「仮想通貨取引は違法」サウジアラビア規制当局が不認可の判断を明確に
サウジアラビアはブロックチェーン技術の活用に積極的に取り組んでいるものの、仮想通貨に対しては厳しい対応を取っています。同国の規制当局は8月12日、ビットコイン(BTC)などの暗号通貨は違法であるとの判断を明確にし、それらの通貨の取引はどのような企業や個人であっても認可されていないと説明しています。
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サウジアラビアの規制当局は8月12日、仮想通貨の取引は違法であるという声明を発表しました。
同国の常任委員会はこの判断の理由について、仮想通貨取引は政府の管轄外であり、高いボラティリティや数多く報告されている詐欺の問題などを挙げ、これらの問題が投資家に対して高いリスクをもたらし、悪い結果を招く可能性があるためだと説明しています。
同国の常任委員会は、「ビットコインなどの仮想通貨は違法であり、すべての当事者や個人はそれらの取引を認可されていない」と断言しています。
この発表はサウジアラビア資本市場庁を中心とする内務省、貿易投資省、情報省、通貨機構の代表を含む常任委員会によって発表されており、実際に仮想通貨取引を行った際の罰則などについては明らかにされていません。
サウジアラビアの規制当局は仮想通貨が犯罪行為などに使用されていることを強調していますが、その他の国の政府は仮想通貨と犯罪の関連性については、反対の意見を述べています。
香港の金融財務省が発行した組織犯罪に関する報告では「仮想通貨は脅威にならない」とされており、ケベック州の政府も同様に「ビットコインが不正行為に使用されるケースは実際に減少している」と発表しています。さらに、英国の国家犯罪庁も「違法行為に使用されている仮想通貨の量は比較的少ない」と判断しています。
常任委員会は、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨取引に対して警告しているものの、国際間送金のためにデジタル通貨を活用するプロジェクトにアラブ首長国連邦(UAE)と共同で取り組んでいます。
サウジアラビア通貨機構とリップル(Ripple/XRP)は今年の2月に、サウジアラビアの銀行でリップルの国際間送金技術を活用することで合意しており、Ripple社の「xCurrent」を用いたパイロット事業を立ち上げています。
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