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ブロックチェーン技術は建設業界にも|設計図などの機密データを管理


ブロックチェーン(Blockchain)の技術は建設業界にも導入されています。東京都千代田区に本社を構える前田建設工業は、建設現場で取り扱う重要な機密データをより安全に管理するために、この分散型台帳の技術を試験導入を開始すると伝えられています。

建設業界では、複数の企業が協力して現場作業を行うことも多いため、設計図などのような機密情報をどのように管理するかが重要な課題となっています。

日経新聞の報道によると、前田建設はこのような問題に対処するためにブロックチェーン技術を試験導入する予定であるとのことです。

こちらから読む:建設業界にも導入されるブロックチェーン技術の仕組みとは?

ブロックチェーンで機密情報を管理|前田建設

前田建設は、福岡県飯塚市に本社を構えるシステム開発会社であるTRIART(トライアート)と提携し、建設現場で使用する設計図などの情報を厳しく管理します。試験段階では空港などのようなインフラ建設の現場での導入を予定しているとのことで、現場で使用しているMicrosoft(マイクロソフト)のタブレットPC「Surface(サーフェス)」にこれらのシステムを搭載することが予定されています。

前田建設が導入するシステムでは、端末に保存している設計図や現場写真などの機密データはそれぞれの端末同士が提携している状態でなければ使用することができない仕組みとなっているため、建設現場以外でデータを見ることはできないようになっています。

この他にも出勤時間や退勤時間とシステムを連動させるこよによって、私物のスマホカメラの機能を制限したり、現場内に張り巡らせた「Bluetooth(ブルートゥース)」の電波と組み合わせて、作業員の位置や動線を把握することもできると説明されています。

建設現場には、下請け会社の作業員や資材メーカーの担当者などの様々な関係者が出入りするため、データの流出なども起こり兼ねない状況になっています。このような問題に対処するために、構築されたこの新しいシステムは、空港のような厳しい情報管理が求められている建設現場での導入が進められます。また将来的な計画としては、施工後の施設の運営や管理などにもこのシステムを活用したいと考えているとのことです。

人工知能(AI)やブロックチェーンの専門家|TRIART(トライアート)

TRIART(トライアート)社は、ブロックチェーン人工知能(AI)、端末間通信といった最先端技術の研究開発に取り組んでおり、AI画像認識を使った画像の比較システムなどの製品も提供しています。

この比較システムは、図面、書類、写真などのような異なる二つのデータを比較して分析することによって、それらのどこに違いがあるのかを簡単に把握できるように作られています。

このようば豊富な技術を備えているトライアート社は、前田建設の現場作業をより効率的なものにすることができると考えられます。実際にどのようなシステムが現場で使用されるのかは、現場の関係者しか分からないものの、それらのデータは確実に今まで以上に安全に保管・管理されることになるでしょう。