日EU合同フォーラム、暗号資産・ステーブルコイン・AIを包括協議

日本と欧州連合(EU)の合同フォーラムで暗号資産・ステーブルコイン・人工知能(AI)について協議

この記事の要点

  • 金融庁とEUが暗号資産規制「MiCA」の見直し動向を共有
  • AI・サイバー脅威や金融安定リスクへの国際監督協力を確認
目次

金融庁×EU、MiCAと暗号資産規制を議論

金融庁と欧州委員会は2026年11月4日・5日に東京で「日EU合同金融規制フォーラム」の第7回会合を開催し、暗号資産(仮想通貨)規制やステーブルコイン、トークン化の動向について協議しました。

6日付で公表された共同声明によると、欧州委員会はEU(欧州連合)の暗号資産市場規制「MiCA」の実装状況に加え、直近の公開協議で取り上げられた重点分野を共有しています。

金融庁も日本のデジタル金融政策に関する最新動向を報告しており、金融サービスにおけるAIの責任ある利用やサイバーセキュリティ上の脅威についても意見が交わされました。

会合には欧州中央銀行(ECB)や欧州銀行監督機構(EBA)、欧州証券市場監督機構(ESMA)などの幹部も参加し、日EUはデジタル金融や金融システムの安定性に関する規制・監督協力を継続する方針を確認しています。

日EU、MiCA見直しと金融課題を協議

MiCA公開協議が終了、規制改正も視野

欧州委員会は2026年5月20日から9月30日にかけてEUの暗号資産市場規制「MiCA」の見直しに向けた公開協議を実施し、暗号資産の発行体やサービス提供事業者、金融監督当局などから意見を募集しました。

公開協議では、MiCAの初期実装状況や制度適用後の市場・政策動向を踏まえ、既存の規制枠組みが引き続き適切に機能するかを評価する方針が示されています。

寄せられた意見は、MiCAの適用状況や暗号資産市場の最新動向を取りまとめる欧州委員会の報告書に活用される予定で、必要と判断された場合には規制の改正・補完に向けた新たな立法提案が添えられる可能性もあります。

金融庁、AIとサイバー脅威の対策を報告

デジタル金融分野では暗号資産規制に加えてAIの利用も協議され、金融庁は日本の最新の政策動向と、金融セクターにおけるAIの責任ある健全な導入を促進する施策を紹介しました。

金融サービスでのAI利用について参加者は、安全性と透明性を確保しながら市場の安定を支える「責任あるイノベーション」の重要性を確認しています。

サイバーセキュリティの協議では、高度な能力を持つフロンティアAIの進展によって金融セクターが直面する脅威が変化している点が取り上げられ、金融庁はAI技術の高度化を踏まえたサイバーリスクへの取り組みを報告しました。

参加者はサイバーレジリエンス(回復力)の重要性についても認識を共有し、金融サービスの安全性を確保するための規制・監督上の課題について意見を交わしています。

日EU、金融安定と国際監督協力を確認

金融安定に関する協議では、サイバーセキュリティ上の脅威にとどまらず、インフレや市場環境の変化、AIを巡る期待の再評価、不透明な世界経済の見通しなどに伴うリスクも取り上げられました。

銀行規制では国際的な自己資本規制「バーゼルIII」の最終改革要素の実装状況が報告され、日本がすべての要素を実装済みであることや、各法域で完全かつ適時に一貫して適用する重要性が確認されています。

銀行以外の金融分野でも、ノンバンク金融仲介(NBFI)に伴うシステミックリスクの監視・対処に向けた措置が議論され、金融システム全体の安定性を確保するための監督上の課題が共有されています。

金融サービスにおける経済レジリエンスと経済安全保障も協議され、参加者はG7・G20・金融安定理事会(FSB)などの多国間枠組みを通じた規制・監督協力に加え、日EU間の戦略的な連携の重要性を確認しました。

暗号資産規制、日EUの対話が深化

2025年12月15日・16日にブリュッセルで開催された第6回日EU合同金融規制フォーラムでも暗号資産やステーブルコインの規制が議題となり、欧州委員会はMiCAの実装状況と関連する施行措置の検討状況を報告しました。

MiCAに関する前年の協議では実装状況や施行措置が取り上げられ、2026年の会合では規制見直しに向けた公開協議の重点分野も共有されるなど、日EU間の情報交換は既存制度の評価に関する論点に及んでいます。

金融庁と欧州委員会は、こうした暗号資産規制を含む共通の金融監督課題について協議を続けることで合意しており、次回の第8回フォーラムは2027年にブリュッセルで開催される予定です。

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Source:金融庁発表 / 共同声明
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

仮想通貨ニュースメディア「BITTIMES(ビットタイムズ)」編集長。2016年にBITTIMESを創業し、暗号資産・ブロックチェーン・Web3領域の取材・執筆を10年近く継続。ビットコイン・イーサリアムをはじめとする主要銘柄の動向から、国内外の規制・税制・DeFi・NFTまで幅広くカバー。

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