グレースケール、NEAR現物ETFの申請書類を提出|投資信託からの転換で「GSNR」上場目指す

グレースケール、NEAR現物ETFの申請書類を提出|投資信託からの転換で「GSNR」上場目指す(Grayscale Files for Spot NEAR ETF: Aims to List 'GSNR' on NYSE Arca)
目次

NEAR投資信託のETF転換に向けた申請

米国の暗号資産運用会社であるGrayscale Investments(グレースケール・インベストメンツ)は2026年1月20日に、同社が提供しているニア(Near/NEAR)関連の投資信託を「現物ETF(上場投資信託)」に転換するための申請書類(フォームS-1)を米国証券取引委員会(SEC)に提出しました。

今回の申請は、現在運用されている「Grayscale Near Trust」をETF形式に変更し、ニューヨーク証券取引所(NYSE Arca)への上場を目指すものです。承認された場合、この商品は「Grayscale Near Trust ETF」という名称に変更され、ティッカーシンボル「GSNR」として取引される予定となっています。

グレースケールはこれまでにも、主力商品であったビットコイン投資信託(GBTC)やイーサリアム投資信託(ETHE)を現物ETFに転換することに成功しており、今回の動きもその戦略の一環として位置づけられています。

Grayscale Near Trust (NEAR)(以下「本信託」)は、デラウェア州法定信託法(DSTA)の規定に基づき、2021年11月3日にデラウェア州州務長官への信託証明書の提出によって設立されたデラウェア州法定信託です。本目論見書を含む登録届出書の効力発生前、本信託の名称は「Grayscale Near Trust (NEAR)」でした。

今回の登録届出書の効力発生およびNYSE Arca(ニューヨーク証券取引所アーカ)への株式上場に伴い、スポンサーはDSTAの規定に従って信託証明書の修正証明書を提出し、本信託の名称を「Grayscale Near Trust ETF」へと変更する予定です。

本信託の目的は、暗号プロトコル上で動作する分散型コンピュータネットワークであるピア・ツー・ピアの「Nearネットワーク」を通じて生成・送信されるデジタル資産「NEAR」を保有することにあります。

– SEC提出資料から引用

現在の運用状況とステーキングに関する規定

今回ETFへの転換が申請された「Grayscale Near Trust」は、2021年11月に設立されたデラウェア州の法定信託です。この商品は、投資家がNEARトークンを直接保有・管理することなく、証券口座を通じてNEARへのエクスポージャーを得られるように設計されています。

グレースケールの公式サイトによると、同信託の運用資産残高(AUM)は約90万ドル(約1億4,260万円)規模となっていますが、現在はOTC市場(店頭取引市場)で取引されているため、純資産価値(NAV)に対して市場価格が乖離する「プレミアム(価格上乗せ)」や「ディスカウント(割引)」が発生しやすいという構造的な課題を抱えています。

ETFへの転換が実現すれば、裁定取引(アービトラージ)のメカニズムが働くことで、こうした価格乖離が解消され、より適正な価格で取引できるようになると期待されています。

また、今回提出された目論見書では、近年注目されている「ステーキング機能」についても言及されています。

申請書類によると、現時点では特定の条件が満たされていないため、信託が保有するNEARトークンをステーキングすることは禁止されていますが、規制環境や技術的な条件が整った場合には「プロバイダー主導のステーキング(Provider-Facilitated Staking)」モデルを採用する可能性が示唆されています。

このモデルでは、第三者のバリデーターを利用しつつ、信託がトークンの所有権を維持したまま、ステーキング報酬をNEARで受け取ることが可能になるとされています。これは、投資家に追加の収益機会を提供する重要な機能となる可能性があります。

加速する仮想通貨ETF申請と市場背景

今回のグレースケールによる申請は、米国における「NEAR現物ETF」の申請としては2例目となります。競合する資産運用会社のBitwise(ビットワイズ)も2025年5月に同様のS-1登録届出書を提出しており、NEARへの投資機会を伝統的な金融市場に持ち込むための競争が激化しています。

NEARのような特定のアルトコインに特化した金融商品の開発が進んでいる背景には、トランプ政権下で仮想通貨に対する規制環境が好転しているとの市場認識があります。

発行企業の間では、ビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)といった主要銘柄以外にも、単一資産や複数資産などより広範なデジタル資産を対象としたETFへの関心が急速に高まっており、DeFi(分散型金融)プロトコルやプライバシー重視の通貨など、ETFの対象範囲がかつてないほど拡大しています。

グレースケールによる今回の申請は、単一資産の商品ラインナップを強化し、投資家に対して多様な選択肢を提供しようとする業界全体のトレンドを象徴する動きであり。今後のSECによる審査プロセスと承認の行方には市場の注目が集まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.44円)

>>最新の仮想通貨ニュースはこちら

source:SEC書類
サムネイル:AIによる生成画像

  • URLをコピーしました!

Written by

BITTIMES編集部は、2016年より仮想通貨・ブロックチェーン分野に特化したニュースを継続的に発信しており、これまでに公開した記事数は10,000本を超える。
国内外の公式発表や業界関係者の声明、信頼性の高い海外メディアの情報をもとに、最新のWeb3動向を正確かつ迅速に読者へ届けることを使命としている。

仮想通貨ニュース|新着

仮想通貨入門 - 基礎知識

市場分析・価格予想

目次