暗号資産取引所「FTX Japan」とは?基本情報・特徴・メリットなどを解説
暗号資産取引所「FTX Japan(エフティーエックスジャパン)」の基本情報やサービスの概要、取り扱う仮想通貨・特徴・メリット・デメリットなどを初心者向けにわかりやすく解説します。
※FTX Japanは現在、各種サービスを停止しています。
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FTX Japanとは
FTX Japan(エフティーエックスジャパン)とは、暗号資産交換業者・第一種金融商品取引業者の免許を保有する東京都の企業「FTX Japan株式会社」が運営する暗号資産取引所です。2022年5月30日にサービス提供を開始した同社は、日本の顧客に暗号資産の現物取引・デリバティブ取引プラットフォームを提供しています。
FTXはグローバルに暗号資産関連サービスを提供している大手暗号資産取引所として知られていますが、FTXは2022年初めに「Quoine株式会社」の親会社である「Liquid Group Inc.」を買収しており、2022年4月1日には「Quoine株式会社」の社名が「FTX Japan株式会社」へと変更されています。
暗号資産取引所「FTX Japan」は日本居住者向けの暗号資産取引所サービスであるため、FTXのグローバル版サービスと比べると取扱銘柄数やサービスの種類が限られているものの、取引所のデザインなどは同じようなものとなっており、日本円の入出金が非常に早く行えることなどでもユーザーから高い評価を獲得しています。
取り扱う暗号資産
FTX Japanが取り扱っている暗号資産は、2022年10月時点で以下の20銘柄となっています。
・ビットコイン(Bitcoin/BTC)
・イーサリアム(Ethereum/ETH)
・ライトコイン(Litecoin/LTC)
・エックスアールピー(XRP/XRP)
・ステラルーメン(Stellar Lumens/XLM)
・ポルカドット(Polkadot/DOT)
・ソラナ(Solana/SOL)
・ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)
・ベーシックアテンショントークン(Basic Attention Token/BAT)
・FTXトークン(FTX Token/FTT)
・エンジンコイン(Enjin Coin/ENJ)
・オーエムジー(OMG Network/OMG)
・ドージコイン(Dogecoin/DOGE)
・ネム(NEM/XEM)
・クアンタム(Qtum/QTUM)
・アイオーエスティー(IOST/IOST)
・テゾス(Tezos/XTZ)
・アバランチ(Avalanche/AVAX)
・メイカー(Maker/MKR)
・イーサリアムクラシック(Ethereum Classic/ETC)
サービスの種類・概要
暗号資産の現物取引(スポット取引)
暗号資産の現物取引(スポット取引)サービスでは、FTX Japanが取り扱っている合計14種類の現物暗号資産(BTC・ETH・LTC・XRP・DOT・SOL・BCH・BAT・FTT・ENJ・OMG・DOGE・AVAX・MKR)を日本円や米ドルとの取引ペアで売買することができます。
FTX Japanでは、チャートや取引板を見ながら暗号資産を売買することができる「取引所」と、シンプルな画面で簡単に暗号資産を売買することができる「販売所」のサービスが提供されており、販売所を利用すれば「暗号資産と暗号資産の交換」を行うことも可能となっています。
取引所の取引画面はカスタマイズすることができるように設計されており、様々な種類のインジケーターを表示させることもできるため、初心者から上級者まで多くの人々が活用できるようになっています。
暗号資産のパーペチュアル取引(永久先物取引)
FTX Japanでは、暗号資産の「パーペチュアル取引(永久先物取引)」も提供されています。パーペチュアル取引は先物取引と似た特徴をもつサービスですが、期限が設定されないという部分が差別化されています。
同サービスはグローバル版サービスと共通の取引板を利用することによって、高い流動性のあるマーケットにアクセスできるようになっており、スリッページ(注文レートと約定レートの差)の少ない顧客優位な取引が可能となっています。
証拠金取引のレバレッジ倍率は日本国内の暗号資産規制に準拠するために「最大2倍」に設定されているものの、用途や投資戦略応じて使い分けることができる「サブアカウント機能」や、口座に入っている資金を証拠金として利用可能な「クロスマージン機能」など、魅力的な機能も提供されています。
なお、暗号資産のパーペチュアル取引を提供しているのは2022年10月時点で「FTX Japan」のみとなっており、同サービスで取引可能な暗号資産はFTX Japanが取り扱っている全ての銘柄(BTC・ETH・LTC・XRP・XLM・DOT・SOL・BCH・BAT・FTT・ENJ・OMG・DOGE・XEM・QTUM・IOST・XTZ・AVAX・MKR・ETC)となっています。
自動取引ツール「クオンツゾーン」
クオンツゾーンとは、手順に従って自分好みのルールを事前に設定するだけで簡単に取引を自動化することができる自動取引ツールです。クオンツゾーンでは、FTX Japanが提供している「パーペチュアル取引」の自動取引を作成することができるようになっており、記事執筆時点ではブラウザ版でのみ利用可能となっています。
同サービスでは、何を行うかを定義する「アクション」と いつアクションを行うかを定義する「トリガー」を組み合わせた「ルール」を作成することによって、自動的に取引を行うことができ、公式サイトログイン後のメニュー画面から「クオンツゾーン」を選択することによって利用することが可能となっています。
「クオンツゾーン」のページに移動して利用規約に同意し、「新しいルールを作成する」のボタンをクリックすると、自動取引のルールを作成することができるようになっており、注文タイプや注文の内容を選択して「保存して実行する」のボタンをクリックすればアクションを追加することができます。
作成したルールはおよそ15秒ごとにループし、「手動で停止する方法」と「アクションでルールを停止する方法」が用意されています。トリガーやアクションには定義済み関数の用意がありますが、自分で変数を作成することも可能となっています。
クオンツゾーンのルール作成の流れ
クオンツゾーンのルール作成の流れは以下の通りです。
1.ルールの名前を決める
作成するルールの名称を決めます。名称は任意のものを設定できますが、わかりやすいものにすることが推奨されています。
2.トリガーを設定する
何が起こったらルールを動作させるかを定義する「トリガー」を設定します。トリガーは定義済み関数が用意されているのでそれらを利用できます。クオンツゾーン画面の「?アイコン」をクリックすることで、定義済み関数の一覧とその説明を確認できます。
3.アクションを設定する
次にトリガーが作動したら何を実行するかを定義する「アクション」を設定します。アクションは「カスタム注文の発注」「ポジション決済」「ルールの一時停止」などのタイプを選択します。また、「アクションの追加」ボタンから複数のアクションを作成することも可能です。
4.ルールを保存する
最後に、作成したルールを保存します。保存すると、ルールはすぐに動作を開始します。ルールを停止する時は、ルールの一覧画面から「ルールを無効にする」をクリックします。
各種手数料
取引手数料
FTX Japanでは「パーペチュアル取引」と「現物取引」の両方で以下のような階層化された手数料体系が採用されています。なお、現物取引の手数料は受け取る通貨建てで差し引かれる仕組みとなっており、VIPプログラムなども提供されています。
レベル | 直近30日間の取引量(USD) | メイカー手数料率 | テイカー手数料率 |
1 | 0 | 0.02% | 0.07% |
2 | >1milion | 0.02% | 0.06% |
3 | >5milion | 0.015% | 0.055% |
4 | >10milion | 0.015% | 0.05% |
5 | >15milion | 0.01% | 0.045% |
6 | >35milion | 0.01% | 0.04% |
日本円・暗号資産の入出金手数料
日本円入金手数料:無料
日本円出金手数料:無料
暗号資産入庫手数料:無料
暗号資産出庫手数料:0.01BTC以上は無料(*1)
(*1)ETH・ERC20トークン・少額BTCの出庫はネットワーク手数料等に基づき算出。手数料は出庫申請時に画面に表示されます。
FTX Japanのメリット
ソラナ(Solana/SOL)の取引が可能
FTX Japanは、ソラナ(Solana/SOL)を取引することができる日本唯一の暗号資産取引所となっています。SOLは暗号資産取引所「Liquid by FTX」にも上場していますが、LiquidもFTX Japan株式会社が運営する暗号資産取引所となっています。
今後はその他の国内取引所にもSOLが上場する可能性もありますが、2022年6月時点でSOLを売買できる国内取引所は「FTX Japan」と「Liquid by FTX」のみとなっているため、SOLを売買したい方には魅力的な取引所となっています。
パーペチュアル取引が可能
FTX Japanでは「パーペチュアル取引(永久先物取引)」も提供されています。パーペチュアル取引が可能な暗号資産取引所は記事執筆時点で「FTX Japan」のみとなっています。
パーペチュアル取引は先物取引と似た特徴をもつサービスですが、期限が設定されないという部分が差別化されており、用途や投資戦略応じて使い分けることができる「サブアカウント機能」や、口座に入っている資金を証拠金として利用可能な「クロスマージン機能」など、魅力的な機能も提供されています。
迅速かつ手数料無料の日本円入出金
FTX Japanは日本円の入出金手数料が無料なだけでなく「入出金手続きが非常に早い」という点でもユーザーから高い評価を得ています。一般的な国内取引所では、日本円出金時に数百円程度の手数料がかかる場合が多く、入出金手続きから着金までに数時間〜数日かかる場合もあるため、FTX Japanは日本円入出金の面でも魅力的であると言えます。
公式発表では『日本円の入金は原則即時反映される』と説明されており、FTX Japanを実際に利用しているユーザーからは『銀行への日本円出金が2分ほどで完了した』との報告もなされています。
FTX Japanのデメリット
取扱銘柄・サービスの種類がやや少ない
日本国内の暗号資産取引所では取扱銘柄の拡大が進んでおり、取引所によっては20種類以上の暗号資産が上場しているものの、FTX Japanの取扱銘柄数は記事執筆時点で13銘柄となっています。
しかし、FTX Japanはサービス提供が開始されたばかりの新しい暗号資産取引所であるため、今後は取扱銘柄の拡充やサービス拡大などが行われていくことになると期待されます。