仮想通貨の暴落がほぼ全てのコインで起きたため、本日の市場の時価総額は 7兆円ほどまで急激に下がった。
つい先日までの時価総額が 10兆円に届きそうな勢いを見せていたため、総額でおよそ 3兆円の価値がわずか 1〜2日で一気にすっ飛んでしまった計算になる。
取引できるアルトコインの種類が最も多い coincheck でも軒並み価格が下落しているおり、多くのメディアで暴落のニュースが飛び交っているが、今回の暴落の原因はどこにあるのだろうか?せっかくなので分析したいと思う。
仮想通貨暴落の予兆
今回の仮想通貨業界の暴落は「起こるべくして起きた」と考えるのが普通である。
特にここ 3〜4週間ほどのビットコインの急騰ぶりを思い出していただきたい。
5月1日時点でのビットコイン価格は 15万円前後、対して最も大きな時価総額を記録した 25日は 33万円。わずか 1ヶ月足らずの間に時価総額が 2倍以上に増加している。( 220%増)
この数値は通常の株式投資や為替では絶対にありえない異常値であり、どこかのタイミングで調整が入るのは当然の流れである。
今回は調整のタイミングが「今日」だけだったにすぎない。
全ての仮想通貨暴落の原因
今回の暴落は大量のビットコインを保有していた投資家が利益確定のため、大量の売りに走ったことから価格の下落が始まり、それに追従するように市場も下落へ流れて行ったと思われる。
その過程で今回話題にしている Coinbase のサーバーダウンが発生したため、更に市場の下落への流れの背中を押された形になった印象だ。
当然、ほとんどのアルトコインは対ビットコインで取り引きを行うため、ビットコインが下落すればその他の暗号通貨も下落する。
よって今回は市場全体に影響が広がってしまった。と考えて良いだろう。
ちなみに相場は「上れば下がる」という基本に忠実な動きをしてくれたので、さほど問題ではないかと思われる。
また今回の一件が「本当の暴落」のレベルでもないと考えており、本物の暴落ならビットコインは数万円レベルまで下落しているが、未だにビットコイン価格は 24万円前後を推移している。
5月1日時点でのビットコイン価格は 15万円前後ということを考えれば、9万円も 1ヶ月で上昇したことになる。
今でも十分に高値圏&急騰レベルにいることに間違いない。
少し遠目で見てみれば今回の値動きは確かに激しかったが、暴落というレベルの値動きではないことが分っていただけると思う。
更に言えば暴落したと言われた後の今でも十分に「高値圏」である。
一部を除いてその他のアルトコインでも同様である。
仮想通貨暴落でCoinbaseがサーバーダウンか?
下記画像はアメリカの仮想通貨取引所ベスト3に入る Coinbase の本日の早朝の画像である。
「 service unavailable(サービスを受けられない)」の文字が出ており、一時騒然となった。この混乱が今回の下落の原因の一旦を担っていると考えても良いだろう。
本日はドルでの取引量が増加しており、24時間で 650億円を超えている。
総額では 1700億円を超える取引が行われており、おそらくビットコインの歴史上最も取引が行われた 1日になった。
Coinbase は今回の取引量にシステムが追いつかずにサーバーがダウンしたか、運営側で取引量をコントロールするためにブロックした可能性が高い。
ちなみに現在は通常運転になっているので後者だろう。
仮想通貨市場は株式市場と比べるとまだまだ小さい市場規模であるため、少しの調整が大きな価格の下落に繋がりやすい。
当然その逆もあることを考えると、仮想通貨市場は「ちょっとしたことで大きく上がり」「ちょっとしたことで大きく下がる」という特徴があるとも言える。