この記事の要点
- CFTCがFAQ更新、トークン化資産投資を新たに容認
- CLARITY法案停滞下、既存権限で仮想通貨規制へ
トークン化資産の投資・記録保持を新たに容認
CFTC(米商品先物取引委員会)は2026年9月24日、仮想通貨およびブロックチェーン技術に関する登録事業者向けFAQ(よくある質問)の更新版を公表しました。
今回の更新では、顧客資金をトークン化された適格投資対象へ投資する場合と、ブロックチェーン技術を使って規制上の記録を保持する場合の取り扱いが新たに明確化されています。
トークン化資産への投資については、トークン化された形態が従来の形態と「同一または機能的に同等の法的・経済的権利」を保有者に与える場合に限り容認するとCFTCスタッフは説明しています。
記録保持については、ネットワーク障害が起きた場合でも当局へ記録を提出できる体制を条件に、ブロックチェーンや分散型台帳技術の利用が認められました。
マイケル・セリグCFTC委員長は、こうした明確化について「仮想通貨業界に規制の明確性を提供するという当局の継続的な取り組みに沿ったものだ」と述べています。
CFTC委員長「大規模トークン化に備える」
CLARITY法案停滞の中でCFTCが独自規制へ
上院クローチャー否決、60票に届かず
仮想通貨市場の包括的な規制を定めるCLARITY(クラリティ)法案は2025年7月、下院を賛成294・反対134で通過しました。
その後、2026年5月には上院銀行委員会でも賛成15・反対9で可決され、本会議での審議に向けて手続きが進められました。
しかし9月15日の上院採決では、法案審議に進むためのクローチャー動議が賛成49・反対50となり、成立に必要な60票を下回って否決されています。
採決直後にはトム・ティリス上院議員が結果の再考を求める動議を提出しており、CLARITY法をめぐる上院での手続きは継続しています。
セリグ委員長「ルールを届ける準備は整っている」
セリグ委員長は2026年8月、CFTCイノベーション諮問委員会の初会合で、既存の法的権限を用いた仮想通貨(暗号資産)市場の規則策定を検討するよう職員に指示していました。
その後、CLARITY法案をめぐる上院採決翌日の9月16日には、自身のX(旧ツイッター)で「昨日の上院採決の結果は残念だった」と投稿しました。
同委員長は続けて「CFTCは新しい金融のフロンティアに向けたルールを届ける準備が整っている」と述べ、既存の権限を使って仮想通貨市場の規制策定を進める姿勢を示しています。
翌17日には、CFTCが「仮想通貨取引および仮想通貨市場の規制」と題する規制措置をホワイトハウスの情報規制局(OIRA)へ提出し、RIN 3038-AF80として審査手続きに入りました。
FAQ改訂で投資・記録保持の扱いを明文化
9月24日のFAQ更新では、トークン化された投資対象とブロックチェーンによる記録保持について、新たな見解が示されています。
顧客資金の投資については、CFTC規則1.25で認められた投資対象をトークン化した場合でも、従来の形態と同一または機能的に同等の法的・経済的権利を保有者に与えることなど、既存の要件を満たす必要があるとしています。
記録保持では、CFTCから求められた際に必要な記録へアクセスして提出できる状態を維持することを条件に、ブロックチェーンや分散型台帳技術の利用が認められました。
今回更新されたFAQは2026年3月20日に初版が公表されたもので、同委員会のスタッフレター25-39(トークン化担保ガイダンス)および26-05(証拠金担保としてのデジタル資産に関するノーアクション対応)を補足する内容となっています。
1京円規模の米国株にトークン化の道
SECも規則案提示、米仮想通貨規制が同時進行
SEC(証券取引委員会)は2026年8月18日、仮想通貨に関する一定の投資契約を対象とする規則案「Regulation Crypto Assets」を公表しました。
同規則案では、一定の仮想通貨関連投資契約を対象とした登録免除制度や条件付きセーフハーバーなどが提案されており、2026年10月20日までパブリックコメントを受け付けています。
一方、CFTCではCLARITY法案をめぐる上院採決後も、既存の法的権限にもとづく仮想通貨市場の規則策定やFAQの更新を進めています。
CLARITY法をめぐる上院での手続きも残るなか、今後はSECのパブリックコメントと、CFTCがOIRAへ提出した規制措置の審査がそれぞれ進められる見通しです。
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Source:CFTC発表
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