経験活かして規制対応を強化|BINANCE新CEO、リチャード・テン氏が初のブログ投稿
リチャード・テン氏「初のブログ記事」を公開
BINANCE(バイナンス)の新しいCEOに就任したRichard Teng(リチャード・テン)氏は2023年11月27日に、BINANCEの公式サイトで自身初のブログ記事を投稿し、自身の考えや今後のビジョンを語りました。
リチャード・テン氏は、BINANCEの地域市場部門でグローバル責任者を務めていた人物であり、BINANCE入社前は「アブダビ・グローバル・マーケットの金融サービス規制当局CEO、シンガポール証券取引所(SGX)の最高規制責任者、シンガポール金融管理局(MAS)の法人金融ディレクター」を務めていたとも報告されています。
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CZ氏の役割を引き継ぎ、チームを導く
同氏は記事の冒頭で『BINANCEの創設者であるチャンポン・ジャオ(CZ)氏の後を継いでCEOの役割を引き継げることを光栄に思う』と述べた上で『私の役割は過去を尊重し、そこから学びながら、才能と献身に溢れたチームを未来に導くことである』と語っています。
また、自身の使命については『"お金の自由"というBINANCEの中核的な使命を達成しながら、すべての利害関係者の期待に応え、それを超えることができるように、たゆまぬ努力を続けることだ』とも語られています。
経験を活かして規制対応を強化
今後の取り組みの1つとしては「規制対応の強化」が挙げられており、金融サービスと規制当局で培ってきた30年の経験を活かして、仮想通貨業界独自の課題と機会を理解し、仮想通貨の冬と夏の両方を乗り越えるための舵取りに専念すると説明されています。
リチャード・テン氏によると、BINANCEは過去2年間にわたって適切な人材雇用などで過去のコンプライアンス問題に取り組んできたとのことで、現在のBINANCEチームはかつてないほどに強力になっているとされています。
また同氏は『私たちは業界全体としてこれまで以上に政策立案者と協力する必要がある』とも述べており、『そうすることによって初めて、消費者を保護しながらイノベーションを促進する、世界的に調和のとれた規制枠組みの構築に貢献できるのだ』と説明しています。
BINANCEユーザーに対するメッセージ
BINANCEのユーザーに対するメッセージの中では『ユーザーがBINANCEのすべての活動の中心であり続けるために、全力を尽くすことを約束する』と語られています。
同氏は『BINANCEは取引高が世界最大の暗号資産取引所を運営し続けているだけでなく、資本構成は無借金で、経費は控えめ、ユーザーに請求する取引手数料が低いにも関わらず、堅調な収益と利益を上げている』と説明しています。
また、全ユーザーの資産が1対1の割合で裏付けられていることも強調されており、昨年11月に導入された準備金証明システム「Proof of Reserves(PoR)」や、ユーザー向けの緊急基金「Secure Asset Fund for Users(SAFU)」などで安全性が保障されていることを説明しています。
Web3の未来について
Web3(分散型ウェブ)の未来については「金融包摂の拡大、国境を越えた送金、取引コストの削減」といったブロックチェーンの可能性を追求していくと説明されています。
また、個人が自分自身のデータを自分で管理できるようにし、分散型アプリケーション(DApps)を通じてイノベーションを推進していく機会もあると考えているとのことで、『Web3の成長と普及を促進し、世界を変える金融技術へアクセスするためのエコシステムを構築する努力を続ける』ともコメントされています。
同氏は『より良いウェブを実現するためには、強力的な方法で規制改革を推進することが不可欠である』とも述べており、規制当局で培った経験を活かしながら、世界中の政策立案者と有意義な対話を行なっていく方針を示しています。
なお、リチャード・テン氏は今回の記事の中で「ブログ・X・LinkedInなどのSNSや、世界中で開催されるイベントを通じて、コミュニティに自分の考えを共有する機会が増えるだろうと思っている」とも語っているため、今後はSNSなどを通じてより多くの意見が共有されることになると予想されます。
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