イーサリアム財団、政府向け専用サイト新設|ブータン国家IDなど事例集約

イーサリアム財団、政府向け専用サイト新設|ブータン国家IDなど事例集約

この記事の要点

  • イーサリアム財団が政府向け専用サイトを新設
  • 登録者44万人超のブータン国家IDなど採用事例を公開

まずはイーサリアム(ETH)を詳しく

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目次

イーサリアム財団が政府向けサイト新設

イーサリアム財団は2026年11月3日、政府・国際機関・NGOなどを対象とした公共インフラ専用サイトを開設したと発表しました。

新サイトは、公的機関がイーサリアム(ETH)を行政サービスや公共インフラに導入する際の情報提供を目的としており、政府機関などの実際の採用事例や技術資料を集約しています。

これにより、導入を検討する公的機関の担当者は、既存の活用事例を参考にしながら、イーサリアムの仕組みや公共分野での利用方法を確認できるようになりました。

この取り組みを主導した財団内の「Ethereum for Public Infrastructure and Commons(EPIC)」チームは、公共部門におけるイーサリアムの利用促進を担っています。

同チームは、特定の企業や国家に管理されない中立的なネットワークが、各機関や個人の主権を維持しながら、公的機関同士の協力を実現する基盤になるとの考えを示しています。

イーサリアム基盤の国家ID、ブータンで急拡大

山岳国家の行政課題にETHで対応

イーサリアム財団は新サイトで、2025年10月13日にイーサリアムとの統合を発表したブータン王国の国家デジタルID「NDI」を主要な導入事例として取り上げています。

ブータンでは山岳地帯に国民が分散しており、行政手続きに伴う長距離移動や費用負担が課題となっていたことから、2023年にNDIの運用を開始しました。

NDIでは政府機関などが発行するデジタル証明書を国民自身のウォレットで管理しており、イーサリアムは証明書の発行者や真正性を検証するための基盤として採用されています。

財団によると、検証に必要な情報はイーサリアム上で管理する一方、個人情報そのものは公開せず、利用者が本人確認の際に共有する情報を選択できる設計となっています。

登録者44万人突破、公共サービス70超と連携

NDIの利用も拡大しており、運営組織が公表した2025年版の年次報告では、登録者数が2024年末の17万2,922人から2025年末には44万9,549人となり、1年間で27万6,627人増加したと報告されています。

行政分野では政府の市民向けポータルを通じて70以上の公共サービスと連携しており、ブータン外務省も2026年3月13日、NDIウォレットと国家パスポートシステムの連携開始を発表しました。

公共サービスに加えて金融・通信分野でも採用され、同報告によると、国内5行すべての銀行と通信事業者2社がNDIに接続しています。

金融機関での利用実績として、ブータン開発銀行はNDIによる遠隔本人確認を通じて、7,000人以上の顧客の口座開設につなげたと報告されています。

国連機関もETH活用、人道支援で実証

国際機関による利用事例として、UNICEF(国連児童基金)が2019年に設立した「CryptoFund」では、累計約2,602ETHなどを用いて400万ドル超(約6億3,000万円)が新興国の技術系スタートアップなどに提供されています。

教育分野でも採用事例があり、ILO国際研修センター(ITCILO)は2025年10月までに約10万1,000人を対象として20万8,000件超のデジタル資格証明を発行したと国連イノベーションネットワークが報告しています。

財団はこうした既存の利用実績とあわせ、人道支援の現場で個人情報を保護しながら援助団体同士が協力するための新たな概念実証を開発したことも明らかにしました。

この実証では、複数の援助団体が支援対象者の個人情報を共有せずに活動を調整する方式を検証しており、財団は11月3日付でゼロ知識証明を利用した資格情報の検証などを扱う技術記事も公開しています。

金融から政府へ、ETH財団の支援範囲拡大

イーサリアム財団は2025年10月29日、伝統的金融と分散型金融(DeFi)の接続を支援する企業・金融機関向けポータルサイトを開設し、金融機関によるイーサリアムの採用を支援する取り組みを進めてきました。

公共部門に向けても2026年7月1日、政府・公的機関の担当者向けレポート「Ethereum for Governments and Institutions」を公表し、中央管理者に依存しないデジタルインフラの必要性や、イーサリアムのガバナンス、既存の導入事例などを取り上げました。

今回の専用サイト開設は、こうした機関向けの情報提供を公共インフラの採用支援へと広げるもので、今後はEPICチームを通じた政府・国際機関との連携や、実証段階にある技術の実用化が進むかが注目されます。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.90 円)

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Source:イーサリアム財団Blog
サムネイル:AIによる生成画像

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