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ビットコインの誕生で今後消滅するコンビニATMの未来

セブン銀行を皮切りに、ファミリーマート・ローソンなど、今ではどこの店舗でも見かけるコンビニATM ですが、ビットコインの誕生で今後消滅するかもしれません。
これはセブン銀行が発表している過去 5年間のデータとフィンテック技術の社会浸透、そしてビットコインの躍進を考えれば繋がっていきます。
今回は、「ビットコインの誕生で消滅する可能性が高くなったコンビニATM の未来」を考察していきたいと思います。

銀行ATMの消滅「ATMはコンビニに任せておけ」

「銀行のATMを利用した回数よりもコンビニATMを利用した回数の方が多い。」という方は多いのではないでしょうか。
わざわざ遠い銀行支店まで出かける必要がなく、数多くの銀行を一括で取り扱えるコンビニATM の存在は、すでに私たちの生活に根付いています。
ちなみに、セブン銀行・イーネット(ファミリーマート)・ローソンATM、日本の主要コンビニが設置する ATMの台数の合計は約 48,000台を超えますが、
それに対して、日本の三大メガバンクの三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行が設置する支店ATM の台数は約 18,000台とコンビニATM の半分以下という状態です。
少し前に銀行は「 ATMはコンビニに任せておけ」という方針を打ち出したのか、年々台数を減少させており「過去 15年で 10%減少させた。」というデータも存在します。
これは「支店ATM よりもコンビニATM の方が取引される回数が多く、結果的に手数料が多く入る仕組み」だと気付いた、もしくは発展したからと考えても良いかもしれません。

コンビニATMの1日の売り上げは2億円を超える

特に支店ATM は「1台 300万円」ほどかかりますが、コンビニ ATM は「1台 200万円弱」と、通常のATM と比べて安く、「低コストで手数料が入る」極めて利益率の高い「おいしい」ビジネスモデルだと考えるべきでしょう。
ちなみに、1回の取引でコンビニATMが得る利益は、「 50円」と言われています。
業界最大手のセブン銀行の 2016年のATM1台の 1日の平均利用回数は「 95.5件」、これをすべてのコンビニATMに当てはめて考えると 1日の総売り上げは「 2億2,000万円」を超えます。
1ヶ月で「 66億円」1年で「 800億円」の売り上げです。
これが「 ATMを設置するだけ」で、毎日現金で入ってくるわけですから、美味しすぎるビジネスです。
また、その他銀行の視点から見ても、コンビニATM の取引の手数料の一部は支払われるでしょうから、
「コストゼロ、リスクゼロで莫大な利益が自動で入る」という、こちらにとっても非常においしいビジネスモデルだと考えて良いでしょう。
銀行側はわざわざ資金と投入してまで新しいATM を設置するメリットがないのです。

コンビニATMの売上減少とフィンテック

しかし、大躍進を続けてきたコンビニATM も今年に入り、初めて陰りが見えてきました。
2012年には 1台あたり「1日 111.1件」も取引されていましたが、2016年には「 95.5件」まで落ち込み、今年は「 94.3件」にまで落ち込むと予測されています。
コンビニATM は、確実に「利益を落としている」のです。
その原因には様々な要因が絡んでいるでしょうが、大きな理由として「フィンテック技術の躍進」が考えられます。
例えば、セブンイレブンでは電子マネーの「 nanaco 」を利用すれば利用した金額の一部がポイント還元されるので、多めに入金される方も多いのではないでしょうか?
わざわざ現金をその都度引き出して使うよりも、あらかじめ電子マネー化しておけば、手数料も取られず、ポイントも還元されます。
また、国内最大手のオークションアプリ「メルカリ」は、落札者の支払いを、アプリ内で発行したバーコードをコンビニのレジでスキャンすることでできるようにしています。
このような技術は完全に「フィンテック」そのものです。
このような「現金を使うことのデメリット」と「電子マネーやアプリ決済を使うメリット」がうまく組み合わさったことで、大躍進を続け、コンビニ銀行のドル箱だったコンビニATM ですら立場が危うくなっているのです。

ビットコイン今後について

現金を使わずに電子マネーでの決済は、確かに今後コンビニ業界だけでなく多くの業界に浸透していく技術でしょう。
しかし、こうした電子マネーにも「デメリット」が存在します。
それは「利用できる場所の制限」です。
改めていうことではありませんが、現金は日本国内であれば、「どこでも使える」ことが最大のメリットです。
レジでの支払いだけでなく、個人店舗間での現金のやりとりも現金なら可能です。
逆に電子マネーなどは「利用できる場所」が限られているため、日常の「ある一瞬」でしか使用できず、また「資産価値」もありません。
現金で 1億円を持っていればそれは「資産」になりますが、nanaco で「 1億円分のポイント」を持っていたとしてもそれを「資産と呼んでも良いのか?」ということですね。
なので、現金には現金のメリット・デメリット、電子マネーには電子マネーのメリット・デメリットが存在するわけです。
こうした、それぞれのメリットを残しつつ、デメリットをなくしたのが「ビットコイン」というだということです。
ビットコインはすでに「資産」として金融庁に認められており、店舗での直接取引、アプリ上のみで決済が完了するなど、現金の特性とフィンテック技術が上手く組み合わさっている完成度の高い「決済システム」だと考えても良いでしょう。
ただ、現状ビットコインにも「手数料の高騰」や「利用店舗の少なさ」という問題が存在します。
ただし、これらの問題は「将来解決する可能性が極めて高い」問題であり、現在の銀行が抱える「解決した未来が見えない問題」とは根本的に違います。
「メリットが大きい方が生き残る」
これはすべての金融システムに言えることですが、通貨や支払いは、いかに利用者にとってメリットが大きいかですべてが倫理的に判断されます。
・より手数料が安いもの
・より安全なもの
・より利便性が高いもの
現状存在するどの金融システムよりも優れているビットコインが、近い将来利用され出すのは当然のことです。
今後はビットコインをはじめとした暗号通貨をコンビニであたりめに使用する未来がすぐそこまで来ているかもしれません。