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ニューヨーク金融サービス局(NYDFS)がBCHなど新たに4つの仮想通貨の取引を承認

仮想通貨の規制は最近の市場の低迷にもかかわらず確実に前に進んでいます。Paxos Trust Companyは、仮想通貨取引所『itBit』において、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ステラ(XLM)のOTC取引を6月14日から開始しました。

NYDFSによる承認

仮想通貨取引を許可された数少ない取引所の一つを運営している、Paxos Trust Companyはニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の承認を受けて、主要な仮想通貨4種類のOTC取引(*1)をプラットフォームに追加しました。
(*1)OTC取引:店頭取引とも呼ばれる取引方法の一つ。取引所取引と異なり、売手と買手が相対で取引を行うもの

・Paxos Trust Company
・Gemini Trust Company
・Coinbase Inc
は、仮想通貨取引所としてNYDFSからの承認を受けている全部で8社ある仮想通貨取引所の中の3社です。

NYDFSは、フィンテックと仮想通貨の技術革新を規制するのではなく、むしろ受け入れようとする可能性も見せており、業界をリードする規制機関としての姿勢を示しています。

6月14日に公表された公式声明では、金融サービスを監督しているマリア・T・ヴロ(Maria T. Vullo)氏は次のように述べています。

「今日の行動は、繁栄した世界的なフィンテック市場を創造するニューヨークの継続的なコミットメントを表しています。金融サービス局による強力で慎重な規制監督を通じ、消費者とバーチャル通貨市場は同様に利益を得ることができます。」

2012年に設立された仮想通貨取引所itBitは、顧客に対して正式な仮想通貨取引サービスを提供するために規制当局に承認を求めた最初の企業でした。

NYDFSの公式声明では、PaxosのCEOであるチャールズ・カスカリヤ(Charles Cascarilla)氏が次のように語っています。

「これは、暗号資産投資家向けの幅広いプラットフォームを構築する際の重要なマイルストーンです。規制監督とセキュリティは、常に当社プラットフォームを構築する最前線に位置しています。我々は顧客にこれらの新しいサービスを提供できることを喜んでいます。」

itBitのサービス拡大

itBitは6月14日から、次の4種類の仮想通貨の提供とエスクロー(*2)、カストディ(*2)、OTC取引のサービスを提供する予定です。

(*2)エスクロー:売り手と買い手の間に第三者である金融機関を介して、条件付で譲渡金額を決済する仕組みのこと。
(*3)カストディ:証券の保管業務のこと。

カスカリヤ氏は、Forbesとのインタビューで次のように述べています。

「私たちはここで多くの勢いを得るようになっています…私たちは、顧客に役立つ新製品をどのように追加できるか考え続けています。」

itBitは今年後半には、
ビットコイン(BTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
イーサリアム(ETH)
ライトコイン(LTC)
・ステラ(XLM)
の仮想通貨取引プラットフォームと仮想通貨先物取引を計画しています。

匿名通貨も許可

ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)は、先月末にもウィンクルボス兄弟が運営する仮想通貨取引所Gemini(ジェミニ)に対して、匿名通貨ジーキャッシュ(Zcash/ZEC)の取り扱いを許可しました。

Geminiでは、5月22日からZEC/USD、ZEC/BTC、ZEC/ETHの取引が開始されています。

ウィンクルボス兄弟からのコメントはこちら

ニューヨークでの取引が合法的に認められることは大きな意味を持ちます。今回新たに認められた通貨に関しても、今後さらに流動性が高まることが期待されています。