仮想通貨やブロックチェーン技術を活用して”月”の土地を商標化する世界初の取り組みを行なっている「DIANA(ダイアナ)」は、それらを取引することができる分散型アプリケーション(DApps)のサービスを2019年7月20日から開始したことを発表しました。
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DIANA(ダイアナ)とは
DIANA(ダイアナ)は、ブロックチェーン技術を活用して月の登記を試みているプロジェクトです。同社はイーサリアム(ETH)ベースのトークンである「DIA」を発行しており、登記を行なった人にはこのDIAを発行しています。
同社は、月の土地を一定の面積に分割して管理しており、一つのセルを「約9,790m²」として「合計3,874,204,892個」に分割し、これら一つのセルを1DIAとして発行しています。公式サイトではERC-20アドレスを登録すると、月の画像が表示されるようになっており、自分自身で場所を選択することができるようになっています。
DIANAが公開したプレスリリースでは、国際連合によって発行された宇宙条約には「月や天体は特定の国の所有物ではなく、人類共同の遺産である」と明記されているものの、月に存在する莫大な資源に目を付けた特定の国家や企業による、月の所有権を巡った争いは、日を増すごとに熾烈なものになっていると指摘されています。
このような問題を解決しようと試みている「DIANA」は、ブロックチェーン技術や仮想通貨を用いて誰でも簡単に”月の登記”を行えるようにし、集団で登記を推進することによって「月は誰のものなのか?」という疑問に対する答えを提示しようとしていると説明されています。
誰でも簡単に参加できる「月の登記システム」を提供
同社は「DIANA登記システム」というプラットフォームを公式サイトで提供することによって、誰でも簡単に参加できる環境を提供しており、イーサリアム関連のICOに参加したことがある人であれば数分〜数時間で登記を完了できる方法を提供しています。
記事執筆時点で「1DIA」の価格は「1ドル(約108円)」となっており、10区画から取得することができるようになっています。また、登記を行なった人物は自分が選択した登記領域に「固有名詞」を付与することができるようになっており、大切な人や家族などにそれらをプレゼントすることもできるとも説明されています。
DIANAはプレスリリースの中でこのプロジェクトについて次のように説明しています。
ブロックチェーン技術を基盤とした登記サービスは、高い透明性や信頼性を持った権利保障を通じて、これまで土地の取引や記録などを革新的に変化させることができるサービスです。
DIANAプロジェクトは、世界で初めて人類共同の遺産である月を、公平かつ平和的に所有できるようにすることは勿論のこと、人々の月に対しての関心を高めることができる、絶好のチャンスです。
ここ数年間で宇宙に関する人々の関心は急速に高まっており、以前から一部の富裕層の人々は月の土地を購入していました。宇宙に関する法律は未だに曖昧な部分も多いため、そのような「月の所有権」がこれからどのような扱いになっていくかは定かではないものの、世界中の誰もが気軽に参加できる「DIANA」のプロジェクトは一般の人々から注目を集めることが予想されます。
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