ソラナキラー「SUI」が時価総額トップ5に入る可能性|著名投資家ラウル・パル氏

ソラナキラー「SUI」が時価総額トップ5に入る可能性|著名投資家ラウル・パル氏("SUI" may enter crypto market cap top 5, says renowned investor Raoul Pal)
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パル氏、スイ(SUI)の強気シナリオを提示

グローバルマクロ投資調査会社Global Macro Investor(GMI)の創設者兼CEOであるラウル・パル氏は2025年6月28日、仮想通貨スイ(Sui/SUI)が2025年下半期にかけて成長を継続し、時価総額でトップ5に入る可能性があるとの見解を示しました。

パル氏は自身のX(旧Twitter)で「SUIは2025年前半に乱高下したが、今後はさらに上昇する可能性がある」と述べ、今後の価格推移に強気の姿勢を見せています。

SUIの価格は2025年1月初旬に5ドルを突破したものの、第1四半期には仮想通貨市場全体の調整を受けて44%下落しました。その後、第2四半期には17%回復しており、パル氏はこの反発を根拠に年後半のさらなる上昇を示唆しています。

パル氏は、SUIが今後も3.5ドル以下のレンジ内で推移した後、ビットコイン(BTC)の史上最高値更新に連動するかたちでブレイクアウトする展開になる可能性があるとしています。

同氏は「BTCが過去最高値を更新すれば、SUIは再びアウトパフォームし始め、このサイクルで主要銘柄のトップ5にとどまる可能性がある」と発言し、強気な価格見通しを提示しています。

私の見立てでは、ビットコインが過去最高値(ATH)を更新していくにつれ、これは再び好パフォーマンスを見せ、このサイクルでも主要通貨の中で時価総額上位5位以内を維持すると考えています。

焦らず、忍耐強くいきましょう。

欲や焦り、FOMO(取り残されることへの恐れ)では、うまくいきません。

パル氏が示すスイ(SUI)の将来性

こうした強気な姿勢の背景には「ソラナ(SOL)キラー」とも呼ばれるSUIの技術的特徴と、現在の市場で築いている地位があると見られています。

SUIの革新性とDeFiでの実績

Suiネットワークは、Meta(旧Facebook)の暗号資産プロジェクト「Diem」の元開発者らによって立ち上げられたレイヤー1ブロックチェーンで、高速な取引処理能力と、1秒未満での最終確定(ファイナリティ)を実現しています。

Move言語を用いた安全性の高いスマートコントラクトや、並列処理による高いスケーラビリティなどの革新技術を備えるSuiは、2024年に著しい成長を遂げました。

分散型金融(DeFi)分野では、カルダノ(ADA)アプトス(APT)を上回る総預かり資産(TVL)を記録しています。

パル氏は以前からSUIを高く評価しており、2024年末には「SUIは今サイクルの“選ばれし存在”だ」と表現しています。そのうえで、同氏はSUIの技術的優位性が価格上昇を促す可能性にも言及しました。

2025年1月、SUIが過去最高値付近の5ドルを突破した際、同氏は「SUIは天井を突き破ろうとしている。この先“ハイパースペース”に突入するだろう」と述べ、楽観的なチャート分析を公開しました。その後、SUI価格は実際に5ドル台中盤まで上昇しています。

同氏は、SUIにはソラナ(SOL)に匹敵する潜在力があると考えており「ソラナが台頭する前のSOL」を思わせる存在だとしてSUIを比較対象に挙げています。

成長余地を示すSUIの時価総額

パル氏が示した「時価総額トップ5入り」という見解は、SUIが現在のソラナ規模にまで成長する可能性を示していると言えます。

仮想通貨データサイトのCoinMarketCapによると、SUIがソラナの時価総額である約800億ドル(約11.6兆円)に到達した場合、SUIの想定価格は約23.4ドルに達することになります。これは、現在の水準と比較して約8倍の上昇に相当します。

記事執筆時点におけるSUIの価格は2.79ドル(約390円)で、時価総額は約95億ドル(約1.4兆円)となっており、仮想通貨市場全体で第13位に位置しています。

トップ5入りには今後も大幅な成長が必要とされますが、パル氏はこのシナリオが現実味を帯びつつあると指摘しました。

SUIの成長に期待する著名投資家たち

他の業界関係者の間でもSUIへの注目は高まっています。

著名なクリプト系YouTuberであるブライアン・ジュン氏は「SUIは2025年の強気相場において、安全かつ堅実な投資先である」と評価しており、SUIがソラナの取引高を上回る可能性にも言及しました。

また、CryptoBanterの創設者であるラン・ニューナー氏もSUIに対して強気な姿勢を示しており、明確な価格水準は控えたものの「SUIはソラナより先にブレイクアウトする」との見解を述べています。

一方で、SUIの将来性について慎重な見解を示す専門家も存在します。

著名アナリストのラーク・デイビス氏は、SUIへの投資には注意が必要だと警鐘を鳴らし、今後の成長性に懐疑的な立場を取っています。

パル氏の予測が話題となる中、米大手投資運用会社のVanEck(ヴァンエック)も「SUIの2025年価格は10ドル程度」との見通しを示しました。これは、パル氏の強気な見立てと比較するとやや控えめな水準です。

意見が分かれる中、市場関係者の間では、SUIが今後ソラナに匹敵する存在となるかどうかに関心が高まっています。

仮想通貨SUIの成長を支える最新動向

2025年に入り、SUIを取り巻く動きが加速しており、注目度の高まりとともにエコシステム面でも重要な展開が見られています。

ファンド組入とWLFI提携で価格反応

1月、デジタル資産運用大手Grayscale Investments(グレースケール)が実施したファンドのリバランスにより、SUIが新たにポートフォリオへ組み入れられました。

なかでも「スマートコントラクト・プラットフォーム(イーサリアム除外)ファンド(GSCPxE)」では、SUIが全体の約7.93%を占める構成比率で採用されています。

3月には、トランプ大統領のファミリーが関与するDeFiプロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)」とSui財団との提携が発表されました。

SUIの導入が発表されると、価格は短期間で2.63ドルから2.99ドルまで急騰しました。これに関連して、エリック・トランプ氏やWLFIの共同創設者らは、Suiの技術的な強みに対する期待を示すコメントを発表しています。

SUI現物ETF申請とNFTゲーム採用が後押し

3月18日には、カナリー・キャピタルはSUIを対象とした初の現物ETFを、米証券取引委員会(SEC)に正式に申請しました。承認されれば、SUIへの機関投資家からの資金流入が加速する可能性があります。

また、セガが開発するカードゲーム「CODE OF JOKER:EVOLUTIONS」が、SUIブロックチェーンを採用予定であることも発表されました。これにより、ゲーム分野でもSUIへの関心が高まっています。

このほか、エリック・トランプ氏がSUIを保有していることや、資金フロー分析でSUIがSOLやエックスアールピー(XRP)と並ぶ資金流入銘柄とされている点も注目されています。こうした要因から、2025年前半の市場ではSUIへの関心が一段と高まっている状況です。

これらのことから、2025年前半は機関投資家や著名人からの注目が相次ぎ、SUIの認知度が大きく高まりました。加えて、エコシステムの拡充に向けた提携や技術採用に関する発表も相次いでいます。

パル氏の強気な見通しも、これらの動向を背景にしたものであると考えられます。今後、SUIがソラナに肩を並べる存在へと成長するかどうかに、業界内の注目が集まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=144.88 円)

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Source:ラウル・パル氏X投稿
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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Written by

BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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