暗号資産取引所「Bitfinex(ビットフィネックス)」は2021年2月5日に、米ドルに連動する代表的なステーブルコイン「テザー(Tether/USDT)」を発行している「Tether社」に対して5.5億ドル(約550億円)の返済を行い、同社からの借入を全額返済したことを発表しました。
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合計7.5億ドルのローンを全額返済
Bitfinex(ビットフィネックス)は2021年2月5日に、米ドルに連動する代表的なステーブルコイン「テザー(Tether/USDT)」を発行している「Tether社」に対して5.5億ドル(約550億円)の返済を行い、同社からの借入を全額返済したことを発表しました。
ビットフィネックスは2018年に合計7.5億ドル(約750億円)を借り入れており、過去2年間でそのうちの2億ドルを返済していましたが、今回残りの5.5億ドルを返済したことによって、同社はTether社からの借入を完済したことになります。なお、同社の公式発表によると、最後の返済は2021年1月に行われたとされています。
BitfinexとTetherの運営会社である「iFinex」は以前に、送金サービス会社である「Crypto Capital」に準備金8億5,000万ドル(約850億円)を預けていましたが、その後Crypto Capital社の共同経営者が銀行詐欺などの疑いで起訴されたことによって同社の資産が凍結され、iFinexが預けていた準備金も凍結、結果としてその損失を補うためにTether社からの借入が行われていました。
Tether社は『ドルの準備金なして大量のUSDTを発行し、仮想通貨市場を操作している』として複数の集団訴訟を受けており、iFinex社もニューヨーク司法当局(NYAG)から『iFinexは不足した資金をカバーするためにTether社の資金を不正利用した』と提訴されていますが、これらの問題は依然として解決していません。