ドイツ金融規制当局:仮想通貨ATM関連企業に「自己勘定取引の即時停止」命令
ドイツの金融規制当局である「ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)」は、2020年3月4日に仮想通貨ATMなどのサービスを展開しているベルリンの企業「KKT UG」に対して、"仮想通貨取引が可能なATMにおけるクロスボーダー自己勘定取引(*1)を即時停止するように"と命令したことを発表しました。
(*1)自己勘定取引:投資銀行や証券会社などが自己資金を元手に市場取引を行うこと
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「ライセンス未取得である」と指摘
ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)は2020年3月4日に「shitcoins.club」というWEBサイトや仮想通貨を売買することができるATMをドイツ国内で展開しているベルリンの企業「KKT UG」に対して、"仮想通貨取引が可能なATMにおけるクロスボーダー取引を即時停止するように"と命令したことを発表しました。
BaFinは同社が「ドイツ銀行法(KWG)に基づくBaFinライセンスを取得しないまま自己勘定取引を行っている」として、"違法である"との判断を下しました。
ドイツでは2020年1月1日に新たなマネーロンダリング防止法が施行されたため、仮想通貨取引所・カストディ・ウォレットなどといった仮想通貨関連の事業を手がける企業はドイツ連邦金融監督庁からライセンスを取得する必要があります。
新たな法律が施行されたことによって仮想通貨関連の環境が整うことになるため、ドイツの仮想通貨市場は活発化してきており、最近では銀行40行が仮想通貨管理業のライセンスを申請していることなども報告されていましたが、すでに仮想通貨関連のサービスを提供していた企業は迅速な対応が求められることになると予想されます。
該当する仮想通貨関連サービスを提供する企業は2021年以降「BaFinライセンス」が必須となるため、2020年6月までに申請書類を提出する必要、2月までに申請する意向を示す必要がありました。