リップルCTO「銀行はXRP Ledgerを採用」数兆ドル規模の金融インフラ変革を予測

リップルCTO「銀行はXRP Ledgerを採用」数兆ドル規模の金融インフラ変革を予測(Ripple CTO predicts banks will adopt XRP Ledger, transforming financial infrastructure worth trillions of dollars)
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デビッド・シュワルツ氏、XRP主導の金融変革を示唆

Ripple(リップル)社のCTO(最高技術責任者)デビッド・シュワルツ氏は2025年9月19日、一部の銀行が国際送金などの支払い手段として仮想通貨エックスアールピー(XRP)を統合し始めていることを明らかにしました。

シュワルツ氏はさらに、同社と提携する銀行の一つ「Ripple Bank」があらゆる決済をXRP Ledger(XRPL)上で処理する計画であり、決済インフラの基盤をXRPLに全面移行する方針も示しています。

同氏は、この構想によりXRPを中心とした新たな銀行インフラが実現すれば、数兆ドル(数百兆円)規模の資金フローをオンチェーンで処理できる可能性があると強調しました。

🚨リップル社CTOが発表――銀行によるXRPの導入がすでに始動!

「Ripple Bank」は決済のすべてをXRPレジャー上で処理し、数兆ドル規模の資金流入を実現へ。(後略)

シュワルツ氏の発言は、XRPが将来的に銀行の決済基盤として果たしうる役割の大きさを示すものとして注目されています。

XRP Ledger(XRPL)採用で変わる銀行インフラの未来

シュワルツ氏が語るXRPLの実需採用の背景

シュワルツ氏は銀行との提携について「銀行との契約は達成感があるが、実際の動きは極めて慎重で遅い」と述べ、表向きの発表以上に実務面では時間を要することを強調しました。

同氏によると、リップル社は当初大手銀行との提携に注力してきたものの、その多くは広報目的にとどまり、本格的な利用には至らなかったといいます。

こうした経緯を踏まえ、シュワルツ氏は銀行が実需でXRPLを採用し始めた現在の状況を「真の進展」として捉えています。

リップル社の銀行免許申請と規制対応戦略

実際、リップル社は銀行インフラへの深い統合に向けた準備を着実に進めています。

同社のブラッド・ガーリングハウスCEOは7月3日、米国で全国銀行免許(National Bank Charter)を申請し、さらにFRB(米連邦準備制度理事会)のマスターアカウント取得も目指していることを明らかにしました。

この動きは、リップル社が自社ステーブルコインを中央銀行に預託し、米国の決済網へ直接アクセスする狙いがあると伝えられています。

また、同社は国際標準の金融メッセージ規格ISO 20022への準拠を表明しており、伝統的な銀行システムとの親和性を高める取り組みも進めています。

DBSとフランクリン・テンプルトンの提携事例

すでにXRPLを活用した大規模な実証実験やサービス提供も始まっています。

シンガポールの大手銀行DBSグループと米資産運用大手フランクリン・テンプルトンは9月18日、リップル社と提携してトークン化資産の取引・融資サービスで協力すると発表しました。

この枠組みでは、フランクリン・テンプルトンがドル建てマネーマーケットファンドをトークン化した「sgBENJI」と、リップル社が発行する米ドル連動型ステーブルコイン「RLUSD」がDBSのデジタル取引所で取引可能となります。

フランクリン・テンプルトンは、これらのトークンをXRP Ledger上で発行することを選択した理由について「コストの低さや処理速度を評価した結果だ」と説明しています。

リップル社の関係者は、XRPL上で複数のステーブルコインや利回り商品をシームレスに乗り換えられる点を強調しており、企業向けの大規模決済やトークン化証券の決済基盤としての有用性を示しています。

リップル社を取り巻く規制と市場の変化

このようにXRPおよびXRPLを取り巻く実利用の環境は着実に整備されつつあります。

米国では証券規制当局との長年にわたる係争を経てXRPの法的地位に一定の明確さがもたらされ、欧州でも包括的な仮想通貨規制MiCAの施行により銀行が仮想通貨サービスに参入しやすい状況が生まれています。

実際、SBIホールディングスの北尾吉孝社長(当時)は2019年に「2025年までに日本のあらゆる銀行がXRPを利用するようになる」との見通しを示していました。

シュワルツ氏の今回の発言は、こうした業界の予測が現実味を帯び始めていることを示す一例とされています。

リップル社と銀行提携が描くグローバル決済像

リップル社の取り組みは銀行や資産運用企業との提携を通じて実利用へと進展しつつあり、XRP Ledgerが国際金融の基盤として採用される可能性が現実味を帯びています。

今回のリップル社CTOの発言は、数兆ドル規模の銀行インフラにおいてXRPが果たしうる役割を改めて浮き彫りにし、今後の動向に大きな注目が集まっています。

規制整備や提携事例の拡大により、XRPは従来の金融と仮想通貨を結び付ける重要な存在となり、グローバルな決済システム変革の中心に位置付けられています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=148.18 円)

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Source:デビッド・シュワルツ氏発言
サムネイル:AIによる生成画像

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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