国内仮想通貨取引所3社「世界ランキングTOP30」にランクイン|評価内容と今後の課題
Kaikoランキングの評価基準
機関投資家や企業向けのグローバルな暗号通貨市場データ・プロバイダーであるKaikoが発表した2024年第3四半期の「暗号資産取引所ランキング」で、日本の3つの取引所がトップ30に食い込みました。特にビットバンクの順位アップが目立ちます。
Kaikoのランキングは「Kaiko取引所スコア™」で決まります。
このスコアは、ガバナンス、セキュリティ、流動性、ビジネス、テクノロジー、データ品質の6項目で評価されます。各項目の重みづけで総合評価が行われ、AAA~Bに格付けされます。
世界トップ5の取引所と日本の取引所の評価
2024年第3四半期 Kaikoの仮想通貨取引所ランキング(画像:Kaiko)
世界ランキングについては、下記の通りになりました。
- Coinbase(90点)
- Bitstamp(88点)
- Crypto.com(88点)
- Binance(86点)
- Kraken(85点)
上位5社全てAA評価になっています。特にセキュリティは満点をつけています。
一方、日本の取引所の評価は次のようになりました。
取引所名 | ランク(変化) | 点数 | 評価内容 |
ビットバンク | 12位(2ランク上昇) | 75点 | セキュリティとビジネスが高評価 |
ビットフライヤー | 21位(4ランク下落) | 70点 | ガバナンスとビジネスが好成績 |
コインチェック | 27位(変動なし) | 63点 | ガバナンスが比較的高い |
流動性にはまだ課題がありますが、3社ともA評価で、世界レベルの競争力を示しました。
世界ランキングから見える今後の課題
大手の順位は大きな変動は見られない一方で、韓国のUpBitが8位に急上昇するなど、意外な動きもありました。
日本の取引所がトップ30に入ったのは、業界の成長を示す良い兆しです。特にビットバンクの躍進は、安全性重視の姿勢が評価されたようです。
仮想通貨市場の成熟に伴い、取引所への要求も厳しくなっています。セキュリティ強化や新技術導入、使いやすさの向上など、課題は山積みです。
規制の動きにも要注意です。各国の法律次第で、取引所の運営や評価が大きく変わる可能性があります。
日本の取引所の今後の戦略に、業界関係者だけでなく、投資家や一般ユーザーも注目しています。このランキングは、取引所選びの参考になりそうです。
今回のランキングで、日本の取引所の国際的な評価が明らかになった一方、改善点も見えてきました。流動性では、世界トップクラスにはまだ及びません。
技術革新のスピードも課題です。日々進化するブロックチェーン技術に、いかに素早く対応できるかが鍵となります。
ユーザーの信頼維持も重要です。セキュリティ対策はもちろん、透明性の高い運営や、トラブル時の迅速な対応など、多方面からの取り組みが必要です。
次回のランキングで、日本の取引所がこれらの課題をクリアし、さらに順位を上げられるか注目です。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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