中国政府が行った調査の中で421種類にも及ぶ偽の仮想通貨が見つかっています。それらの詐欺コインに共通してみられた共通の特徴を紹介します。
偽の仮想通貨が421種類も
中国の「国家インターネット金融安全技術専門家委員会(IFCERT)」は、仮想通貨の分野を対象に行われた調査の結果をまとめた報告書を公開しています。
公開された報告書の中では、仮想通貨に関連する詐欺の危険性について警告されており、4月の時点で421種類にも及ぶ偽の仮想通貨が発見されています。そのうちの60%以上は海外のサーバーで運営されているため発見と追跡が困難な状況であるとのことで、現在も引き続き監視が行なわれています。
詐欺の危険性がある仮想通貨にみられる特徴
今回公開された報告書の中では『詐欺の危険性がある仮想通貨』に共通してみられた3つの特徴について解説されています。
ピラミッド方式のビジネスモデル
1つ目の特徴として挙げられているのが『ピラミッド方式のビジネスモデル』です。
このタイプのプラットフォームは、仮想通貨または人民元が『高いリターンを生み出すことができる』と主張し、メンバーを操作できるモデルを開発しているピラミッド型の仮想通貨プラットフォームを採用しています。
いわゆる「ネズミ講」と呼ばれる運営形態に依存しており、最初に参加した投資家はまず金銭を支払うよう求められ、次にその投資家が他者をこのビジネスに参加させることによって報酬が約束されます。
これらのプラットフォームは階層に応じて高い報酬を得ていると同時に「より多くの報酬を得るための報酬」と「固定利回りの報酬」の2種類の収入を投資家にもたらします。
人工的に分割された資金
2つ目の特徴は『人工的に分割された資金』です。
偽の仮想通貨は実際にはオープンソースのコードを持っておらず、ブロックを生成することもブロック上で実行することもできないため、人為的な分割方法を使用してトークン報酬を作成します。
このような仮想通貨の作成者は、報酬が増え続けるというイメージを作るために人為的にトークンを分割して『価値が上昇し続ける』という幻想を投資家に与えます。
このような行為を行う詐欺師は「落ちることなく上昇する」と公然と宣言し「投資トークンが増えるほど分割利得が高くなる」と言い張ります。
自由な取引が行えない
3つ目の特徴は『自由な取引が行えない』ということです。
偽造された仮想通貨は合法の仮想通貨取引所で売買できないことから、その多くが店頭取引や一時的に作られた偽のプラットフォームで売買されます。
透明性を備えていないため、詐欺師は見た目だけの価格の高騰を演出することが可能であり、それと同時に投資家がそのような市場の動きから利益を得るために資金を引き出すことを妨害することもできるため、ユーザーは取引を行うことや現金を引き出すができない状況に陥ることになります。
このプラットフォームによって発行された偽の仮想通貨は、そのウェブサイトでのみ取引することができますが、取引システムは荒く、セキュリティは非常に悪いです。
被害者の権利を守ることは難しい
このような偽造された仮想通貨やプラットフォームの多くはビジネス施設やビジネス情報を持っていないだけでなく、サーバーが海外に設置されていることが多いため、被害者の権利を守ることは困難であるとされています。
この報告書ではこのような仮想通貨を利用した詐欺行為は「違法な資金調達」の事例であると結論付けられています。
公開された文章の最後には「国家ミューチュアルファンド委員会は、投資家が投資と融資の前にプラットフォームのリスクを慎重に測定し、プラットフォームの資格を慎重に見直し、効果的に自らの権利と利益を保護するよう促した。」とも書かれています。
(引用:ifcert.org.cn)
中国政府は仮想通貨の格付けも発表しています
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