銀行・証券監督局」と「資産運用・保険監督局」に改め、金融庁はデジタル技術への対応やモニタリングの高度化など、新たな課題に対応するための措置だと説明しています。
制度整備が進むなか、キリフダも今後、セクター分類や構成銘柄の見直しに加え、市場分析レポートの発信や金融機関との共同研究、商品設計支援を進める方針です。
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Source:キリフダ公式発表
サムネイル:AIによる生成画像



























