暗号資産取引所「BINANCE(バイナンス)」が提供している『ステーキング(Staking)』というサービスの概要・特徴・メリット・利用方法などを初心者向けにわかりやすく画像付きで解説します。
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BINANCEの「ステーキング」とは?
BINANCE(バイナンス)が提供している『ステーキング(Staking)』とは、自分が保有している特定の仮想通貨を一定期間保有し続けることによって、ブロックチェーンネットワークの運用に貢献し、その報酬として仮想通貨を受け取ることができるサービスです。
ステーキング(Staking)は「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」と呼ばれる種類のコンセンサスアルゴリズム(取引承認方法)を採用している仮想通貨で主に使用されている言葉であり、ビットコイン(BTC)のような「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」を採用している仮想通貨で例えるならば「マイニング(採掘)」にあたるものとなっています。
ビットコインなどのPoW系ブロックチェーンは「複雑な数学的パズルを最初に解いた、高い計算能力を持つ人(コンピュータ)」が新しいブロックをブロックチェーンに追加して報酬を得る権利を獲得できる仕組みとなっていますが、PoS系ブロックチェーンは「仮想通貨の保有量が多い人、保有者から多くの投票を得た人」などがブロックを追加して報酬を獲得できる仕組みとなっているため、一般の仮想通貨投資家も比較的簡単に参加することができ、環境にも優しい仕組みとして注目されています。
ステーキングは通常、各ブロックチェーンプロジェクトの公式ウォレットなどを通じて行うのが一般的ですが、最近では「ステーキングサービス」を提供する暗号資産取引所も増えてきています。BINANCEでは『フレキシブルステーキング・定期ステーキング・DeFiステーキング』という3種類のステーキングサービスが提供されています。
ステーキングの種類と対応銘柄
BINANCE(バイナンス)では『フレキシブルステーキング・定期ステーキング・DeFiステーキング』という3種類のステーキングサービスが提供されています。
フレキシブルステーキング(Flexible Staking)
フレキシブルステーキング(Flexible Staking)とは、暗号資産をBINANCEのステーキング専用ウォレットに好きな期間だけ預け入れることによって、預入期間に応じた利息を受け取ることができるサービスです。
このサービスは「定期ステーキング」に似ていますが『フレキシブルステーキングは資産をロックする必要がなく、いつでも好きなタイミングで資産を償還して取引できる』という点で違いがあります。
フレキシブルステーキングはいつでも好きなタイミングで資産を償還できるため、自由度が高いステーキングサービスとなっていますが、『定期ステーキングに比べるとリターンが低い』というデメリットがあります。
【フレキシブルステーキングの対応通貨(2021年5月時点)】
提供なし
定期ステーキング(Locked Staking)
定期ステーキング(Locked Staking)とは、暗号資産をBINANCEのステーキング専用ウォレットに一定期間預け入れることによって、預入期間に応じた利息を受け取ることができるサービスです。
このサービスは「フレキシブルステーキング」に似ていますが『定期ステーキングは資産を一定期間ロックする必要があり、ロック期間中はその暗号資産を出金・取引することができない』という点で違いがあります。
定期ステーキングでは最初に「7日・15日・30日・60日・90日」などといったように資産をロックする期間を選択できるようになっており、実際に資産をロックした場合にはその期間中は出金・取引ができなくなるものの、『フレキシブルステーキングに比べるとリターンが高い』というメリットを有しています。
【定期ステーキングの対応通貨(2021年5月時点)】
EZ、TVK、MIR、1INCH、RAMP、AUCTION、ADA、ROSE、BIFI、IOTX、CAKE、BAKE、NEAR、OGN、SOL、MATIC、ONT、FIL、BNB、DOT、EOS、ATOM、DODO、ALGO、TRX、IOST、XEM、IRIS、CELR、LTO、XTZ、DASH、AVAX、SUSHI、KSM、YFI、ICX、WAVES、QTUM、CRV、KNC、BAND、KAVA、ONE、KMD、TOMO、LOOM、ADX、FIRO、PNT、COS、ARPA、OAX、NAV、GXS、LSK、ARK
DeFiステーキング(DeFi Staking)
DeFiステーキング(DeFi Staking)とは、分散型金融(DeFi)と呼ばれる”スマートコントラクトを用いた金融サービス(アルゴリズム)”用に暗号資産を預けることによって、預入期間に応じた利息を受け取ることができるサービスです。
一般的なDeFi商品は比較的敷居が高い商品となっていたものの、BINANCEの「DeFiステーキング」は同社がDeFi商品への参加を代行することによって初心者の方でも利用しやすいわかりやすい仕組みで提供されているため、比較的簡単に利用することができるようになっています。
DeFiステーキングでは、資産を自由に償還できる「フレキシブルタイプ」と、一定期間資産を預け続けることによって多くのリターンを獲得できる「ロックタイプ」の2種類が提供されているため、どちらか好きな方法を選択して利用することが可能です。
【DeFiステーキングの対応通貨(2021年5月時点)】
USDC、BUSD、USDT、SXP、LINK、ETH、BNB、XVS、HARD、DAI、BTC
BINANCEが提供する「ステーキング」の特徴
フレキシブルステーキングの特徴
- 暗号資産を専用ウォレットに預けることによって預入期間に応じた利息を受け取ることができる
- 資産をロックする必要がなく、好きな時に出金・取引が可能
- リターンが低い
- 対応通貨が少ない(2021年5月時点ではゼロ)
定期ステーキングの特徴
- 暗号資産を専用ウォレットに預けることによって預入期間に応じた利息を受け取ることができる
- 資産をロックする必要があり、ロック期間中は出金・取引ができない
- 預入期間は「7日・15日・30日・60日・90日」などから選択可能
- リターンが高い
- 対応通貨が多い
DeFiステーキングの特徴
- 暗号資産を専用ウォレットに預けることによって預入期間に応じた利息を受け取ることができる
- Binanceを通じてDeFiプロジェクトでステーキングを行う
- 「フレキシブル・ロック」のどちらかを選択可能(通貨によって違いあり)
- 通常のDeFi商品よりも簡単に利用できる
- 対応通貨はそれほど多くない
- リターンは通貨によって様々
ステーキングの利用方法・やり方
BINANCE(バイナンス)の「ステーキング」サービスは、BINANCEログイン後のトップページに表示されている「ファイナンス」から「バイナンスアーニング」のページに移動することによって利用できます。
「バイナンスアーニング」のページ下部に移動すると「定期ステーキング」の項目が表示されるため、この項目の「詳細」をクリックすることによってステーキング関連サービスのページに移動することができます。
「定期ステーキング」の利用方法
ステーキング関連サービスのページには「定期ステーキング」と「DeFiステーキング」の項目が表示されているため、「定期ステーキング」の項目をクリックすれば定期ステーキングが可能な暗号資産を一覧表示させることができます。
ステーキングしたい暗号資産が見つかったら、その暗号資産の右側に表示されている「今すぐステーク」をクリックしましょう。(Est.APYは年利、期間は預入期間、最小ロック金額は最低限必要な通貨の数量のことを指します)
「今すぐステーク」をクリックすると「ロック期間」や「ステーキングする仮想通貨の数量」を入力するページが表示されるため、このページで希望する期間・数量を入力して、「バイナンスステーキングサービスの規約」を読み、同意したら「チェックボックス」にチェックを入れ、「購入確認」をクリックすることによって定期ステーキングを行うことができます。
「DeFiステーキング」の利用方法
ステーキング関連サービスのページで「DeFiステーキング」の項目をクリックすれば、DeFiステーキングが可能な暗号資産の一覧を表示させることができます。
「DeFiステーキング」でも各暗号資産の右側に「今すぐステーク」のボタンが表示されているため、このボタンをクリックすることによって、ステーキングの設定画面に移動することが可能です。
ステーキング設定画面での操作は基本的に「定期ステーキング」と同様であり、ステーキングの種類を「フレキシブル」または「ロック」から選択後に、希望する期間・数量を入力して、「バイナンスステーキングサービスの規約」を読み、同意したら「チェックボックス」にチェックを入れ、「購入確認」をクリックすることによってDeFiステーキングを行うことができます。
スマホアプリでステーキングする方法
スマホアプリからステーキングサービスを利用する場合には「アプリホーム画面」から「もっと見る」のボタンをタップして、「金融」の項目に表示されている「ステーキング」のボタンをタップすることによって、ステーキングサービスのページに移動することができます。
その後のステーキング方法はパソコンでの方法と基本的に同じであり、ステーキングしたい暗号資産の欄に表示されている「今すぐステーク」をタップすることによってステーキングの設定を開始することができます。
ステーキングの収益確認・償還方法
BINANCEでステーキングしている資産の収益情報確認や資産の償還は、BINANCEトップページの「ウォレット」タブの中にある「収益」のボタンから確認することができます。
「収益」のページに移動すると、BINANCEで提供されている様々なサービスの収益情報が一覧表示されるため、このページで「定期ステーキング」や「DeFiステーキング」など、利用しているサービスの項目をタップすることによって、各サービスの収益確認・資産償還などを行うことが可能です。
ステーキングで得た利益にかかる税金
BINANCEのステーキングで得た利益は、暗号資産取引によって得られた利益と同様に「雑所得」として申告が必要になる場合があります。給与所得者の場合は雑所得の合計金額が20万円以上になった場合に確定申告を行う必要があります。なお、ステーキングによる所得は、所得区分の「利子所得」の対象ではありません。
ステーキングで所得が発生するタイミングとしては「ステーキングしていた暗号資産が返却され、利子を得たとき」が挙げられます。具体的な例としては『1,000ADAをステーキングして、5ADAの利子を受け取った場合』には、利子として受け取った5ADAが所得となります。利子として受け取った暗号資産はの利益は「受け取った時点のレート」に基づいて計算する必要があります。ただし、資産をステーキングし続けている場合は「まだ利子を受け取っていない」ということになるため、所得は発生しません。
また、ステーキングで利子として受け取った暗号資産を「取引所サービスで売却した場合」にも所得が発生します。この際の「暗号資産取得価格」は「利子を受け取った時のレートに基づいて計算した価格」となります。
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