この記事の要点
- 三菱UFJ・JPモルガンら5機関がGL1 Org設立
- トークン化金融の国際標準、当局から業界主導へ移行
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三菱UFJら5機関「GL1 Org」設立
J.P.モルガンのブロックチェーン事業部門Kinexys(キネクシス)や三菱UFJ銀行ら5機関は2026年11月4日、トークン化金融市場の共通標準を策定する非営利組織「Global Layer One Organisation(GL1 Org)」をシンガポールに設立したと発表しました。
GL1 Orgは、トークン化された証券やデジタルマネーを異なる金融ネットワーク間で安全に取引・決済できるよう、共通基準の策定と普及を進めることを目的としています。
同組織は、シンガポール金融管理局(MAS)が主導してきた「Global Layer One(GL1)」イニシアチブを引き継いで発足し、これまでの当局主導から金融業界主導の運営体制へ移行します。
今後は金融機関や市場インフラ事業者など幅広い参加者との連携を通じて共通基準の普及を進め、国境や金融ネットワークを越えたトークン化資産の取引を支える環境の構築を目指す方針です。
88%の企業がトークン化マネー導入段階に
トークン化金融の共通基準を業界主導で策定へ
リスク管理・規制対応の2つの指針を改良へ
GL1 Orgは設立に伴い、これまでのGL1で開発された2つの業界向けツールキットを引き継ぎ、金融機関による採用と継続的な改良を進める方針を示しました。
「GL1マーケットインフラストラクチャー(MI)ツールキット」は、国際基準や業界慣行に基づき、金融市場インフラのガバナンスやリスク管理体制などを評価するための共通フレームワークとなっています。
規制対応を対象とする「GL1プログラマブル・コンプライアンス(PC)ツールキット」では、本人確認(KYC)や制裁対象の確認といった規制要件をデジタル金融基盤に組み込み、取引の適格性を判定するための設計指針が示されています。
MASが業界主導への移行を歓迎、参加機関の拡大へ
GL1は2023年にMASが立ち上げた構想で、金融機関や政策当局と協力してトークン化金融インフラの共通フレームワークを開発してきました。
今回設立されたGL1 Orgは、その成果を引き継ぐ業界主導の組織として、金融機関に加えて各国の政策当局や市場インフラ事業者、フィンテック企業などにも参加を呼びかけています。
MASのレオン・シンチョン副長官は、GL1 Orgの設立が金融機関・インフラ事業者・政策当局による共通標準の策定を促す重要な節目になると評価し、業界主導への移行を歓迎する姿勢を示しました。
「トークン化で数百億ドル解放」
SWIFT共有台帳で実取引が進展
トークン化金融インフラをめぐっては、SWIFT(国際銀行間金融通信協会)も2026年7月にブロックチェーンベースの共有台帳が初期利用可能になったと発表し、8月にはHSBCとスタンダードチャータードが初の銀行間クロスボーダー取引を実行しました。
SWIFTは9月28日、参加17行の大半が共有台帳を利用した24時間対応のリアルタイム決済を実施し、米ドルやユーロなど5通貨で銀行間決済や企業の資金管理に関する取引が行われたことを明らかにしています。
SWIFTの共有台帳で実取引が進むなか、今回設立されたGL1 Orgは異なる金融インフラを横断する共通標準の策定と普及を担う組織として、既存のツールキットを基盤に業界全体での採用拡大を目指しています。
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Source:GL1 Org公式発表
サムネイル:AIによる生成画像


























