イスラエルのハイテク産業の分野では、より才能のある人材を獲得するための競争が激化しています。現地の複数の企業が高い給料や魅力的な福利厚生を提示できるよう取り組んでいますが、そのうちの1社は給料をビットコイン(BTC)で支払うためにイスラエル証券局(ISA)との交渉に取り組んでいます。
イスラエルの人材獲得競争
イスラエルの企業は現在、魅力的な給与や福利厚生の他にもストックオプション(*1)を与えるなどの様々な方法を駆使して、テクノロジーに精通した人材を引き付けるための方法を模索しています。
(*1)ストックオプション:会社の役員や従業員が自社株をあらかじめ定められた価格で購入できる権利のこと。予め決められた価格が時価より安かった場合、この権利を与えられた人は利益を受けることができる。
そのような競争が行われている中、テルアビブにオフィスを持つIT企業であるSpot.IMは『仮想通貨ビットコイン(BTC)で給料を支払う』という施策を打ち出しました。しかし、国家当局がこのプランを許可するかどうかについては、現在も議論が行われています。
Spot.IM社の活動
ニューヨークに本社を構えるSpot.IMは、ニューヨークに本社を構えるSpot.IMはWebプラットフォームサービスを提供する有名な企業で、仮想通貨事業は行っていません。
Spot.IMは、どのようなサイトでもたった2行のコードだけでソーシャルネットワークになることができるサービスを提供しています。そのクライアントの中には、
・Time Magazine
・NBC
・Huffington Post
・Engadget
・Fox News
などのビッグネームが掲載されています。
同社は2012年に設立されて以来、合計3,800万ドル(約41億8,718万円)の資金調達を行っており、2017年11月にはロシアの億万長者であるローマ・アブラモビッチ氏と他のベンチャーキャピタルからの資金調達で2,500万ドル(約27億5,380万円)を調達しています。
Spot.IMは現在、イスラエル証券局(ISA)と交渉中の段階にあります。
交渉が行われている主な議題は『法定通貨と仮想通貨間の適切な為替レート』であり、この計画を進める上で重要な問題であると言われています。今年の8月には両当事者が合意に達することが期待されており、計画を進めることができるとされています。
Spot.IMはこの他にも労働省に別のプランを提案しており、労働省は「政府関係者がこの件について検討をしている」と述べています。
このプランは、ビットコインで全額、または一部の給料を受け取ることを望む従業員がいた場合には、高額になりがちなシュケル(*2)-ビットコイン間の両替手数料を政府が負担するというものです。
(*2)シェケル(ILS):イスラエルの法定通貨
適切な法律の重要性
イスラエルの法律では、ビットコイン(BTC)は『通貨』としても『証券』としても認められていません。そのため、規制当局に事前に許可申請をしていないことが法律違反にすぐつながるわけではありません。
したがって、Spot.IMが現時点から法的支援に十分な注意を払っているこれらの行動は、敵対的な銀行システムとの将来の合併を防ぐことを目標としていると考えられます。
イスラエルでSpot.IMの運営責任者を務めているIdo Goldberg氏は、イスラエルの新聞社であるCalcalist紙に次のように述べています。
「複数の最先端技術を毎日扱っている者として、私たちは仮想通貨の未来を強く信じています。依然として通貨は信頼に基づいて作られているため、そのような信託会社、組織、機関を作るためには、仮想通貨を法的に効力があるものとして認識しなければなりません。」
仮想通貨とイスラエル
イスラエルの財務省は、同国の銀行が仮想通貨関連企業に対して資金の受け入れを拒否していたことなどを受け、仮想通貨を使ったマネーロンダリング(資金洗浄)などを適切に規制するための新たな草案を先月末に発表しました。
この草案は、Moshe Kahlon(モシュ・カロン)財務大臣によって署名され、6月1日には金融サービスプロバイダーを対象とした新しい法律が施行されています。
現在イスラエルではこれらの法律などによって、オフ・バンキング信用業界の規制を含む、非銀行または制度機関によって提供される金融サービスの規制における重要なステップを歩んでいます。
新たな規制を歓迎する仮想通貨コミュニティ
イスラエルを拠点とする仮想通貨プロジェクトが発行している各種通貨はHuobi.pro(フォビ)やBINANCE(バイナンス)で購入することができます。
Huobi.proの登録方法を画像付きで詳しく解説
(引用:news.bitcoin.com)