MoneyGram「Ripple製品用いた取引の一時停止」を発表|SEC訴訟の不確実性を考慮
Ripple(リップル)社と戦略的パートナーシップを締結している米国の大手国際送金会社「MoneyGram(マネーグラム)」が、米国証券取引委員会(SEC)のRipple社に対する訴訟を受けて、リップルのプラットフォームを用いた取引を停止したことが明らかになりました。
SECの訴訟による不確実性のため「製品利用を一時停止」
「Ripple(リップル)」と「MoneyGram(マネーグラム)」は2019年6月に戦略的パートナーシップを締結しており、Ripple社はマネーグラム株と引き換えに5,000万ドル(約50億円)を投資するなど関係を深めていましたが、今回は『MoneyGramがRipple社製品の利用を一時停止した』ということが明らかになりました。
これは米国証券取引委員会(SEC)が昨年12月にRipple社を提訴したことを受けてのものであり、MoneyGramは2021年第1四半期の見通しの中で『SECの訴訟による不確実性のため、リップルのプラットフォームを用いた取引を停止した』とコメントしています。
また、同社は2020年第1四半期にリップル市場開発費用から1,210万ドル(約12.1億円)以上の利益を得ていたものの、今回の発表では『2021年第1四半期にリップル市場開発費用から利益を得る予定はない』と説明されています。
Ripple社に対する米国証券取引委員会の訴訟問題では、米国時間2021年2月22日に裁判前に両当事者の弁護士が今後の日程などについて話し合いを行う「裁判前の電話会議」が行われる予定となっていますが、先日公開された会議前の共同文書には『現時点では和解の見通しはないと考えている』と記されており両者の対立は深まっています。
Ripple社に対する訴訟問題を受けて、XRP関連のサービスを提供している米国の暗号資産取引所は『XRP関連サービスの一時停止』を発表していましたが、マネーグラムはRipple社との関係が深い大手企業の1社であるため、今回の発表には注目が集まっています。
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