この記事の要点
- ストラテジーが3,273BTC追加、累計81万8,334枚に到達
- CEO「サトシ超えは我々だけ」100万枚が視野に
- 2か月で10万枚超を追加、市場需給に影響する規模に
BTC81万枚、100万枚到達を示唆
世界最大のビットコイン保有企業である米ストラテジー(旧マイクロストラテジー)は2026年4月27日、ビットコイン(BTC)を新たに3,273枚、約2億5,500万ドル(約408億円)で取得したことをSEC提出の8-K報告書で発表しました。
これにより同社のビットコイン累計保有量は81万8,334枚に到達し、発行上限2,100万枚の約3.9%を単独で保有する規模となりました。企業によるビットコイン保有としては異例の水準に達しています。
マイケル・セイラー会長は同日のX投稿で、累計取得額が約618.1億ドル(約9.9兆円)、平均取得単価が7万5,537ドル(約1,210万円)、2026年のBTCイールドが9.6%に達したことを明らかにしました。
この発表から2日後の29日には、同社CEOのフォン・レ氏がBlockstream(ブロックストリーム)CEOのアダム・バック氏とともにパネルディスカッションに登壇し、ビットコインのトレジャリー戦略やトークン化について議論しています。
Bitcoin Magazineの報道によると、レ氏はこの場で「我々を超えるビットコイン保有主体はサトシ・ナカモトだけだ」と述べ、現在の取得ペースが続けば数か月以内に100万枚へ到達する可能性があるとの見方を示しました。
「BTCは4〜8年でS&P500超え」
MSTR株で408億円調達、CEOが構想を語る
優先株は売却なし、普通株のみで調達
報告書によれば、今回の購入は4月20日〜26日の期間に、1枚あたり平均7万7,906ドル(約1,250万円)で実行されました。
購入資金は、クラスA普通株式(MSTR)145万1,601株のATM(アット・ザ・マーケット)売却によって調達されました。一方で、STRF・STRC・STRK・STRDの各優先株式は同期間中に売却されていません。
前週は優先株式を含むATM全体から資金を調達し3万4,164枚・25.4億ドル(約4,070億円)を取得していたため、普通株のみの調達となった今週は購入規模が約10分の1に縮小しています。
ただし、ATMの発行残枠を見ると買い増し余力はなお大きく残っており、MSTR普通株だけで約264.7億ドル(約4兆2,400億円)の余力があり、優先株式を含めると総額で約5兆円規模に達しています。
| 銘柄 | 4/20〜26の売却額 | ATM残枠 |
|---|---|---|
| MSTR(普通株式) | 2億5,500万ドル(約408億円) | 約264.7億ドル(約4兆2,400億円) |
| STRF(Strife優先株式) | 0 | 約16.2億ドル(約2,600億円) |
| STRC(Stretch優先株式) | 0 | 約194.6億ドル(約3兆1,140億円) |
| STRK(Strike優先株式) | 0 | 約21.0億ドル(約3,360億円) |
| STRD(Stride優先株式) | 0 | 約40.1億ドル(約6,420億円) |
CEOが語るSTRCとトークン化の展望
資金調達の柱のひとつである優先株式STRCについて、フォン・レCEOは4月29日のパネルでその仕組みを詳しく語りました。
Bitcoin Magazineによると、STRCは年率11.5%の配当を支払い、その収益でビットコインを購入する設計となっています。
レ氏は、STRCが短期資金の運用先やBTC投資の入り口として機能していると説明しました。さらに、L2(レイヤー2)プロダクトやDeFi(分散型金融)プロトコルがSTRC上で構築され始めている点にも言及しています。
こうした仕組みは、ビットコインを単なる保有資産にとどめず、金融商品やデジタルクレジットとして活用する流れを後押しするものとみられます。
機関投資家の参入とビットコイン金融化の進展
同パネルに登壇したアダム・バック氏は、ソブリンウェルスファンドやプライベートファンドによるBTC受け入れについて、サイファーパンクの理念にとって成功の証だとの見解を示しています。
バック氏は、トレジャリー企業が1株あたりのビットコインを増やせば個人保有者も恩恵を受けられると述べました。
議論は資産のトークン化にも及びました。レ氏はこれを「市場のデジタル化」と表現し、大手銀行もビットコインのデジタルクレジット分野に参入するとの見通しを示しています。
また同氏は、Amazon(アマゾン)が小売業を変革しウォルマートが追随した事例を挙げ、モルガン・スタンレーのような金融機関もこの分野に参入することに期待を示したと報じられています。
「BTCは最高のインフレヘッジ」
2か月10万枚ペース、買い増し加速に関心
レ氏がパネルでトークン化や大手銀行の参入に期待を示す一方、足元では購入ペースの加速も続いています。
ストラテジーは2026年3月〜4月の2か月間だけで10万枚以上のビットコインを追加取得しており、その規模は仮想通貨(暗号資産)市場全体の需給に影響を及ぼす水準に成長しました。
同社は3月にSTRCを通じた新規資金調達を一時停止していましたが、4月に入り優先株式による調達を再開しました。前週には3万4,164枚の大規模購入も実行しています。
フォン・レCEOは3月の時点で、モルガン・スタンレーの自社ブランドBTC ETF「MSBT」に関して「2%配分だけで1,600億ドル(約25.6兆円)の需要がある」との試算を示していました。
こうしたなか、今週ゼロだった優先株式の売却が再び動き出すかどうかが、買い増しペースを見極める材料として関心を集めています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=160.20 円)
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Source:ストラテジー発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用


























