ロシア中央銀行が、ロシアの中央銀行デジタル通貨(CBDC)にあたるデジタルルーブルの試験運用を2023年4月1日から開始することが「TASS」の報道で明らかになりました。この試験運用の初期段階では「個人間取引」と「貿易・サービス企業における決済」が行われる予定であるとのことです。
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銀行・消費者が参加するCBDCの試験運用を予定
ロシアの中央銀行デジタル通貨(CBDC)にあたるデジタルルーブルの試験運用が2023年4月1日から開始される予定であることが「TASS」の報道で明らかになりました。
TASSの報道によると、ロシア中央銀行の第一副総裁であるOlga Skorobogatova(オルガ・スコロボガトワ)氏は『ロシア中央銀行は13の銀行が参加するデジタルルーブルを用いた実取引のパイロットプロジェクトを2023年4月1日から開始する』と述べたと報じられています。
この試験運用の初期段階では「個人間取引」と「貿易・サービス企業における決済」が行われる予定であるとのことで、「実際にロシア国内の企業と消費者が参加する形で試験的な取引が行われることになるものの、取引件数や顧客数は一定数に限定されることになる」とも説明されています。
なお、試験運用の第一段階は選ばれた顧客と銀行が参加する形で行われるため、一般顧客はテストに参加することができないとのことで、CBDCの試験運用に参加する13の銀行では既に技術面・運用面で準備が整っていることが確認されているとも報告されています。
また「デジタルルーブルの使用をどのように拡大するか」について規制当局が決定するのはテスト終了後になるとのことで、「デジタルルーブルと外貨の交換」や「非居住者へのウォレット解放」は2024年から行われる可能性があるとも伝えられています。
中央銀行デジタル通貨(CBDC)の研究・開発は世界中の様々な国で進められており、先日は日本銀行も「中央銀行デジタル通貨のパイロット実験を2023年4月から開始すること」を発表しています。