この記事の要点
- セイラー氏が2026年3月22日にビットコイン追加購入を示唆
- ストラテジー社の株価は前週比6.6%下落し市場で調整局面に
- 高利回り優先株STRCによる資金調達が停止し購入財源に懸念
- 企業によるビットコイン戦略が世界に広がり、調達持続性が課題
「BTC買い増す」セイラー氏、株価と資金で逆風続く
米上場企業ストラテジー(旧マイクロストラテジー)の共同創設者で会長のマイケル・セイラー氏は2026年3月22日、自身のX(旧Twitter)に「オレンジマーチは続く」と投稿し、ビットコイン(BTC)の追加購入を示唆しました。
同氏が購入前後に投稿する「オレンジドット」チャートは、次の購入タイミングを示すシグナルとして投資家の間で注目されており、今回の投稿も買い増し継続の可能性を示す動きとして受け止められています。
The Orange March Continues. pic.twitter.com/NRaDL5AGXV
— Michael Saylor (@saylor) March 22, 2026
オレンジマーチは続く
一方、同社の株式「MSTR」は前週比6.6%安の135.66ドル(約2万1,574円)で取引を終えており、大規模なビットコイン購入にもかかわらず株価の下落が続いています。
加えて、先週ストラテジーは高利回り永久優先株「STRC(ストレッチ)」による新規資金調達を停止したことが報じられており、今後の購入財源確保に対する懸念も強まっています。
「S&P500を2〜3倍上回る可能性」
76万BTC抱える含み損、6.6%安が示す戦略の現実
「オレンジドット」が示す追加購入の予兆
セイラー氏が投稿した「オレンジドット」チャートは、同社によるビットコイン追加購入の前兆とされており、今回も買い増し継続のシグナルと受け止められています。
同社は2020年8月以降、761,068 BTCを積み上げており、保有評価額は約520億ドル(約8.2兆円)に達しています。
平均取得単価は1 BTC当たり75,696ドル(約1,200万円)で、記事執筆時点のビットコイン価格は約68,400ドル(約1,000万円)付近で推移しており、帳簿上の含み損は10%超に達しています。
こうした含み損の状況下でも追加購入が示唆されたことで、投資家の間では次の買い増し時期と規模への関心が高まっています。
大量購入が続くなかMSTR株は調整局面、乖離が鮮明に
ストラテジーはビットコインの大規模な買い増しを続ける一方で、株価は下落しており、両者の乖離が鮮明になっています。
ストラテジーは今月に入り3月9日に17,994 BTC、3月16日に22,337 BTCを相次いで取得しており、2件の合計購入額は29億ドル(約4,610億円)に上ります。
一方、MSTR株価は史上最高値434.20ドルから68.7%下落しており、2023年1月から2025年7月にかけて米国市場の上位パフォーマーだった同銘柄が大幅な調整局面にあります。
同社の公式サイトによると、時価総額は468億1,000万ドル(約7.4兆円)、企業価値は627億6,000万ドル(約10兆円)で、両者の差は総負債82億5,000万ドル(約1.3兆円)を反映しており、株価の下落が企業評価の構造にも影を落としています。
手元流動性は米ドル建て現金22億5,000万ドル(約3,580億円)で純レバレッジは11%と報告されており、大量購入を続けながらも財務的な余裕は限られた水準にあります。
また、MSTR株のインプライド・ボラティリティは55%、30日・1年の過去ボラティリティはともに74%で、デリバティブのオープンインタレストは381億ドル(約6.6兆円)と高水準にあり、市場の警戒感が強まっています。
こうした状況から、購入を続けながら株価が下落する構図がどの水準で解消されるかが、市場の重要な焦点となっています。
STRCを通じた資金調達が停止、購入継続に財源の壁
ストラテジーはビットコイン購入を続ける一方で、資金調達手段の制約に直面しており、購入継続に向けた財源確保が課題となっています。
同社はこれまで、普通株の希薄化を避けながら資金を確保する手段として、高利回り永久優先株「STRC(ストレッチ)」を活用してきました。
しかし先週、新規資金の調達に失敗したとしてSTRCを通じた追加募集を停止したことが報じられており、主要な資金調達手段の一つが失われた状況にあります。
セイラー氏は積み上げ戦略を変えない姿勢を示しているものの、STRCに代わる次の調達手段が確保できるかどうかに、市場の視線が集まっています。
メタプラネット、最大845億円の調達へ
企業のBTC戦略が世界に浸透、調達の持続性が課題に
企業によるビットコイン財務戦略は各国に広がりを見せる一方で、継続的な資金調達の持続性が課題として浮上しています。
ストラテジーの手法を参照した動きは世界的に拡大しており、日本のメタプラネットは最大845億円規模の調達計画を発表し、21万BTC取得を目標として掲げています。
機関投資家や企業の参入が進むなかで、この戦略モデルへの関心は一段と高まっており、資金調達の継続性は各社に共通する論点となっています。
今後ストラテジーがどのような手段で購入資金を確保するのか、STRCに代わる新たな調達スキームが打ち出されるかが、市場全体の方向性を左右する重要な焦点となっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.13 円)
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Source:マイケル・セイラー氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像



























