ギリシャ警察は、マウントゴックス事件などに関連するマネーロンダリング(資金洗浄)の疑いでギリシャに拘留されているAlexander Vinnik(アレクサンダー・ビニック)氏の暗殺計画があることを明らかにしました。
マウントゴックス事件の重要人物
「マウントゴックス事件」の犯人である可能性が高いと言われているAlexander Vinnik(アレクサンダー・ビニック)氏は、マウントゴックスから盗まれた資金をロシアのビットコイン取引所「BTC-e」などの複数の取引所を通じて資金洗浄を行ったとみられています。
ロシア人であるビニック氏は、ギリシャで休暇を取っていた際に現地の警察に逮捕され、米国からの要請でギリシャに拘留されていました。彼は資金洗浄に利用されたと見られている「BTC-e」の運営者でもあるとも言われており、6年で4,400億円相当のビットコイン(BTC)を用いて資金洗浄を行っていたとも言われています。
海外のメディアであるSputnikは、このアレクサンダー・ビニック氏を暗殺する計画が明らかになったと報じています。
ビニック氏の暗殺計画
ギリシャの法執行機関は、犯罪者の助けを借りてビニック氏を暗殺する計画があることを明らかにしました。
刑務所の長官とテッサロニキ市の検察官は、ビニック氏本人に毒殺が計画されている事実を伝え、それに関連した特別な安全対策をとっています。
ビニック氏は知らない人から食べ物や水などを受け取ることを禁じられています。
他の受刑者との接触がないように彼の警備は強化されているため、ビニック氏は周囲のセキュリティが強化された状態で刑務所の周りを移動することのみが許されています。
警察は今年初めに殺人事件に関する情報を受け取っていましたが、捜査官を支援するために公表を控えています。
Sputnikの報道によると、この暗殺計画には国の特別な機関などは一切関連しておらず、殺人の試みは犯罪界に関連しているとされています。
また、ロシアの未知の人物から暗殺が命じられたとも報じられています。
「ビニック氏のアメリカへの引渡しが妨害された後、すべてが始まりました。ロシアに来ないことに非常に関心のある人がいます。ロシアの未知の人物が暗殺を命じました。」
ロシアでの調査を支援する準備ができている
ビニック氏はロシアの金融技術分野で犯された犯罪について知っていると述べ、罪を認めているとも述べています。さらにビニック氏はロシアでの調査を支援する準備ができているとも語っています。
ビニック氏の弁護士は殺人計画の報告についてのコメントを拒否しており、弁護士の一人はSputnikに対して「このような声明は公式の声明と討議を通じてではなく、適切な手続きを経て調査されるべきだ」と語っています。
ビニック氏は仮想通貨取引を通じて40億ドルから90億ドルの間の資金洗浄を行なった疑いがあるとされており、アメリカからの要請でギリシャに拘留されています。
昨年の10月テッサロニキの裁判官2人は、お互いに相容れない判決を下しました。
その1つはビニック氏のロシアへの引渡しであり、もう1つはアメリカへの引渡しでした。
その後12月にギリシャの最高裁判所は、アメリカへの引き渡しを支持しました。
ビニック氏の弁護士であるTimofey Musatov氏は、ビニック氏が欧州人権裁判所での犯人救済訴訟に抗議することを明かしましています。
(引用:sputniknews.com)