この記事の要点
- 米国務省がデジタル自由推進の官民連携プログラム「FTEP」を創設
- BTC政策シンクタンクBPIなど4団体が参画、暗号・AI知見を外交に活用
米国務省がFTEP創設、BTC政策団体も参画
米国務省は2026年7月24日、デジタル自由と表現の自由の推進を目的とした官民連携プログラム「Freedom Tech Excellence Program(FTEP)」を創設したと発表しました。
創設パートナーには、ビットコイン政策研究所(BPI)のほか、Palantir(パランティア)、Anduril(アンデュリル)、共産主義犠牲者記念財団の4団体が名を連ねており、民間の専門人材が米国務省の外交実務へ参加する新たな枠組みが始まります。
このうちBPIはビットコイン政策を専門とするシンクタンクで、その参画によってビットコイン(BTC)を含む仮想通貨(暗号資産)分野の知見が、デジタル自由や表現の自由を巡る米国の外交政策へ取り入れられることになります。
FTEPでは民間企業や非営利団体の人材が元の所属先との雇用関係を維持したまま一定期間国務省で活動し、デジタル自由に関する外交課題へ専門知識を提供するとしています。
仮想通貨業界で23万人超の雇用
FTEPの運営体制と5つの重点分野
暗号技術やAIの専門人材を外交に活用
米国務省は、暗号技術やAI(人工知能)など省内で専門知識が不足しがちな新興分野へ民間の専門人材を迎え入れることが受け入れの狙いだと説明しています。
ただし、FTEPは正規職員の採用経路ではなく、プログラムへの参加が国務省での雇用につながるものではないと明記しています。
表現の自由・暗号化・AIなど5分野を設定
派遣された人材が取り組む重点分野は5つあり、デジタル時代における修正第1条(表現の自由)の保護や、違法なデジタル監視・オンライン詐欺への対策が含まれています。
あわせて、強力な暗号化やVPN(仮想プライベートネットワーク)を含むプライバシー強化技術の推進、AIなど新興技術の責任あるガバナンス、子どもを含む利用者のオンライン保護も掲げられました。
同省はこれら5分野に取り組む担い手として、検閲の代償を理解する企業や団体の参画を呼びかけており、創設4団体に続く新たなパートナーの参加を見込んでいます。
防衛からBTC政策まで4団体の専門領域
連携の出発点となる創設パートナーのうち、Palantir(パランティア)は複雑な課題の解決に向けたデータ分析ソフトウェアを提供していると公式サイトで説明しています。
Anduril(アンデュリル)はAIやロボティクスを活用した自律型防衛システムで米国と同盟国の部隊を守るとうたっており、防衛技術分野の専門性をFTEPへ提供するとしています。
共産主義犠牲者記念財団は1993年成立の米連邦法(Public Law 103-199)に基づき設立が承認された非営利組織で、権威主義体制による人権侵害の記録や啓発活動に取り組んできました。
BPIは2021年に設立された超党派のシンクタンクで、調査と教育を通じて政策立案者へビットコインに関する知見を提供してきたとしています。
ビットコイン国家戦略、外交にも拡大へ
BPIが扱うビットコインを巡っては、トランプ大統領が2025年3月に資産没収の手続きで政府が取得した分を原資とする「戦略的ビットコイン準備金」の創設を指示する大統領令に署名しています。
同準備金では取得分の売却が禁じられており、FTEPへのBPIの参画によって、ビットコインに関する政策的な知見は外交・デジタル自由の分野でも活用されることになります。
BPI、ビットコイン統合戦略を提言
BPIが9月にDCサミット、政策活動を拡大
創設パートナーとなったBPIは外交以外の場でも活動を広げており、2026年7月10日にはニューヨーク州最高裁で審理中の休眠ビットコインの所有権を巡る訴訟へ、被告としての参加を申し立てました。
さらに2026年5月には、米国のAIインフラ整備に反対する運動への外国からの影響を分析した報告書も公表しており、調査対象はビットコイン政策からAI分野へも広がっています。
こうした活動の延長として、同団体は2026年9月22日から23日にワシントンD.C.で通貨・言論・AIの将来を議論するサミット「Freedom Tech DC」を開催する予定で、政策立案者や技術者、投資家、学識者が集う見通しです。
FTEPへの参画を機にBPIの活動領域はさらに広がるとみられており、今後は財務省やSEC(米証券取引委員会)など他の当局との政策議論にも影響が及ぶか注目されます。
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Source:米国務省発表
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